壊れてないじゃん……
お久しぶりです。
ネタが無いです。良い感じのジャンクが出てないです。大体稼働します。
ハドフの店内BGMかな?
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
鏡花の奴が、「うーわ、またせんぱい荒れてるっすよ……戸締りしとこ」みたいな目でこちらのことを見てくる。
そんな目で俺をみるなぁああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ ! ! ! ! ! !
「……で、せんぱい今日はどうしたんっすか? まーた、直せないジャンクっすか?」
「ぎゃくだぁぁぁあああああああ!!!!!!!!! 壊れてねぇじゃねぇかぁああああああ!!!!!!」
中古屋のジャンクコーナーをめぐっていると、とんでもなくよくある確率で「壊れていないジャンク」といわれるものが置かれていることがある。
パターンとしてはいくつかあるが、「動作確認不能」と「あまりにも古すぎるためジャンク扱い」というものが多いような気がする。
普通の人であれば、「ラッキー」と思うらしいが、俺たちみたいな人種からすると「……ザケんなっ」という感想になる。
「聞いてくれよ鏡花ぁ~! PC用ゲームパッドをジャンクコーナーから勝ってきたんだよ。症状は、USB端子が潰れていて動作確認不能。多分、上から何か物を落としたんだと思う。で、ドライバーでちょこちょこっと板金作業して、パソコンにつないだら動いちゃった……」
「……壊れてなくってよかったじゃないっすか。あと、キャラクター壊れてるっす」
俺のキャラクターがジャンク……? はは、ぬかしおる。
とりあえず、鏡花のほっぺたを左右に思いっきり引っ張ってみる。
なんか、「がっきゅうう……」とか言い出したので、手を放す。
「……で、壊れてないジャンクなんですか? 今回も」
「……ジャンク品コーナーに壊れてないもの置く店員さんたちが悪いんだもん。壊れてるものだけ置いてくれよ。それかせめて症状を書いてくれよ」
ジャンク品コーナーには基本的に「症状」が書かれているものと、書かれていないものが混在している。
プリンターやノートパソコンなどの「外から見ただけではどこが壊れているかわからない」と言った物には書かれていることが多い。
一方で、デスクトップパソコンの電源が抜かれていたり、今回みたいに端子が潰れているなどと言った場合には書かれていないことがとても多い。
個人的には、この「症状」を見て「治せる」か「治せない」かを検討するので出来る限り店員さんたちには書いて欲しいと思っている。
「確かせんぱいこの間も電子辞書壊れてなかったっすよね? あと、有線のキーボードも」
大学の講義で電子辞書が急遽必要になり、ジャンク品コーナーから買い上げた。「症状」は液晶の劣化で、黄変。要するに、黄ばんでいる。まぁ、俺が個人で使う分には全く困らないので買った。
それから半年使っているが、全く問題はない。ただ、もともと高校生が使っていたものらしく、時間割のデータが残ってた。中古屋に処分する前には、個人情報を消すのは常識にしよう。そんなところから情報流出させたら、俺は愚かだと罵る。
キーボードはこの間組み立てた、プリントサーバ用パソコンの初期設定で必要になったから買った。単純にブルートゥースに対応させてなかったから、有線でやったってだけ。
ちなみに、ジャンクコーナーに置かれているキーボードが動かなかったことは一度もなかった。使用感や、文字のカスレ、テカリが気にならず、有線キーボードで良いっていう場合は意外とおすすめ。
「……せんぱい、聞いてもいいっすか? もしかして、ジャンク品コーナーってあんまり壊れているもの無いんっすか?」
「……ハッキリ言うぞ。店舗を構えている場合、あまりにもひどいジャンクは無い。ゴミ売りやがってっていうクレームになるからな。ただし、ネットは例外」
いわゆる「せどり」と言われる稼ぎ方をしている人たちがいる。別の言い方をするのであれば、「転売」とも言われる。
個人的には新品を買い占めて高額で転売するやつらは、全身が筋肉痛になった状態で鼻血をたれ流せと思っている。
だが、処分価格で売られている中古品を安く買い適正な価格で販売する転売と、ジャンク品を修理して売る転売は許されるべきだし、認められるべきだと思っている。
実際、俺も修理して使わないのは中古屋に売っている。これ自体、利益は出ないものの「転売」というくくりには入るだろう。
「……例外って、どういう事っすか?」
「簡単に言う。治るやつだけ治して、あとのモノは『修理不能ジャンク』っていう形で売る」
「……え、それって簡単に言うと」
「『技術が無くて直せませんでした』ってやつだ。はっきり言うとゴミ。でも、そういうのでも需要がある」
ジャンク修理系転売は、はっきり言って「数をこなす」のが勝負になってくる。
所詮は治ったところで中古品。
PrayTaition5の予約が取れません。っていう時代にPT2を売って、どれだけの利益があるかっていう話だ。
薄利多売で数を稼ぐというのがどうしても必要になる。
そのため「簡単には直らない」ものは、どうしても「修理不能」という形で処分することになる。
そういったものが巡り巡って技術のある人の下で、「ニコイチ」「サンコイチ」と言った形で修理して使用可能になることもある。
本当にジャンク修理は奥が深い。
「まぁ、要するにみんな忙しいってことだ。時間を取ってきちんと調べられれば、案外ちゃんと動くもんだ」
大量生産大量消費の時代が終わり、少量生産少量消費の時代に移り変わって早数年。
技術も高度化し、素人では直せないものがたくさん出てきている。
治せる限りは治して、もうどうしようもないところまで使うっていうのが本当は良いんだとは思う……。
ジャンク品をいじるときだけでいいから、こことにゆとりを持ちたい。
「中古屋~」はたぶんこれが年内最後の更新になります。
皆さんよいお年をお迎えください。




