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サブウーファーを取り付けよう(ついでにドラレコも)

車にサブウーファーをつけると低音が強化されて簡単に「良い音」になります。


 ……新品はテンションが上がらない。


 RCA端子と呼ばれる赤白黄色の端子のうち、黄色をビニールテープで封印しながら俺は考えていた。テレビに使っていたけど、壊れて以来使わなくなっていた5mのもの。何かに使えるかもしれないと思ってとっておいたけど、まさかこんなところに使うことになるとは思わなかった。


「せんぱい、その接続が終わったら適当に助手席の足元に出しておいてください。後で、電源ケーブルと一緒に後ろへ持っていくようにするっすから」

 車のカスタマイズに関しては、はるかに鏡花のほうが詳しい。その鏡花いわく、「サブウーファーっすけど、基本的にバッテリーから直接専用電源を取るのが正しい使い方っす」と言っていた。電源取り出し用の専用配線をカーショップで購入。「バッ直で取るときはすぐにヒューズかませるのが常識っす。その点、専用品ならもうついてるから心配ないっす」とのことだった。バッテリーから直接電源を取るからバッ直。安直な名前だ。


「せんぱいの車だと、エンジンルームの配線ぎっちぎちで、通せるところがないからタイヤハウスの裏を通すっす。そうすれば、無理やり車内に電源を引き込めるっす」


 配線通しって偉大だな。こんなすさまじく通しにくい配線だって通せるんだから。


「鏡花、聞いてもいいか?なんで一回デッキ裏に配線を持ってくんだ?直接サブウーファーにつないじゃダメなのか?」

 確か、組み立て作業を始める前に読んだ取扱説明書では直接持って行っていたはず。車のエンジンに連動して電源の供給をしたり辞めたりするから必要ないはず……。


「せんぱいがこの車を廃車にするまで、サブウーファーしか使わないならそれでもいいっす。でも、もし別の機械……。例えばドライブレコーダーとかをつけたときは電源流れっぱなしになって、バッテリー上がるっす」

 あと、単純にサブウーファーから出ている配線をデッキ裏でエンジンに連動する電源につなぐ関係で、同じ長さになるようにしておいたほうが電気的に有利だから……らしい。


 4極リレーにバッテリーから持ってきた配線をつなぐ。その反対側に、サブウーファーからの配線をつなぐ。この部分は通常時は電気が流れない。残りの二本に「アクセサリ電源」と言われる「車のエンジンをON位置にしたとき」に流れる電線を接続する。俺は社外品のオーディオが付いているので、描いてあって分かりやすい。

 これによって、車のエンジンをONにしたとき「だけ」電気が供給されるようになる。と鏡花が言っていた。


「先輩の車はカーテンエアバックが付いてるっすから、足元を使って配線通すっす」

 鏡花の指示に従って、助手席側の足元にあるパネルの裏側を使って配線を隠しながら通していく。

 ……RCAとサブウーファーのケーブルでかなりごちゃごちゃしていて、ものすっごくやりにくいが何とか通し終える。


「じゃ、せんぱい。オーディオ戻す前に試運転してみるっす。わかりやすく重低音の強いハードロック用意しておいたっすから、聞いてみましょうっす」

 音楽を再生させる。なるほど確かにかなり重低音が効いて、音の輪郭がはっきりしたように感じる。この間取り付けたツィーターから高音が耳に近い位置で鳴るため音がはっきりとしたが、それに輪をかけてはっきりとした音になっている印象。


 ……これは運転が楽しくなる奴だ。


「じゃあ、せんぱいおまけでドラレコもつけちゃいましょう。いつも色々もらってるっすから、たまにはおごるっすよ」

 鏡花がドライブレコーダー――フロント用って書いてある――と赤黒の配線をいくつか取り出す。

 おもむろにバッテリーから電源を取って、リレーを通してサブウーファーにつながる電線を取り外してY字型に分岐しているコードをサブウーファー側に割り込ませるように取り付ける。

「ほんとうはあんまりよくないっすけど、こうやってあげることで『常時電源』を『アクセサリー電源』として使えるようになるっす。これがさっきせんぱいの言ってた『配線をデッキ裏からとる理由』っすね」


 そうか、そういうことか。

 こうやって車の部品を増やした時に、常に電源が供給される「常時電源」を使うとバッテリーが上がってしまう。

 だけどリレーをかませたことによって。車のキーをONにしたときに使える「アクセサリー電源」として使用できるようになるってことか。


 また、5m以上ある配線をリアドアまで助手席の足元を通して持っていく。ワイパーやバックランプの電源が通っているところに、配線通しを利用して合流させる。すごくやりにくい。

 はがした内装の下に、ソケット電源用の器具――車から12vの電源を取るためのモノ――を取り付ける。

 鏡花によると「配線を加工してもいいんっすけど、こういうの使ったほうがドラレコを交換するときに楽っすよ」とのことだ。


 車のエンジンをかけてきちんと録画されるかを確認。音楽の重低音もいい感じ。

 ……車をいじるのが好きな人の気持ちが少しわかったような気がする。

流石にウーファーボックスを組んで重低音を響かせるのは厳しいですが、サブウーファーでしたら配線だけですのでお勧めです。

作業時はバッテリーを外しておいておいたほうが事故対策になっていいです。

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