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あとがき
この物語を書きながら考えていたのは、能力のある人が正当に評価されず、それどころか「できる人だから」と仕事や期待だけを積み重ねられていく状況についてでした。周囲からは十分に認められているのに、本人が本当に認めてほしい相手からは決して認めてもらえない。その状態が続けば、どれほど真面目で優秀な人でも、少しずつ自分の価値を見失ってしまうことがあります。形は違っても、今の社会にも似たようなことはあるのではないかと思います。
ただ、アルベルトが心を壊したまま終わるだけでは、あまりにもやるせない。そこで後日談では、失ったものは戻らなくても、環境を変え、自分のために生きることで、少しずつ日常を取り戻していく姿を描きました。二人が元に戻る話ではありませんが、それぞれが別の場所で人生を続けていく結末ですが、少しでも救いがあればと最後に追加しました。




