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266:授かった力

ちなみにマイとミヤビはオリキャラです。今回限りかも知れないし、そうじゃないかもしれない。

再登場は今のところ未定です。


実は小さいことで一喜一憂している今日この頃。




「・・・・はっ!!?」



「ここって・・・」



ミヤコとマイは突然浮上するかのように意識を取り戻した。正確には祈りを捧げていた体勢で、目を閉じていただけなのだが。



それでも、身体に意識が戻ってきた。そんな感じが身体から溢れてきた。そして時間はまだ一切経過していないのだと教えるように、横穴の入り口では『モンスターベアフ』が硬い岩盤を殴りつけている音が聞こえる。



「そっか。本当に時間が経ってなかったんだね」



「みたいだね・・・でもすごく楽しかったし、すごい経験しちゃったね」



「本当にそうだね。感無量って感じかな?」



「エクスゼウスもなかなかいい物を用意してくれたね。本当に、言葉が出てこないや」



すると、祠が突然崩れてしまった。まるでやり残した願いを叶えたと言わんばかりに、優しく朽ちていくように崩れていった。後に残ったのは祠だったと思われる灰のような砂塵だった。



二人が崩れた祠の砂塵を手に取ると、二人はギュッと胸に強く抱いた。



「伝説直伝の個別指導とかもう報酬もらっちゃった感じだよね」



「前作主人公登場とか個人的には大好物だったよ。それと、欲が出ちゃうよね。こういうことあると」



作り物だったかもしれない。それでも彼女たちにとっては掛け替えのない思い出へと変わったのだ。同時に、先程以上に生き残る為の強さを手に入れた。



「それじゃぁマイ。まずはあの熊倒して前に進もうか」



「そうだねミヤコ。そうじゃないと師に恥をかかせちゃうし」



二人は立ち上がった。砂塵を持っていた小袋に詰め、腰へと吊るした。ふたりの目に今まで以上の力が宿り、一直線に暴れている『モンスターベアフ』を射抜いた。



そこに含まれる威圧感は暴れていた『モンスターベアフ』を貫いた。先程までの獲物が放つようなものではない。自分よりも圧倒的強者が放つだろう威圧にやられた『モンスターベアフ』は思わずその場から距離をとり、警戒心を顕にした。



崩そうとしていた横穴の入口から距離を取る『モンスターベアフ』。すると穴の中から追い込んだと思っていた獲物であるはずの二人が出てきた。



「なんだ。素直に出してくれるんだ。意外だよ」



「この程度で驚くなんて・・・もしかしてアナタ弱いのかな?」



『グォォォ!!!!』



バカにされたように感じた『モンスターベアフ』は怒った。獣である『モンスターベアフ』だが、格下相手にバカにされるのだけは許せなかった。



それが『モンスターベアフ』の死因につながるなど毛ほど考えなかった。怒り狂った獣の思考はただ一つ。獲物を殺し食らうこと。他の考えなどない。



自分の力のままに突進を始めた『モンスターベアフ』。それは先程よりもずっと早い。それこそ時速40kmはあるはずだ。



このまま突進してしまえば相手は死ぬ。よけられないはずだ。普通なら。



「視える」



「甘い!!」



だが二人は僅かに体を動かしただけでその突進を回避した。それだけじゃない。通り過ぎた体を両サイドから小突き、進む方向を僅かに誘導してみせたのだ。



先程までいた横穴の入口。丁度『モンスターベアフ』の頭だけなら入りそうな大きさの入口へすっぽりと。



『――――ッ!!!?』



「師は言っていた『視えれば避けることも、相手の次を予測することも容易だって』・・・私はまだまだだけど・・・ねっ!!」



頭がハマり抜け出せなくなった『モンスターベアフ』の腹を蹴り上げるようにミヤコが放った蹴り。そこには”衝撃”が載っていた。



衝撃は針のように『モンスターベアフ』の体を下から上に突き抜ける。まるで体の中を掻き回されたかのような激痛に、モンスターベアフはそこにいるであろう獲物を殺すべく手足を振るう。しかしその手足が何かを捉えることはなかった。



「反対側がお留守だよ!! 貫けぇ!!!」



『――――ッ!!!!?』



暴れていた反対側から体の中へと侵入してきた異物に、『モンスターベアフ』は悲鳴を上げた。まるで何かの牙が突き刺さったかのような激痛。しかも暴れることすらできないほどの激しい痛み。



”神経を切断された”かのような一撃が『モンスターベアフ』の身体へと叩き込まれたのだ。



「悪いけど私たちだって生き残りたいんだ。だから」



「死んでもらうよ」



既に運命は決まった。マイとミヤコは意識の中教わった唯一とも言えるその技を繰り出した。距離をとり、一気に飛びかかりながら振り下ろされる刃が、両サイドから『モンスターベアフ』の身体を切り裂いた。



「「月光征流げっこうせいりゅう一ノ型『霽月せいげつ』!!」」



月光征流。それこそ彼女たちが教わった、恐らくこの時代で初めて表舞台に出現したであろう失われた月光流の新たなるカタチ。



過去よりの使者により、新しき時代を紡ぐ人に伝えられた力だった。





――――◇――――





「ふぃー・・・戻りました」



「動画班!! 録画はバッチリでしょうね!!」



「「「「イェッサー!!!」」」」



「H!! 画質修正と編集で最高の一本を作りなさい!!」



「シャァァァ!!!!」



最初の到達者へ、到達報酬として教え込んだ俺の新しい力『月光征流』。まさか自分で新しい流派を作ることになるとは思ってもいなかった。剣聖流派は大本があるのでノーカン。



今回の月光征流は完全オリジナル。月光流を誰でも使えるように改良と簡易化を重ねて生み出した流派で、威力こそ月光真流、滅流に劣るが、衝撃を管理ではなく、征する流派。



直線上に流すこと、打つ事に特化させたことで、体捌きさえ物にしてしまえば誰でも習得できるような流派となっている。



超加速空間で、更に老いた自分の体でも出来る新しい流派というお題の元生み出した完全オリジナルだ。



ちなみに時系列的には大した問題はないので『剣聖物語』及び『プラネットクロニクル』には影響しない。精々マリアーデから『そういえば以前生み出したお主の流派は使わんのか』と今度言われる程度だろう。



エクスゼウスの超加速時間技術と過去の俺の戦闘データ。そして老いた体という様々な特殊条件があったからこそこうして実現できたのである。



ちなみにこれ超加速時間の中、一年ほどで完成させた流派だったりするので技も四つほどしかない。なので習得したプレイヤーには是非とも新しい技を生み出して欲しい。



俺? 俺は剣聖流派っていうものをもっと極めている最中なので。こっちの流派は他のプレイヤーの手に預けていこうと思う。エクスゼウスも賛成してくれたし。



「もう!!もうもうもう!! 最高よアールくん!! やっぱりあなたは最高の最高よ!!」



「握手してください!! いやもうするね!! 今だ!! 握手!!」



「ああああ〜」



もみくちゃにされながら大絶賛を受けている俺です。本当に勢いが凄いです。特に実際に人が出来るかどうか試しに受講者となってくれた社員Qさんは同僚の人に抱かれながらブンブンと握手していた。



「主任!! これはもう新しい流派の担い手として十分な決意を持ってますぜこの娘たち!!」



「失われた月光流の新しく古い流派の担い手よ!! 歓迎しなさい!! 盛大にねぇ!!」



「ってことはつまり?」



「掲示板機能の開放よ!! 大々的に祝ってやりなさい!!!」



「「「「「アイアイサァ!!!」」」」」



「それと例の彼らにも一部規制をかけた状態で開放なさい!! 盛大にやるわよ!!」



「「「「オッシャァ!!!」」」」



お祭り騒ぎとはまさにこの事だろう。テンションバク上がりで皆さんハッスルしながら持ち場について作業を始めている。



その数分後、シナリオ参加者へ『掲示板機能開放』の通知がなされたのであった。



なんか運営と共同で一般人向けの月光流を生み出したアール。まぁアールだし仕方ない。

後半は運営の化けの皮がはがれてる宴の様子Byアール視点。


なんだかんだ染まり始めましたねぇアールくん。


と、いうわけで次回掲示板回。しかし特別仕様なのです。

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[一言] 例の彼ら……一体ナニモノなんだ……
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