正規兵士
「これからも国のためにつくしてくれ。」
「光栄であります。」
折りたたまれた紋章入りの制服を受け取り敬礼。
騎士の任命なら国王様が騎士剣を授けるのだが、訓練兵から正規兵への就任式は訓練所で教官から制服を手渡される細々とした物だ。
ただし、オレの制服は他の物よりプレスが効いている。
なにを隠そうこれこそが教官からのご褒美である。
昇格が決まった時から敷物にしていていただきました。
―オレこの制服一生洗わねえ。
「汚れた制服で見回りをするような真似はするな。毎日の洗濯はしっかりするように。」
ぐはぁっ!!釘をさされたあぁぁっ!?
∥orz∥
「…とゆう訳なんだ、酷い話しだと思わないか!?」
そして、閉店後のクインテットで嘆くオレがいた。
聞き役はアリスとテレサとアカリの三人、ローラは閉店と同時に二階の部屋に引き上げていった。
年長のアリサが気を使ってそうしたのだがオレとしては、魂から溢れ出るようなこの慟哭を、みんなに聞いてほしかった。
「珍しく…本当に珍しく閉店まで飲んでるから心配してあげたのに…。」
「ローラに聞かせられない話よねぇ。
本当に聞かなきゃよかったわ…。」
「まったくよ…。」
三人の反応は様々であったが、両手で顔を覆ってしまったテレサから、いかなる事情からか途中から机の下に入ってしまったアリカ。
終始穏やかに微笑みをたやさなかったアリスの目にはなぜか光るものさえ見えるが…。
「オレの記念品を大事にしようと思う事の何が間違ってるというんだっ?!」
「「「何もかもが間違ってるのよっ!」」
ゆらりと立ち上がり、三人がオレを取り囲む。
「お望みとあらば。」
「私たちが。」
「踏んで。」
『あげるわよっ!』
ゲシゲシと三人から一斉に蹴られた。
たこ殴りならぬ、タコ蹴手繰り(けたぐり)である、
なすすべもなく三人に踏まれ続けたオレは隙をついて立ち上がりアリカにに詰め寄る。
「てかイてえよっ!ちがうんだよ。蹴られたいとかじゃ…ないんじゃないんだよ?
マドンナとかアイドルとかねあるでしょ、握手した後あらわないとか…。」
「どっちみち同じじゃないのっ!」
「またんきっ!?」
アリカからの下腹部への追撃により痛いだのなんだのいう感想もなく完全にオチた。




