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Necrodia:果てなき終焉  作者: パリパリ煎餅
一章 ベータテスト

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1章第1節 βテスト開始

大手企業SeenEveがおおよそ8年かけて作り上げた最新作【Necrodia:果てなき終焉】のβテストが、2049年11月12日午前0時よりついに開始された。

当選倍率は100倍を超え、テスターとして当選した人数は1000人となった。


「さて。始めようか!」

井達柊真はヘッドギアを装着しPCを起動した。

.......................................................................................................初めての感覚だ。

フルダイブ型のゲームは過去にも何作かあった。

でも正直、普通のMMORPGなんて興味もなかったし手を出してこなかった。

だが今回は話が違う。まさか死にゲーだの鬼畜ゲーだの言われてるソウルライクがフルダイブ型で出るなんて誰が想像しただろう。


「ん。」

柊真が目を開けると、真っ白な空間に立っていた。

【Necrodia:果てなき終焉 βテストへようこそ。まずは貴方のプレイヤーネーム、ステータスポイントの振り分け、初期配布される贈り物を選択してください。】


機械の音声が聞こえる。

手を握り開く。

周りを見る。

「......これが。フルダイブ。すげぇ。」

まさにその場に自分自身が立っている感覚。

「えっと、プレイヤーネーム。【シユウ】それから?ステータス。えっと。体力、持久力、精神力、筋力、技量、耐性、免疫、信仰、神秘、知性、運。か。振り分けられるポイントは?..........は!?5ポイント!?全部均等ぶりも出来ないのかよ。初心者にはきつそうだなこれは。そうだな、とりあえず俺は........」

シユウは目の前に映し出されるステータス振り分け画面を指で操作する。

【運+5】

「よし、これでいいや。次は?初期配布の贈り物か。何々。古代の鍵、死者の書、古の化石、帰還の笛、黄金の雫、色付きのマント、不明の小枝........なんだ不明の小枝って。説明欄にも不明としか書いてないし。古代の鍵は古代遺跡で使える鍵、死者の書は.....なるほど魔法覚えるのに使うのね、古の化石は、あぁ特殊武器の強化素材か。帰還の笛は一度だけセーブポイントの町に戻れるってやつか、黄金の雫は回復の瓶を一本増やせる。色付きのマントは......なんだこれ、回避時の無敵時間延長ってこれ強いな。.......でも。俺は、不明の小枝一択だな。そそられる!」

画面を操作していくと再びアナウンスが流れ始めた。

【ゲームを開始します。始まりの街 ウェンディゴッズへの転送を開始しました。】

視界が強い光に包まれる。

「うわっ!!」

........................................................................................................................................................................................................................

【始まりの街 ウェンディゴッズ】


目を開けると。

中世を彷彿とさせる街並みが広がっていた。

石レンガで作られた家や香ばしい香りのする屋台、熱風が飛び交う鍛冶屋

「意外とNPCも多いな。」

NPCとはノン・プレイヤー・キャラクターの事である。

プレイヤーが操作する訳ではなく、コンピューターやAIが自動的に操作を行うオブジェクトである。

シユウの周りに次々とβテスターがスポーンを始める。

「取り敢えず離れるか。」

歩きはじめ、そして走る。ジャンプしてみたり

「すげぇ、これがフルダイブ。回避とかどうすんだ?」

シユウがステップをすると体が軽く半自動的に手前に動く

【システムアシスト機能】である

「うをぉぉっぉおぉお!!!すげええええ!」

腰に付いていた短剣を抜く。

軽く振る。

「......ん?なん..だ。猛烈に体が重いし怠い。」

そうスタミナ切れだ。

このゲームでは、走る、回避行動、ジャンプ、攻撃、防御。全ての行動に一定のスタミナを使う。

レベルや持久力へのポイントを振ることにより最大値を伸ばすことは可能だ。

また、スタミナは一定時間消費行動をしなければ自動的に回復していく。

「なるほど、スタミナか。つまりどの程度の速度で歩けば走り判定なのかを調べないとな。」

シユウは検証を始めた。

歩く速度を徐々に速めていく。

「そうか、ここまで来たら走り判定なのか。これは重要だ。それから、回復瓶【命の水】の使用回数は?.............はぁ!?2回!?おいおい。少ないな、まじかよ。回復量も調べたいし街の外出てみるか。」

命の水はこの世界の特定の場所に存在する【黄金の雫】を使用することにより増えていく。

また、【命の盃】の中に入っている命の水を瓶に加えることで回復量の強化も可能である。


【ウェンディゴッズ街道】

シユウは街の外へと出てウェンディゴッズ街道に足を踏み入れた。

「ここからが、外か。てかシームレスってレベルじゃないぞ。移動がスムーズすぎる。さすがフルダイブ。」

少し足を進めると。

剣を持ち足元の覚束ない人間が現れた。

その人間の上部にはエネミーネーム【騎士崩れの盗賊】と記載されていた

「騎士崩れの盗賊....しかも4体。いいねいいよ!初の戦闘、しかもチュートリアルもなし。痺れるねこれは。」

実は存在していたのだ。

チュートリアルが。

シユウは一直線に街の外へ走ったのだが、街の中央に居る衛兵のNPCに話しかけると戦闘チュートリアルを始められたのだがそれに気づかないまま外に出ていた。


「さて、騎士崩れの盗賊がいかがなものか?」

互いに戦闘態勢に入ったのか4体の騎士崩れの盗賊はシユウに向かい走ってくる。

シユウは革の防具に粗雑な短剣一本

「まずはモーションを見ようか!さぁこいや!騎士崩れ共!」




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