細雨
雨の音
光がある
目を開けたとき
少し眩しかった
視線が
ゆっくりと合っていく
一本の光が
まっすぐ俺の顔を照らしていた
鏡が一枚
光を跳ね返していた
俺は片目を細めた
その光が
また一度揺れた
芳兄だ
あの
一度も開けたことのないコンパクト
俺は空の色を見た
芳兄は
笑っているのかいないのか
そんな顔で眉を少し上げた
分かった
飯の時間だ
毛布をめくる
中に残っていたわずかなぬくもりが
少しずつ空気に溶けていく
そのときになってようやく
窓が塞がれているのが見えた
譚輝のところへ
食材を取りに行く
昨夜
じゃがいもは前倒しで食べてしまった
それでも
いつもと同じだけ渡してくれた
外では雷が転がっていた
譚輝は何も言わなかった
けれど
選り分けるその手つきの一つ一つに
少しだけ
ためらいが混じっているのが見えた
先に鍋へ入れるのは塩漬け肉
脂が出るまで焼く
いったん取り出して
刻む
鍋を少し脇へずらす
油煙が
少し静かになる
じゃがいもと芋をいくつか
角切りにして
鍋肌に沿わせるように滑り込ませる
広げて
弱火で
ゆっくり焼いていく
菜の花と高菜を細かく刻む
入れて
炒める
それから
刻んだ塩漬け肉を戻す
湯を足して
味を調える
少しだけ煮る
蓋を開ける
炊煙に燻されて
みんなが寄ってきた
雨は少し弱くなっていた
地面を打って
また跳ね返る
扁子は
だいぶ良さそうに見えた
大きな口で
がつがつ食っている
譚輝が
げっぷを一つした
誰かが笑う
先生のイメージが
崩れそうだと
軒先から
水が垂れている
俺はここで
皿を洗う
山の雨と
地の雨は
少し違う
地の雨には
リズムがある
1号技師と2号技師が
何かを
ちんちんかんかん直しているみたいに
山の雨は
上から落ちてくるくせに
むしろ
濡れた布みたいだった
音という音を
少しずつ押さえつけていく
食器を片づけ終えると
竹子が来て
雨具を一枚
俺に差し出した
それから
サービスエリアの端にある鉄網を指さした
そこには切れ目があった
草が押し分けられて
細い道になっているのが
うっすら見える
ひとつ角を曲がると
山の中へ続いていた
新しく加わった
採集の持ち回りだ
文句はなかった
それでも
俺は竹子の肩を
拳で一つ叩いた
竹子は笑って
二つ返してきた
阿健は
またギターを掃くみたいに鳴らしている
目を閉じたまま
誰かが歌っていた
小さな声で
俺はわざと
雨具を羽織る動作を
少しだけゆっくりにした
入口まで歩いて
もう少しだけ
聴いていた
竹子は
急かさなかった
切れ目を回り込む
泥は滑りやすい
せっかく乾いた靴が
また泥を吸った
その細い道をたどって
俺はまた
山へ入っていく
細い雨が
ずっと
ついてきた
中国語原文
第31章《絲雨》
雨聲
有光
睜開眼的時候
有些刺眼
眼神慢慢聚起來
一束光直直照在我臉上
是一塊鏡子,把光打過來了
我眯起一隻眼
那光又晃了一下
是芳哥
她那個從沒打開過的化妝盒
我看了看天色
她似笑非笑地挑了挑眉
知道了
該做飯了
掀開毛毯
裡面那點暖氣慢慢散進空氣裡
我這才看見,窗戶已經被堵上了
去找譚輝拿食材
昨晚提前吃了土豆
但他還是給了我平時的量
雷在外面滾著
他什麼也沒說
但我從他每一次挑揀裡
還是看見了一點猶豫
臘肉先下鍋,煎出油
撈起來,切碎
鍋往旁邊挪一點
油煙安靜了一些
幾顆土豆和芋頭切塊,順著鍋邊滑進去
鋪開
用小火慢慢煎
油菜花和芥菜切丁
倒進去,翻炒
再把臘肉碎倒回去
加開水,調味
稍微燉一會兒
開蓋
炊煙把所有人熏了過來
雨小了一點
打在地上
又彈起
扁子看起來好多了
大口大口吃著
譚輝打了個飽嗝
有人笑他
老師形象快端不住了
屋簷漏下水
我在這裡洗碗
山上的雨,和地上的雨不太一樣
地上的雨有節奏
像一號、二號叮叮咚咚修著什麼
山上的雨落下來
倒更像一塊濕布
慢慢把聲音都按低了
收拾好碗筷
竹子走過來,遞給我一件雨衣
指了指服務站一邊的鐵網
那裡有個缺口
隱約能看見草被壓開了一道,成一條小路
拐一個角,通往山裡
這是新加出來的採集輪班
我沒什麼怨言
但還是朝他肩上搥了一拳
他笑著,回了我兩拳
阿健又掃著吉他
閉著眼
有人在唱
輕輕的
我故意把披雨衣的動作放慢了一點
走到門口
又聽了一會兒
竹子沒有催我
繞過缺口
泥很滑
剛烘乾的鞋
又沾上了泥
順著那條小路
我又往山上走去
絲雨綿綿的
跟了一路




