表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/35

行こう

十九人、荷をまとめて出発する


竹子ジューズはペダルを睨むように踏んでいた

「ギシ、ギシ」

踏むほどに、速くなる

俺とハクは小走りで、

荷台の荷物を支えた


上り坂

竹子ジューズの身体が左右に大きく揺れる

「ギシーー、ギシーー」

俺とハクは、力いっぱい押し上げた


三輪車は、ゆっくりと坂を這い上がっていく

車輪が、もう一度、路面を噛んだ


高速道路こうそくどうろ


俺は街を離れた

流れ歩いて、

記憶の中より、もっと長く歩いた


追われて、

逃げ出して、

山の林の中で何日か耐えて、

ひどく腹が減って、

おまえがそばにいるところを想像して、

それで、やっと持ちこたえた

毒にもあたって、

死にかけて、

それでもまた、助け上げられた


月の光が、流れ落ちてくる

高速道路こうそくどうろは足元から両端へと伸びていた

一方は前へ

一方は後ろへ

高速道路こうそくどうろは、やっぱり長いままだった


いちばん足の速い六台の自転車が、先に行っている

ハクは懐中電灯を振りながら、ずっとそれに知らせていた

──俺たちは、ここにいる


木の影が風の中で、静かに揺れていた

だいぶ行って、たぶん坂のいちばん上だった

前の、坂の尽きる先の闇の中で、

ふいに、ひとつの光が、規則を持って点滅した

ハクは同じ間隔で返した

すると、その光はしばらく点いたままになり、

ハクの光と行き来しながら、夜を隔てて呼び合っていた


風が梢を撫でていく

軽く、また重く

前の光がまた何度か点滅した

ハクが一度だけ返して、懐中電灯を消す


「行こう」


俺は一度、後ろを振り返った

あの遠い果て

山と山の隙間のあいだに、まだわずかな光が見えた

街にも見えた

県城けんじょうにも見えた

俺にはわからなかった

わかりたくもなかった


ひと筋の山風が、背中から吹き抜ける

俺は前を向き直って、

荷車を押す力を少し強めた

そして、黙って、ひとこと返した


「行こう」


ギシーー、ギシーー

ギシ、ギシ

ギシ、ギシ






中国語原文


第22章《走》


十九個人,打包出發


竹子瞪著踏板

「吱呀,吱呀」

越踩越快

我和小白小跑著

扶著車上的行李


上坡

竹子的身體一左一右用力搖晃

「吱——呀——」

我和小白死力往上推


三輪車慢慢爬上了斜坡

輪子重新咬住路面


公路


我離開城市

流浪

走得,比記憶中還久


被追捕

逃出來

在山林裡熬了幾天

餓得厲害

想像有你在身邊

才撐過來

中了毒

差點死掉

又被救了上來


月色傾瀉下來

公路在腳下延伸向兩端

一端往前

一端往後

公路,還是那麼長


腳程最快的六輛單車先行一步

小白打著手電,一直告訴它們

——我們在這裡


樹影在風裡輕輕晃著

過了很久,應該是一個坡頂

前面坡盡頭的黑裡,忽然有節奏地閃起一點光

小白用同樣的頻率回過去


然後那點光長亮著

和小白一來一回,隔著夜色呼應


風吹過樹梢,忽輕忽重

前面的光又閃了幾下

小白回應了一次,關掉手電

「走」


我回頭看了一眼身後

那遙遠的盡頭,在山和山的夾縫間,還能看見一點光

像城市

也像縣鎮

我分不清

也不想去分


一陣山風從背後吹過來

我轉回頭,加緊了推車的力氣

默默回應了一句


「走吧」


吱——呀——

吱呀

吱呀

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ