051⚫️特殊コーラのお味は
ジンとココアは昼飯の買い出しだ。
例によって、オレがレアなコーラを飲みたい!とダダを捏ねた。
だが今回のダダは、単なるワガママではない。
巧妙に、そして計画的に仕組まれたダダだ。
さすがのジンも気づくまい。
「エイミー、話しかけていいか?」
端末に向かっていたエイミーが顔をあげる。
「いいよ。あのこと、でしょ?」
「そうだ。・・・あの海底基地で、あの’超破壊弾’が破裂した時にだな・・・。」
「あなたにも聴こえたってことなのね。」
「やっぱり、あんたにもか。’そうはさせない’。頭に響いたよな。」
「わたし、ジンの声かと思ったんだけど・・・彼、声出してなかったし。」
「そうなんだ。オレもジンだと思ったんだが、実際の声っていうより・・・テレパシーみたいな感じだった。」
「なんだか、ヘン。’超破壊弾’って名前の割には、破裂したのに何にも被害がなかった’超無力弾’だったのよね。’サード・アイ’の技術って、ポンコツだったってこと?」
「いや、あの球体潜水艦にしろ、倉庫の兵器にしろ、高度な技術が使われてる。あの爆弾だけイカサマだったとは考えられん。」
「実物は残ってないし、設計図もないし・・・でも閃光は見えたよ。」
「オレも見た。・・・大型の閃光弾? だがジェーンのあの悲壮感と自信は本物だった。」
「ジェーンだけが威力があると思い込んでたのかしら?」
「そうかも・・・でも、どっか不自然なんだよなあ。」
結論は出ない。
あの’超破壊弾’は一体何だったのか?
あの時、頭に届いた声の正体は?
ジンの悲しそうな微笑み、ココアの祈る姿が脳裏に浮かぶ。
オレとエイミーは無言となり、考え込む。
「おまたせしましたあ! ’セブル’、結構混んでてテイクアウトにも、時間かかりました。はい、エイミーさんの’C定食’、アキラさんには’ポークチャップとクリームコロッケ定食’。それと専門店で買ってきたコーラです。アキラさん、このカプサイシン入りコーラ、本当においしいんですか?」
「ジン、ひとくち飲んでみろ。きっと病みつきになるから。」




