38:皆の栄光団
お決まりの展開を待っていた方はいるでしょうか?
私はテンプレ・王道がかなり好きな人間です。
「そうかそうか!!引き受けてくれるか!!」
「もちろん。ガンテツさんよろしく頼むよ」
「任せろ!!そうと決まればこうしちゃいられねぇ!!小僧!!ちょくちょく家に顔出してくれ!!最高の一本を作ってみせるからよ!!ガラン!店にもどるぞ!!久しぶりに大仕事だ!!」
ガンテツさんはそう言うと立ち上がり奥さんの手を引いて自分の戦場へと戻っていった。流れとは言えエクストラクエストと刀の目処が立ったのはありがたい。
エクストラジョブに関してはまだ進んでいないがいずれ何かあるだろう。
「まさかあの発表は本当だったとはね」
「信じてなかったの?」
「うん。僕も少しだけやったけどあれはやれるものじゃないと思ったからね」
同意する。俺も始めた頃はあんな難易度クリア出来るわけ無いと思ってたから。けど、やってると意外と体が動くようになって出来るようになるもんだ。
よくあるだろ?最高難易度なんてクリア出来るわけ無いと始めたばかりの頃は思うけどやっていく内に動けるようになって来てできないと思っていた技とかテクニックとかが出来るようになってるあの感じ。
「それにしても・・・・まさか『鋼牙ノ獣』まで討伐しているとは考えもしてなかったよ。リーク君たち三人で組んで倒したとばかり思っていたからさ」
『ふん。此奴らなどまだまだだ。せめて分身の一匹くらいは倒せるようになってもらわんと我が楽しめん』
「こいつ本体は意外とHPないから弱点さえ狙えばなんとかなる」
「弱点なんてあるのかい!?」
教えないけどな。それに教えても最初から上手く狙えるとは思えないけど。まぐれならともかく
「気になるなら挑んで探してみればいいぞ、見つけさえすれば通常武器でも戦えるし」
『貴様我を舐めているのか?この程度の連中束になろうとも我が負ける道理はない』
「そうやって舐めてて痛い目みた結果今回俺一人に負けたんだろうが」
『・・・・・・・途中からは本気であった。舐めてなどいない』
そっぽを向いて言うなアホ犬。
それに言っちゃ悪いが壁はデカい方が越え甲斐がある。再戦・挑戦可能だと解ればそういうのを突き詰める連中が何度もお前に挑みに来るだろうさ。
その時にも同じように負けないと啖呵を切った上で余裕を持てるならお前が最強だよ。
うん。大分腕の感覚が戻ってきた。手の神経も繋がり始めてきたみたいだしこの調子ならあと数分で動けそうだ。
「そうだね。今日は遠慮するけど後日クランとして挑戦の依頼をするのも面白そうだ。僕個人としてはアールくんとの対戦をしてみたいとも思うんだけどどうかな?」
「今日以外なら構わねぇよ」
「というか私たちがそれを許さない」
「挑んだら地獄の底まで追って首狩る」
「とりあえずクラン潰しに行くわ」
こうして怖い女性二人とゴリラ一匹が睨みをきかせてるのもあるから特に今日は無理だ。俺自身は30分くらい待ってくれたら多分大丈夫そうだからいいんだけど。
「本当に噂通り随分彼女たちに慕われてるねアール君。両手に花とはこのことかな?」
「扱い間違えれば毒にも爆弾にも狼にも変わるけどな?一匹ゴリラだし」
「「駄目/なの?」」
「誰がゴリラだ」
「ダメならお前らとここまで長く幼馴染やってねーよ」
んなこともうわかりきってるだろうがよ。小っ恥ずかしいこと言わせないでくれ。
「アール君、なかなか恥ずかしいことを堂々と言うんだね?」
口に出さないでくれ。言われて自覚しちまうと余計に恥ずかしいんだ。あぁクソ、顔熱っ・・・
「「「・・・・」」」
ニヤニヤするな馬鹿ども・・・・くっそ余計に熱くなってきた。この状況三人揃って俺のことイジリに来る流れだ。誰でもいいからこの変な流れを変えてくれ・・・マジで
『おいアール。この小娘で遊ぶの飽きたから捨てるが良いな?』
「ナイスギルファー!!この瞬間だけは褒めてやる!!」
よぉし気持ちの切り替え完了!!ついでにニヤケ顔も収まった。空気読まないアホ犬だけどこういう時はファインプレーだ。
そんなファインプレーを見せたギルファーのボールにされていた生首プレイヤーチーザー紫にも感謝はしなくては。
「まぁどう頑張っても回復ってレベルじゃないだろそれ、殺るならサクッとな?」
『もう終わった』
胸に三本の鋼剣を突き立てられチーザー紫は光の粒子となって消えていった。どこかの泉で復活するだろう。そう言えばゴブリン戦でやられた連中が泉から出てきてないな。どうしたんだ?
「なぁ、泉から出てくるはずの魔法研究会だっけ?そいつら出てこないんだけど?」
「彼らなら多分クランホームで復活してるよ。クランホームに復活するように設定している人も結構いるから」
なるほどね。クランホームか。そう言えば何も考えてなかったけどあった方が良いかもな、クランホーム。あれば何かと便利そうだし。
「ここか!!チーターが出たって言うのは!!」
「「「「うわ出た/よ」」」」
誰?いきなり現れてチーターが出たとか騒いでる変な集団。装備はみんな違うが、左腕に人々が手を取り合っているデザインが施されている腕章をつけている。なんだこいつら?
「クラン『皆の栄光団』だよ。独占を許さない。情報の共有化を強要、義務化しようとしてる連中なの。しない人は彼ら曰く『チーター』だってさ」
うっわ・・・今の俺が一番会いたくないタイプの連中じゃねーか。よくこんな奴らを放置してるな。しかもこのタイミングだろ?明らかにターゲット俺じゃねーかよ。
「だる過ぎるぞ・・・・・」
「おいお前!!お前がアールだな!!」
「いつの間にか名前バレしてるし・・・・」
「ニルスフィアにいた時から割と目立ってたからなアール。主にその格好と俺たち絡みで」
格好もかよ。確かに市販されてる装備じゃないけどよ・・・・そんなに目立ってたのか?こういう装備ないか?プレイヤーメイドならいくらでもありそうだぞ?
「高レベルプレイヤーでならそういう装備もわかるけどアールのレベルでその装備だし。それにプレイヤーメイドって結構高いから所持金的にも疑問はあるからきっと・・・」
俺の考えが甘かったってことね。こいつらに目をつけられる条件は簡単にクリアしちまったってことか。
「むっ?お前らまでいるのか!!今日こそ隠している情報を全部話してもらうぞ!!」
面倒団でいいやこいつら。その面倒団の先頭に立っていた腕章を二つ着けていて、他のメンバーとは少し違い、かなり上質な装備を身に着けている男。クランリーダー的なやつ?
「君は相変わらずだな。そんな高圧的に言われても僕は何も話さないよ?」
「ウザイ。消えて」
「あんた達に渡せる情報なんて一つもないのよ。帰れ!!」
「面倒だから帰ってくんない?」
好感度最悪だ。みんな露骨に嫌な顔してるし。これ迷惑行為で通報したらBANできないのか?
「あのクランリーダーが政治家の息子なのよ。それで裏から手を回してるの」
リークの現実での情報網が凄すぎるのは相変わらずとしてそんなことしてまでゲームするとか馬鹿なのこいつ?少しは周りに合わせるとか自分で見つけるとか努力しろよ。
「ふん!!チーターどもが!!まぁいい。今はお前だ!!新人!!お前が知ってる情報と裏に手を回してまでやらかしたことをおとなしく白状しろこのチート使用者め!!」
「うわぁ・・・・・」
まさに言ってた通りのアホやんか。しかも裏に手回すとかそんなことしてまでゲームやんねーよ。もしかして見た目は高校生くらいだけど中身は子供?某名探偵の逆バージョン?
努力をしない人ほどこういう不正を疑う人多いと思います。
連続投稿しますので是非




