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VR学園~c.p~  作者: 朔
第1章 鬼編
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朝練

登校後、まずは朝練を始める。走り込み。腕立て伏せ、腹筋、背筋。サンドバッグにジャブ、ストレート、フック。ローキック、ミドルキック、ハイキック。基本動作を繰り返す。


「おはよう、今日も早いね」

百合花が声をかけてきた。

「おはよう、VR着けている間は横になっているから、その分体を動かさないとな」

VRをしていたが為に、リアルの肉体が衰えては本末転倒なので、基礎練習にも余念がない。


サンドバッグを叩きながら、一成は昨日のファイヤーエンチャントを思い出していた。体の中から湧いてくるパワーがジマを突き動かしていた。それをイメージしながらサンドバッグと向き合う。リアルでファイヤーエンチャントなど付与することは出来ないが、あの時をイメージしてパンチやキックを繰り出すことは出来る。そうすると、体の芯から技を出せているような気がするのだ。実際、サンドバッグからは重い音がドスンドスンと、聞こえてくるのだ。


「調子良いね」

端からみても分かるのだろう。百合花からそんな声がかかった。

「ああ、昨日シーピーで学んだことを、実践しているんだ」

「へえ、どんなこと?」

「ファイヤーエンチャントと言って、炎の力を付与する魔法をかけられたときの事を思い出しながら、訓練しているんだ。これを意識すると体の芯から打撃を打てるような気がするんだ」

「エンチャントかぁ。考えたこともなかったよ。それ採用」


悪魔を選んだ百合花は水属性の他に、闇属性の魔法が使えるはずだ。闇属性は悪魔の特権である。代わりに腕力低下がついているはずだ。おそらくエンチャントは、選んだ属性と同じでないと効果を発揮しないのだろう。クロキチもエンチャントをかける前に、属性を聞いてきていたしそういうものなのだろう。


「話は変わるけど、私昨日二段ジャンプに成功したよ。凄いでしょ!」

「ほう、確かにそれは凄いな」

「でしょ、でしょ。悪魔の翼も使ってほんの少し飛べたりするんだよね」

「あの翼、飾りじゃなかったんだな」

翼が付いているのは天使と悪魔。この二種族は早いうちに空中浮遊がしやすいように翼が付いているのだろう。もっとも、炎の翼を習得しているジマにとっては些細な事だ。


シーピーはCountless possibly 無数の可能性が語源なのだから、色々と抜け道がありそうだ。

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