【EnDing】
「…っぐ、うぅっ。」
翌日自宅で目を覚ました俺は絶望的な状況に涙を流した。
ダメだった、やはりアレになってしまった。
年を取った兵士から聞いたことはあった。しかし若さ故になめてかかっていたのだ。
まさか、こんな事態に陥るなどと誰が想像できようか?
イン〇〇〇〇EDなる《不治の病》
老いた兵士はこう言っていた
『老いではない、私の息子は疲れて眠ってしまったのだよ。
戦場で息子に先立たれようと私はゆっくりと死が訪れるまで胸を張って生きてゆく。』
そう寂しいそうに言いながら、清々しい聖者の笑顔をオレに見せたのだ。
しかし、去り際に見せたその背中は歓楽街の雑踏の中普段より小さく見えた。
オレはどうだ?情けない話しだがオレはまだ若く何もかもが中途半端なままだ。
その亡骸を抱えたまま、孤独に耐え生きて行けるのか?
ダメだ、想像するだに恐ろしい。
「…死のう。」
ゆらりと立ち上がると、果物ナイフを喉に突き立てた。
パキン。
カラカラカランと軽い音を立てて刃先は床を転がった。
手を開けば中の柄がバラバラに砕けた木材が虚しく床を汚すだけ。
「…ナイフにすら見放されたのか。」
古道具屋でみつけた安売りのナイフのそのなれの果て。
今の自分の姿を暗示しているようで滑稽だった。
「くくくく。…そうか奴らの元へ行けばいい。そうだ、その手があったか。…お前はそこで朽ちていくがいい。」
ゆらりと立ち上がったオレは幽鬼のような足取りで部屋を出る。
確実にオレを殺せる者達が待っている事を思い出した。
勇者そして討伐対象の千日竜
勇者の刃かドラゴンの牙で果てるのも悪くないと思いながら遠征への参加許可を貰いに王城へ向かった。
ルッシェ16さいにして…




