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VR学園~c.p~  作者: 朔
第2章 吸血鬼編
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ジマ対相撲取り

「それじゃ、金策しようか?」

ユリの一言で俺達は闘技場に行くことになった。まあ、カジノで稼ぐよりはずっと現実的だ。


相変わらず闘技場は活気があった。最初の数試合は見学することにした。相撲取りもパウンドを覚えたようだ。連戦連勝している。


「なるほどね。シーピーに慣れてきたってわけだね」

エルの言うとおりだと思った。


ましてやあの体格だ。一度マウントを取られたらひっくり返すのは容易ではないだろう。プロレスラーも同じような感じだ。やはり体格差を武器に戦っている。


「やっぱり強いな」

「ジマ、怖じ気付いたの?ライフゲインタガーもあるし、まだまだ余裕だと思うよ」

「うん、大丈夫。スピードで圧倒出来るよ」

「師匠が負けるはずないじゃないですか」

女性陣の応援が心にしみる。


「ということで、全額ジマに賭けるからいってらっしゃい」

「そろそろ全額賭けるのはやめにしないか?ユリ」

「だって勝てると思うんだもん」

「プロの格闘家と当たったらどうなるか分からないよ」

「遠距離武器も手に入れたんだから、強気に行かないと」


バトル前に詳細を見れるようになったのは、大きいな。対戦者同士の体格や種族、闘技場での戦績を見れるようになっていた。

当然全線全勝のジマのような者達は警戒されるし、賭けの対象になりやすい。だが、

「エルの闘技場での戦績はどうなんだ?」

「全線全勝よ」

ジマ達は全線全勝か一敗しかいないのだから、賭け方に悩むところだろう。何せ、相撲取りは初めの頃パウンドをしなかったせいで負けがこんでいるからだ。メキメキ成長している相撲取りと、全線全勝のジマ。どちらを選ぶかはかなり分かれるところだろう。


身長172センチメートル、体重67キロ、吸血鬼、四戦四勝、ジマ。

身長192センチメートル、体重145キロ、人、二十一戦十五勝六敗、ゲンジ。


観客はどちらに賭けるか悩んでいるようだった。ユリからグループチャットに

「全員、全額賭けたから」

とあり、これは負けられないと気合いを入れ直した。


オッズは、ユリがジマに全額賭けたのもあって、一時は1.2倍まで下がったが、それを見た人たちがゲンジに賭けたので、今は1.5倍まで回復している。


これからジマ対ゲンジの試合が始まる。ゲンジにオールインした人たちも結構いるようで会場は怒声で溢れかえっていた。

「絶対勝てよ、ゲンジ!お前に全額賭けてるんだからな」

「そうだぞ。負けるなよ」


試合開始。ゲンジがダッシュを使いながら迫ってくる。それに対し、ジマは後ろ向きにダッシュした。つまりジマは逃げ回っているわけだが、いかんせんスピードが違いすぎる。ゲンジがジマに追い付くことはない。


その間にジマはライフゲインダガーの性能を試していた。自身を出血状態にして素早さ20%アップ更に赤いダガーが当たって、出血した分の体力回復。赤いダガーは相手に刺さっても出血状態にはならないようだ。


「逃げ回るな、戦え!」

怒声が飛んで来る。


「それならお望みどおり、接近戦をしてやるよ」

急ブレーキをかけ、ゲンジに向かっていくジマ。張り手がきたが、遅い。ゲンジの顎先にジマのナックルが食い込む。出血エフェクト、これで攻撃力20%アップ。顎先を打ち抜かれたゲンジはその場で膝をつく。

「これでようやく体格差がなくなったな」

「行けー!ジマ」

「ジマ、稼がせてよね」

「分かってるっての」

首目掛けて、ミドルキックを放つ。ドサッと倒れるゲンジ。そこからは早かった。パウンドで顔面をボコボコに殴って試合終了。


「ナイス」

リュウが片手を上げて待っていた。ハイタッチすると、他のみんなも近寄ってくる。

「よくやった!」

「ナイスです。師匠」

「ありがとう、稼げたわ」

ユリ、ナナ、エルの順番の発言である。


「ジマは空を飛べるんだから、体格差なんて関係ないでしょ!」

ユリからツッコミが入るが、

「それでもリーチや体重が変わるわけじゃないだろ?多少不利な面はあるって」

ジマは反論した。


その頃、

「ゲンジが負けたぁ」

「そんな所持金が」

「グッバイ、俺の全財産」

「またモンスター狩りから始めよう」

項垂れる人達がいたそうな。


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