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064⚫️たのんだ!
「おう、ジンにカナタ! よく来たな! はっはあ、元気そうだな!」
ヴァルターは上機嫌にふたりを迎えた。
敵の包囲を突破してきたことに内心驚嘆しつつ、それを顔には出さない。
力強く彼らを抱きしめた。
「ヴァルおじさんこそ、お元気そうで何よりです。少しの間、お邪魔していいですか?」
ジンが明るく言う。
「もちろんだ! だが、ここでは碌なもてなしもできんぞ。包囲されてもう長い。兵糧も尽きかけておる。」
その言葉に偽りはなかった。
ここラベリアの要衝の城で敵の進軍を食い止めていたが、
いくら反撃しても敵の数は減らない。
公国のような’静雷’も’雷牙’も持たない部隊では、伝統的な戦いを続けるしかない。
味方の疲弊は深まるばかりだった。
「じゃあ、ヴァルおじさん。僕が兵糧を運び込みましょう。」
ヴァルターは目を細めた。
この子ならやるかもしれん。
いや、やるだろう。ロイに感じたものと同じ感覚が胸に灯る。
「すまんな、ジン。頼んだ!」




