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332:借金の出処

従者たちの言い分。



『我は本当にそんなことは知らん!! 我はそこの鳥頭とは違うぞ!!』



『オレッチも兄貴に誓うッス!! ってか誰が鳥頭ッスか!!? 殺すッスよ!!?』



『黙れクソドリ!! 貴様のせいの行いのせいで我まで疑われているではないか!! この鳥頭!!』



『黙れッスこの犬!! お前だって素行が悪いから疑r「ジェクス、反省」すいませんッス姉さん!!!』



膝枕の誘惑に敗北し、完全にリラックス出来たくらいの時。マー坊たちがギルファーとジェクスを発見し、ここまで連れてきた。



更にレイレイが俺の借金の出処の調査もしてくれたらしく、恥ずかしながらわかる範囲で肩代わりしてくれたらしい。『言ってもジェクスがやらかしたのばっかりだったけどね』とのこと。



そしてギルファーだが無実を訴えてきた。しかも割と本気で言ってるのが分かる。なんか冷や汗みたいなの見えるし。



「本当にか?」



『少なくとも貴様に何か影響を与えることは我が自分で解決したはずだ!!』



やってないとは言わないのね。そこは結構。素直でよろしい。



「なんか珍しいよね。ギルファーが師匠に正直・・・って言うか低姿勢になるの」



「昔愛弟子が本気でキレて生きたまま内臓抉り出しの刑とかやったからな。一命は取り留めたが以来この犬メは愛弟子を本気では怒らせんのだ」



「内臓引き抜き・・・流石に妾もそんな光景見とう無いのじゃ」



「・・・レイレイ。悪いけど調べてくれた俺の借金について教えてくれるか?」



「はいはーい。とは言ってもあんまりわからなかったけどね。一応アールが少しでも関わることは全部洗い出したけどこれだけだったよ」



そう言って渡された一枚の紙。内容は俺の借金なんだが。





――――◇――――

『剣星』クランホーム販売商品赤字:125,736D

建家破損:2,998,209D

――――◇――――





「建家破損はゴブリン戦のだから、アールだけって訳じゃないの。けど一応関係者と仮定するならアールの借金ってことにはなるのかな? 赤字に関しては店だけの売上で考えたモノね? 討伐依頼とかギルドに出してるアップルパイとかの外部収入、あとは雑収入含めれば余裕で黒字だからこれもないようなものだね」



正直赤字に関してはなんとなくわかってた。と言うか、利率無視で街のために超格安で売ったり依頼を受けてたし。その赤字分はあるのは知ってた。



「帝国に属する街の修繕費に関しては愛弟子の物とは換算しなくて良い。エーテリアもそうだが各地の修繕費に関しては帝国に時代人どもの援助で成り立っている。すべてを愛弟子に押し付けようとするほどアルベルトはクズではない」



じゃぁ建家破損も借金に入らないと。え? じゃぁマジでこの借金なんなの?





――――◇――――

サブシナリオ『老人のペンダント』:進行中

クリア条件:老人が持つペンダントを購入する。

購入金額:1,000,000D

現在:-3,082,932D

――――◇――――





「・・・また増えてるし、1万Dも・・・」



一体どうしろと? 



「何かの利子なのは間違いないよ。でもその利子が付く何かなんだけど、調べても出てこないの。そこの犬が何かバカなことしてない限りは」



『する訳があるか!! 我が人何ぞに金を強請るなど愚かな事などするか!!』



「・・・言いたいことはあるが、それに関しては俺からも信用できると発言しとく。するとしても俺に言うはずだし」



『だからしないと言ってるだろうが!!』



でも本当にじゃぁこの-表記は一体何なんだ? まるでわからん。



「あ、そうだ。アール。ちょっと提案」



手を合わせ、何か思いついたのかリークがひとつの提案をしてくれた。その内容を聞いて、異を唱える人は誰もいなかったのでその提案を実行することにした。





――――◇――――





「おやや! 久しぶりだねアール君!! 元気そうで何よりだよ!!」



「ようこそ、占いの館へ。それに四代目様までお越しいただけるとは」



何かあるごとに凄まじいヒントをくれる安心安全の頼れる味方。始まりの街『ニルスフィア』にある占いの館。その館を経営している姉妹『プレシア』と『プラレア』の元へやって来た。



流石に全員で入ると狭いので当事者の俺と、提案者のリーク、そしてマリアーデの三人でお邪魔している。他の面々には他に何か無いかの調査をお願いした。



「余のことは良い。愛弟子がちとばかり困っているのだ。占ってもらえるか?」



「もちろんさ! ささ、座って座って」



「悪いけど頼むよ。これ料金。先払いしますよ」



ちょっと多めに1万Dを渡す料金は5000D+依頼主のご好意としているらしいこの館。儲かってるのかとか、生活大丈夫か? と思うが、裏では『星の錬金術師』を活かしてそれなりに稼いでいるんだろう。



「毎度有り〜。いやぁ時代人を占う機会って中々無いから結構楽しみなんだよね〜」



「プラレア、ちゃんと真面目に占ってくださいね?」



「わかってるってお姉ちゃん。お仕事はしっかりするの私さ。それじゃぁアール君。何について占おうか?」



水晶の前に座るプラレアはいい笑顔で対応してくれる。やっぱり本職やるほうが楽しいんだなうん。



「俺の借金について」



「うわぁーお、想像以上の爆弾だねぇ。まぁまーかせて! ちょっちょと始めようか。それじゃぁ水晶に手を翳してもらおうかな」



水晶に手をかざし、俺の手を覆うように手を添えるプラレア。プラレアの手から伝わる暖かい何かが、俺を通り過ぎ、水晶へと向かう。やがて水晶は少しずつ光り出した。



「これは不思議な光景だね。線が見える。見えないけど確かにあるものだ。人の縁とでもいうべきかな? 線が君に絡みつくように伸びている」



「線・・・その先には誰が居るかわかるか?」



「特定は難しいね。けど、その線の先にいる人と君は深い繋がりがある。ただ出会って一緒に戦う、過ごすといったものよりもずっと強い繋がりだ。数は・・・八本見えるよ」



「八本・・・」



それで最後だったのか、水晶の光は収まり、プラレアはゆっくりと顔を上げた。



「今見えるのはこれくらいかな? 単純に考えるなら君の借金とやらは八人から借りていることになるね。それもかなり身近な人物だ」



「特別繋がりの強い身近な人物・・・」



「もしかして私かな?」



「余も可能性はあるが・・・はて?」



すぐに思いつく特別な繋がりがあって身近な奴といえば、『リーク』『レイレイ』『マー坊』『ルーク』『ギン』『コヨミ』『マリアーデ』『ギルファー』『ジェクス』『ディア』だろうか。



でも別に今上げた奴らから何かを借りたりした覚えはない。いやさっきマー坊達からは少し借りたけど。んでもってすぐに返した。それで借金は現象しなかったからそれはノーカンだし。



「ごめんね〜? なんか今回は力になれなかったみたいだ」



「そんなことないですよ。少なくとも何かしらの関係があって、それが八人ってことがわかっただけでも十分過ぎますから」



全く手がかりがないよりも、何か手がかりがある方が特定はしやすい。まだ何もわからないけど、そこから何かを見つけられるかも知れないんだから。



「そうかい? そう言ってもらえると私も頑張ったかいがあったというものさ」



「そこまで大変なことはしてないでしょう? 全く調子がいいんですから」



「ナハハ!」



「私からもお礼を言うよ。ありがとう。これはちょっとした気持ちだけど」



ドサっとDが高額入った袋をポイッと渡せるリークの所持金額に内心ビビった。ホント上位陣って金に糸目は付けないよな。テーブルに置かれた袋の重量感がすごい。



「おぉう! 見てよお姉ちゃんすごい! 今日はちょっと・・・いやかなり贅沢なご飯にしようよ!」



「はいはい。リークさんありがとうございます。それと『星術師』としての調子はどうですか?」



「そうですね。やっぱり他の・・・」



星術師の話になると、俺はまたその段階に入ってないからわからねぇんだよな。今『星の魔術回路Lv4』だから、あと少しだとは思うんだけど。そう言えば最近『星読み人』のジョブスキル使ってなかったから、レベル上げもやりたいな。



その前にまず借金返さないと。こんなの背負ったままなのは勘弁願いたいし。





――――◇――――

サブシナリオ『老人のペンダント』:進行中

クリア条件:老人が持つペンダントを購入する。

購入金額:1,000,000D

現在:-3,162,932D

――――◇――――





「はぁ!!?」



「なんだ愛弟子!? いきなり大声をあげおって!!?」



「いきなり借金10万D増えたんだけど!? おかしくねぇ!!?」



「なんだとっ!? 余にも見せよ!」



ウィンドウ操作で再びマリアーデにも見えるようにする。間違いなくさっきよりも10万D増えていた。利子にしても一気に増えすぎだろ?!



「・・・・・・ねぇプラレア。ちょっといい?」



「ん? どうしたのかな?」



「アール。その画面から目を離さないで」



「??? おう。わかったけど・・・」



「ありがと。とりあえずプラレア。今のお金返してもらうよ」



「あ、なるほど。いいとも」





――――◇――――

サブシナリオ『老人のペンダント』:進行中

クリア条件:老人が持つペンダントを購入する。

購入金額:1,000,000D

現在:-3,062,932D

――――◇――――





え、嘘減った?しかも十万一気に減った。



「私わかった。それアールが直接した借金じゃない。アールに関わる何かを私たちが払った金額、あるいは物の対価なんだ」



「えっと・・・つまり?」



「今まで私たちがアールの為に無償提供してきた素材とか、情報収集にかかった経費とか諸々」



「じゃぁその・・・つまり・・・そういうことか?」



「うん。間接的にアールが私たちから施されたモノ、あるいは貢いできたモノの対価がそれってことだと思う」



うそやん?




なんと借金の正体はアールに貢がれていたものの総額だった件について。

そう考えるとアールの所持品とか、知ってる情報ってやばいものばかりですよね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 五代目剣聖のネームバリュー考えたら300万は意外と少ない...のか?
[一言] アールが対価を払わずに受け取った物や事となると、双子星シリーズも借金対象になってるのかな? ………これは、初期に出てきて忘れられた希少アイテム「星屑の光結晶」が日の芽を見る時が来たか………
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