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未来探偵ミツオ(麗しのクーマ その37)

 捕らわれのグリーン


 ジャン親分の邸宅の一室。

 ミスター・グリーンとあご髭の男が向かいあっって座っていた。あごひげの男は壁際にイスを移動して、距離を置いてミスター・グリーンと対峙している。

  

「アイスコーヒーをいただけないかな」

 ミスター・グリーンは部屋の中央にいる。

 胴体はイスの背もたれにロープで縛れていた。

 手は肘おき、足はイスの脚部にタイラッで固定されている。

 あご髭の男は、ミスター・グリーンを一瞥しただけで、何も言わない。

「アイスコーヒーが無理なら、どうだろう、水をくれないか」

 男は仕方なく立ち上がり、部屋の隅にある冷蔵庫から水を取り、開封した後、ミスター・グリーンの口にあてがった。音をたてて飲んだあとグリーンが口を開く。

「ありがとう。あんたやさしいんだな。なんだか心苦しいよ」

 男の表情がくもった。

 ミスター・グリーンは自分の奥歯をかみしめた。

 次の瞬間、男の体は浮き上がり、天井にたたきつけられる。不思議なことに激突したあごひげの男は天井にはりついたまま、落ちてこない。苦悶の声を残して、あご髭の男は気を失ったようにグリーンには見えた。ミスター・グリーンはかみしめたかみしめた奥歯の力をゆるめた。あご髭の男が自由落下に法則により目の前にどさりと落ちた。

 奥歯をふたたびかみしめると、動きを束縛していたものがことごとくちぎれ落ちた。

 ゆうゆうとミスター・グリーンは部屋を後にする。

挿絵(By みてみん)

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