本命は大物?
「ルッシェ。あなたが紹介してくれたローラちゃんすっごい働き者ね。いろいろ助かったわ。」
「ごめんな姉さん、いきなり無理いって預けちゃって。」
ローラを姉さんに達に預け3日ほど、様子見を兼ねてクインテットで夕食を食べていた。
王城に住んでいたという話しだが、旅の途中でいろいろと体験する機会があったらしく皿を割るような属性もなく一生懸命に働いているようだ。
しかし、そうなるとクインテットの残った椅子は男手のみになったと言うことだろうか。
「いいのよそんな事、それより黙って部屋で女の子を囲ったりされたりしていたら私たちが怒鳴り込んでたかもしれないわね、主にアリスとアリカがだけど。
「なんで?」
「…なんでって。」
すいません、そんな残念な物を見る目をするのはやめてください、新たな扉が開いてしまいそうになります。
いや、昔っから開いてる気がしないでもないけど。
でも、一人二人増えても近所迷惑とかならないようにはするとおもうんだけどねぇ。
「それに、あのこが着替えも持ってなかったから流石にオレだけじゃ無理だったよ。」
「それは…早く女性に服を与えるくらいの甲斐性はつけてね?」
「なんの疑いもなくみんなと同じタンスをあさってた時期もあったけど女物の服屋は流石に入れないし…。」
「それは喜ぶべき事だけど、…そんな意味じゃないの。」
―喜ぶべきってなんだ。
思えば男女の区別なく共同の下着畑とワンピースみたいな袖のないカントウイとかはあまり笑えないな。
姐さん達が服とか買いあさったらしいけど私服は手加減してあげてください。
店の奥でローラがゴスロリ風メイド服で皿洗いしてたからビックリしたよ。
しかもローラの奴オレを見てご主人様なんていわせてんだよ。
「それは誤解よ。」
「誤解?」
なんでも、買ってきた制服はフォーマルだったらしいのだが、ローラの希望によりフリルが追加されたんだそうな。
しかもその際に「一度メイド服をとことん飾り付けたかった。」と発言したらしい。」
「叶えたらダメでしょう。」
「似合うと思ったのよ。」
そして似合った、彼女は喜んでいる。
誰も止める者はいなかったー
「それで、何か進展は?」
「…彼女の保護者らしき人物が、昨日別の容疑で地下牢に入った。」
「…なにしたの?」
―食い逃げ。