ダッシュ習得 リュウとユリ
「出来ましたよ、ミスリルナックル」
「おお、これがミスリルナックルですね。素晴らしい出来映えです」
「私も超気に入りました!」
リュウとユリが喜んでいる。
出来上がったのは
ミスリルナックル 星5
「俺の時より星が一つ多い・・・」
「あの後、他にも作業していたら、星のランクが一つ上がっちゃいました」
若干の悲壮感を纏わせるジマに、宥めるように声をかけるヨウ。
「バッチリだぜ!この拳にフィットする感じ最高だ。ボクシングが火を吹くぜ」
ミスリルナックルの重さを苦ともせず、シャドウボクシングをするリュウ。
「そういえば、リュウは人を選んだんだな」
「ああ、ボクシング一筋のつもりだったからな」
「じゃあ、ダッシュはもう習得したか?」
「いや、まだだ。というかそんなスキルがあるんだな。初耳だぜ」
リュウはダッシュの存在を知らなかったらしいが、近接で戦う者にとって、地味に重要になってくるスキルだと思ったので、共有した。
「私もダッシュ取ってないよ」
ユリも話しかけてくる。
「それじゃ飯でも食べたら、ダッシュを習得しよう」
ということになった。
ヨウの店を後にし、天丼屋に入った三人は食糧不足について知るのだった。
「エビがない」
「シソもない」
「竹輪もない」
「かしわ天もない」
なんとピーマンとアスパラガスだけの天丼を食べる羽目になったのだ。
「確かに空腹度は満たされたけど、全然納得いかないよ!」
ユリの言葉に同調するリュウとジマ。
「そうだ、そうだ」
「あんなの天丼じゃない!」
食材集めをすると心に決める三人なのであった。
始まりの街は相変わらずごったがえしていたが、そこにはハイハイする筋肉隆々の男性や、巨漢の男性、腹筋が見事に割れた女性がハイハイしていた。ああ、チュートリアルをスキップしたんだなぁと思いながら暖かい視線を送った。
「すぐにでもミズウミへ行こう!そして食糧を確保しよう」
リュウの提案は魅力的だったが、その前にするべきことがある。
「その前にダッシュの習得と準備運動、ミット打ちなんかもした方が良いな」
準備運動をしてミット打ちをする。暇な一人はサンドバッグ打ちだ。各々息が上がってきたところで、ダッシュの習得に向かう。
「感覚的に、敵と戦う時も走り続けると、早めにダッシュが習得出来そうだ」
というジマの意見により、始まりの街を出て走りながらモンスター逹を倒していく。モンスターはなるべくリュウとユリに任せて、ジマはダッシュのスキルを使っている。多少フォームが改善されて、速く走れるようになっていそうだ。
「やった!ダッシュ習得出来たよ!」
ユリは早くもダッシュを習得したようだ。リュウがスキルを習得するのは、その二時間後のことだった。
「いやぁ、時間がかかってスマン。人はスキル習得に、他種族より時間がかかるみたいだ」
「大丈夫だ、こっちもダッシュの使い心地に慣れてきたところだ」
その後、一先ず休憩してからミズウミに向かおうという話になった。




