14話 追っ手
面白くなくてすいません。
14話 追っ手
「いくらなんでも早すぎないか?」
「どう言うこと?」
「道中にあった人すら居ないのに的確にここを探り当てるのは難しい。道じゃなく森を選んだのだってそれが理由だ」
「なのに何故か来た。足跡を消すようなことはしてないけどここの地質は乾燥気味だからわかりづらいんだよ」
「最初からここを通ることを予測されてたってこと?」
それにしても違和感がある。
「もう一度アイラルを見てくれないか?」
「どうして?」
「何でよ、私を疑ってるわけ?」
「違うさ、俺が睨んだのはマーキングされている可能性」
「確かにそれなら可能性はあるけどそもそもマーキングなんて出来るの?」
「さあな」
「た、確かに見えた。服の背中部分に魔術の紋様がある」
背中?
「え?魔術?可能性はビーコンか」
ビーコンはあくまでマーク。つけるだけで位置までは掴めないはず。それを探知に利用できるのはそのなかでも凄腕の人だ。
「それほどの力の持ち主だとするとここら辺にもトラップ魔術が仕掛けられているはず。気をつけて進もう」
「流石にここを通ることを予測はされてないと思いたいな」
どうやってディスペルさせるか。魔法の霧散と違って書いて発動させる魔術は一瞬効果を無効化させられるけどそれじゃあ意味がない。
「どうすれば良いと思う?」
「一番手っ取り早い方法は服を捨てることだ」
「嫌よ」
「それは知ってる」
「でも方法がない。だからやって。じゃないと燃やす」
逃がすのか殺すのかわからないレベルの脅しだ。クレス、容赦ないな~。
「わ、わかったわよ。でもクレス、見ないでよね!」
「ちょ、俺は見ないし!っていうか何でレイは良いんだよ!」
「これが普段ふざけている人が言われる台詞だよ?」
「当然の事」
相手の方が速い気がする。このタイミングでの迎え撃つ構えは最善か?
「俺らは防御が中心。相手は魔術、魔法両方使ってくる確率が高い。つまり俺らがそれを倒せば少しは追っ手から逃れられる確率が上がるぞ?」
「だからといって突っ込み過ぎないでよ?カバーできるほど余裕は無いからね」
キャッツアイ!
キャッツアイは夜での行動をしやすくするための魔法。名前の通り猫目になる。
「来てる。相手は十人位かな?」
「一人二人だぞ?俺らはボスとその他で四人にするから三人で六。頑張れよ」
「余裕」
先手必勝!
クレスと同時に飛び出す。
「やはり若いな」
相手は余裕を持って構える。しかしそんな余裕は無くなった。
「うるさい!」
「うるせぇ!」
ズバッ、
今回はしょうがないということになっている。気絶させただけだと情報は出回ってしまう。なので殺るしかない。
先に人質をとろうと考えたのかボスはすぐにアイラルを取りに行く。
「おっと、お前はダメだ。俺達と遊んでもらうぜ?」
するとボスは軽く広角をあげながらフッと笑い、
「ほう、私をリーダーと見抜くとはいい目をしている」
「そりゃな。お前ほどの魔術師がしたっぱな訳がないだろ?」
「お陰でマーキングに気づくのが遅れたよ」
「そんな余裕ぶっていて平気かな?」
両サイドからの魔法!?しかも鉄を打ち出してる。
「俺が防ぐ!」
レイは少し下がる。
クレスは右を剣で左を衝撃魔法で弾く。
本当なら消せばよかったけどこれは現象じゃない。あくまで結果を使い放ったもの。更に言えば現象と違い、存在強度が存在する。それは魔力と意思力で決まる物で消すには術者が解くか相当な魔力を消費させなければならない。
「ナイス!うまくなってきたね!」
「だろ?」
でも予定通りにはいかないみたいだ。三人もこっちにいる。
「合計四人、取り敢えず回りから潰すか」
「魔法よりで戦うから前にでてくれる?」
「了解」
クレスが一歩踏み出す。そこで思い出した。
「バック!」
クレスの反射神経で飛ぶ。その瞬間に鉄が生えてくる。
「あ、危なすぎだろ」
「これは最大級の魔術なんじゃない?相当な出の遅さに助けられた」
どうやったらこの状況を打開出来る?相手は予想以上。おまけに何処に魔術を仕掛けられているかもわからない。
「ここは逃げよう!勝てる相手じゃない!」
このフィールドはまずい。せめて開けた場所に?いや、それはそれで危険だ。増援が来た瞬間に逃げ道を完全に失う。
「ここが最強な条件じゃないのか?」
「確かにそれはそうなんだけど…」
何かおかしい気がする。
「情報が足りないのか?
「まあそうだね。でも大丈夫、きっと切り抜ける手を考える」
槍は二、剣が一。この状況で立て直す…、いや、バランスを整える方法は。
「一旦ヘンゼの所までさがろう」
「おーけー」
ヘンゼ達は何とか防ぎきってる。今ここで合流と同時にヘンゼ達の方にいる奴等を一人でも殺せれば一発逆転もあるかもしれない。
予め決めておいたハンドサインを小さく出す。
よし、近くなってきた。もうすぐだ。
…
…ここだ!
「はぁ!!」
技ではないけど練習した動き。振り向きながらの突進。
ガイン!
「おっとあぶねぇ」
防がれた?不意打ちだったはず。最初に倒したやつは!
そっちの方向を見る、しかし死体はなかった。
「気を付けろ!一人潜んでる!」
世の中絶対はない。殺したはずのやつが生きていたとしても不思議じゃない。だけどハードヒットしたんだよ?普通倒れたっていいじゃんか!
カサッ、
そ、こじゃない。うし、ろ。
ガクン、
体をそらしきれなかった。速い!
「ぐっ、敵は、」
「…ファストエイド」
いつの間にか回復してくれたみたいだ。
「どぉ?蹂躙されようとしている気分は?」
最初からそれが作戦。元から狙ってたのか…、踊らされてただけ。所見殺しの作戦は強い。何故なら所見殺しは種を明かせば簡単でも最初はわからない。そしてこういうのは一度きり。ミスをすれば死ぬ。
「でもすごいねぇ、さっきの攻撃で致命傷にすらならないなんて」
「…散々こういうのは練習させられたからね」
どうする。どうする。相手の作戦が決まらなかったのを喜ぶな。気持ちの揺らぎが命取りだ!
「伏せろ!」
反射的に伏せたけど何をいってるんだ?なにも…
ビュゥン。
何だよそれ、おかしいだろ。何で居るんだよ。こんなところに魔族が!
飛んで現れたのは羽の生えた人形生物。
くそッ、何でピンチの状況で更に酷くなるんだよ!
「避けてくれて有難うございます。巻き込みかねないことをしてしまったので。まあ結果オーライという事で今は責めないで下さいね」
何をいってるんだ?次から次へと意味がわからない。まるで僕らの味方みたいな。
「これは部が悪いですね。魔王側近、七十二柱の一人、アンドロマリウス」
「流石に効きますね。何で吸血鬼の王がここにいるんですか?」
「それはだね。今度話そう」
パチン、
その音と同時に下に魔術陣が出る。
「こんな魔法、見たことない」
「俺もだ」
「さよならアンドロマリウス。今度会うときはちゃんと戦おう。正面からね」
「遠慮しとこうかなぁ、死にたくないし」
「残念だ」
「っ!ここは」
回りを見渡すと町に見える。普通の。
「いや、ごめんなさいね。本当はヘンゼ様が死ぬあの時に守らなくてはいけなかったのに」




