表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/118

第63話 現況把握その2 スキル各種

0時更新に間に合わなかった。悔しや。


そして今回はいわゆる『説明回』になっています。くどかったらすいません。

さて、僕ら一同進化して強くなったわけだけど……能力の数値から見える強さなんてのは、その一部でしかない。

きちんと目を向けるべきは、むしろ……がーっと増えたり変わったりしたスキルの方だろう。


しかも何だか……戦闘用にも見えない、変わったものまであるし。

コレはひとまず、どういう効果があるもんなのか、じっくり検証しておかねばなるまい。


ちょうど、フォルテやリィラも同じ感じで、詳細不明のスキルがいくつかあるっぽかったので、この休憩時間の間に、その検証を簡単に行ってみることにした。


☆☆☆


結局この日は、夜中から明け方までの強行軍……しかも、ほぼずっと戦闘の中を来たことで、非戦闘員たちを含めて疲労が無視できないものだったこともあり、1日きっちり休むことになった。


なので、その邪魔にならないように僕らはスキルの検証をしておいた。


で、明らかになったことがいくつか……まあ、簡単に説明しようか。

全部丁寧にやると時間かかりすぎるし、ざっくりと。



じゃ、まずはリィラの能力から。


リィラは僕やフォルテに比べて、スキルの変化が少ない。せいぜい『機動ロボット生命体モンスター』に統合されたくらいだ。


この能力は、僕、フォルテ、リィラに共通してあるものだけど……どうやら、今まで僕らが個別に持っていたいろんなスキルが統合されてコンパクトになったもののようだ。『変形』とか『合体』とか……『魔法生物』として僕らができることが、ここに詰まってるって感じ。


それ以外でリィラが変わった点は、『充填射』と『極大射程』。


『充填射』は……読んで字のごとくというか、ゲームで言う『タメ撃ち』ができるようになっていた。力をためて撃つと、その分一発が強力になる。


もう1つの『極大射程』は……こちらもタメが必要かつ、一定時間その場から動けない代わりに、狙撃可能な距離と、その威力が大幅に伸びるものだった。


最大で、1km近く離れたところから、的として用意した、人の頭くらいの大きさの石を、百発百中で狙い撃てていたのは驚きだった。


しかもリィラ曰く、『訓練すればまだ伸ばせそうなのです』だとさ。

ホントに……どういう成長をしていくんだろう、このお人形さん。


さて、次行ってみよう。


単一素材のガーゴイルから機械仕掛けの龍という、リィラ以上に突拍子もない進化をしたフォルテはというと……こちらも、変化したスキルは多くはない。


ただし、内容は到底無視できないレベルの違いがあった。


元々あった『上級魔法適正』が『最上級魔法適正』に代わっていたのは……まあ、単純にグレードアップの結果だとみてよかった。

威力はかなり上がってたし……どうやら、『神聖魔法』もここに含まれているようだ。


スキルからなくなってたから、使えなくなったのかと思ってたけど……よかった。


で、問題はもう1つの増えた魔法の方で……『機攻魔法』とある。

ぶっちゃけ聞いたことがない区分だったし、フォルテも知らなかったので、これについてはがっつり検証を行った結果……言いたいことが1つ。


……魔法か、これ?


この『機攻魔法』とやら……フォルテが使ってみると、それによって引き起こされたのは……一般にイメージされるような、火の玉が飛んで行ったり風が巻き起こったりとか、そういう類の超常現象ではなかった。


例1:『マジックミサイル』

内容:肩や腕、胴体の装甲が展開し、魔力でできたミサイルが飛んでいく。


例2:『レーザーブレス』

内容:レーザービームのブレス。口から出る。


例3:『マジックマシンガン』

内容:肩や腕、胴体の装甲が展開し、魔力弾が秒間数十発飛んでいく。


魔法……と言っていいのか、これらを。

いやまあ、魔力を元手に引き起こされてる現象なのは確かだし……そう考えれば……


……だめだ、SFにしか見えない。


今目の前で、各種魔法(仮)の試し打ちによって、耕されたかのような状態になっている無残な地面を前に、これが兵器ではなく神秘の産物であるという実感がわいてこない。


魔法陣すら現れなくて……思いっきり銃口とか、キャノン砲的な砲口とかから発射されるんだもんよ……。本人のビジュアルと相まって、完全に怪獣映画だよ。


結論。『機攻魔法』とは、現代兵器っぽい魔法である。現代超えて近未来に片足突っ込んでるようなのもいくつかあったけど。

多分、このへんの解釈でいいはず。


……まあ、そんなフォルテと比較してなおツッコミどころ満載なのが、残る僕なんだけど。


むしろ、フォルテやリィラがビジュアルや戦闘スタイルでインパクトが大きい分? 僕の方はスキルに重きが置かれているかのように、多彩な新スキルがそろったからなあ……。


まず、『財宝トレジャー創造メーカー』の進化形であろう『アーティファクトメーカー』。

ミミック系の必須技能ではあるけども……『秘宝アーティファクト』とはまた豪勢な。


看板に偽りなし。このスキルの物品生産能力は、『財宝創造』の時とは一線を画すものになっていて……普通の剣とかはもちろん、貴族とかに喜ばれそうな宝石のついた武器や、ゴージャスな装飾品なんかも作れるようになっていた。それも、かなり多彩なレパートリーを。


しかも……いわゆる『マジックアイテム』の制作能力までついていた。

普通の武器やアイテムに、色んな力を『付与』する感じで……いわゆる『魔剣』とかを作り出したりできるのだ。自在に。


ちょっとコレ……かなりすごい能力だろう。

種類・機能にもよるけど、マジックアイテムとは総じて貴重なものであり、作成できる技師はごくごく限られるらしい。物によっては、売ればひと財産になることもあるし……時には、戦場で猛威を振るう強力な武器になったりもする。


そんなものを、ある程度の制限はあるとはいえ、自在に作り出せる能力……はっきり言って強力すぎると言える。慎重に考えて使わないと、いらんトラブルを呼び込むだろう。

まあ、その辺に気を付ければ……頼もしいことこの上ない能力だけど。


続いて……単独のスキルではなく、『派生』という形で出現した3つ。

眷属小箱レプリカミミック』『愛箱弁当ランチボックス』『箱入娘ベイビーズガード』。


まず、『眷属小箱レプリカミミック』は……あの『グレーターデーモン』が使っていたような、配下の魔物を呼び出して使役する能力……に、近いようだ。

僕の場合は、僕のミニチュア版みたいな。ミミック系の、箱型の魔物を、召喚、というよりは作り出すことができるようだった。僕の魔力を糧に。


試しに作ってみると……小物入れサイズのミミックを作り出せた。

パカッと口を開けさせると、ずらりと牙が並んで舌がべろんと。


鑑定してみると、



★種 族:悪魔牙棺デビルギフト

 レベル:1

 攻撃力:122  防御力:151

 敏捷性: 99  魔法力:103

 能 力:固有能力ユニークスキル機動ロボット生命体モンスター

     特殊能力『悪魔のびっくり箱パンドラボックス



どうやら、僕の種族の下位互換みたいなモンスターらしい。ミミックちゃうやん。


能力値は……本体である僕の5分の1程度ってとこか。

そして、スキルも一部受け継いでる。が、僕と同じことができるわけじゃなく、あくまでも僕ができることの一部をこいつもできる、って程度のようだ。

このへん、後でさらに検証しようと思う。


また、この『悪魔牙棺デビルギフト』以外にも、『人喰箱ミミック』や『狩喰箱ハンターボックス』、さらには僕が進化していない『銀喰箱シルバーミミック』なんかの種族も作り出せるようだった。これは……かなり使い勝手がいい、かも?


さて、続いて2つめの派生スキル……『愛箱弁当ランチボックス』。


これは……まんまだった。箱がらみで……『弁当箱』の能力である。

要するに、弁当を作る能力だった。箱ごと。


『財宝創造』なんかみたいに、一旦料理の作り方を『レシピ』として登録すると……それによって、『無限宝箱インベントリ』内部の材料で料理を作り、それを、これまた『無限宝箱』内部の素材で作った容器(もちろん、箱)に入れて、出来上がるというもの。


試しに、作ってみた。

日本人だった頃を思い出して、のり弁当とか幕の内弁当とか考えたけども……米がないので断念。洋食ってことで無理なく作れそうな、サンドイッチ弁当にする。


材料は、パン、レタス、ベーコン、卵、チーズ、その他もろもろ。

あと、入れ物の素材として金属ゴミ。アルミ弁当箱的なのにする。

それから、魔物の革素材。水袋にして、飲み物の水を入れる。


これらを選択してスキルを発動すると……ものの3秒ほどで、見事な『サンドイッチ弁当』が出来上がった。

『無限宝箱』から取り出してみると……実に美味そうだった。


入れ物がちと武骨なところに目をつぶれば……普通に売り物で通用しそうだ。

飲み物の水までついてるので、食事としては充実してる部類、のはず。


単純だが、旅のお供にはかなり頼もしそうなスキルだし……商売とかに応用できそう。


じゃあ最後。残る能力『箱入娘ベイビーズガード』に行こう。


これはさっぱり予想がつかなったので、早々に実践して試してみたんだけど……コレがまた、他の2つに負けず劣らずのチート級能力だった。


この能力、自分にとっての『箱入り娘』……つまりは、大事にしたい人を守る能力だった。


要するにバリア系の能力らしいんだけど、同じバリア系の『箱庭セーフゾーン』と違うのは、バリアで覆った範囲を守るのではなく……守りたい個人を守るという点。


試しに、リィラに対してコレを使い、フォルテに適当な石を投げつけてみてもらうと……それがリィラに命中する瞬間、リィラの体をギリギリ覆うサイズの、直方体の半透明のバリアが現れ、石はそれにあたって跳ね返った。


しかし、リィラにあたるギリギリのところに石を投げてもらうと……さっきは間違いなくバリアが出現した位置だったにも関わらず、今度は石は素通りした。


つまり、リィラに当たらなければ反応しない、完全に個人保護用のバリアなわけだ。


しかもこのバリア、単なる物理攻撃のみならず、魔法攻撃はもちろん、薬品やガスなんかにも有効らしい。『箱庭』と同じく、ハイスペックなバリアのようだ。


ちなみに、『娘』といいつつも、女の子しか守れないわけではなく……フォルテにも発動したことから、僕の仲間であれば誰でも発動・保護は可能なようだ。

性別は問わない、と。魔物だろうが大丈夫だ、と。


さて、ここまで新たに習得したスキルを試してきたけど……最後に、僕らが共通して習得しつつも、軽く触れた程度で止めていた能力……『機動ロボット生命体モンスター』について触れたいと思う。


さっきも言った通り、このスキルは、僕ら無機物系魔物ができることを複数まとめた能力なんだけど……その、まとめられた能力の中に……ちょいと無視できないものがあるのだ。


折角僕が入手しつつも、結局一度も発動しなかった『擬人化』が変化した……『機人化』が。


これが何を意味するのかというと……




「「「誰!?」」」


あ、なんかデジャヴ。

そうだ、前にフォルテの顔面その他を大改造した時もこんな感じになったっけ。


ただ、今回びっくりされてるのは……フォルテともう1人、僕もなんだけど。

それも……レーネやレガート以下、一同……あの時よりも、さらに驚きが大きい感じで。


何せ……2人とも、ほぼ完全な人型になってるんだから。『機人化』によって。


この能力、どうやらリィラの『人化』とは似て非なるもののようで……ざっくり言ってしまうと、リィラの『人化』が、ドロンと化けるような形で『変身』するのに対し……僕とフォルテの『機人化』は、それぞれのもともとの姿から……『変形』する。


僕の場合は、普通の宝箱サイズに縮んだ後……そこからガシャンガシャンガシャン……と、展開、スライドその他を繰り返して……最終的に、あちこちに『箱』の衣装を残した服装の人型に。

何ていうか……ロボットっぽくもあるが、人間の体のような丸みもあるというか……何か昔の漫画だかゲームのキャラに似たようなのがいた気がするな。


そして最後には、どちらかと言えば機械寄りの体にやや不釣り合いな人間の頭部が、とっくりセーターを着て顔を出すがごとく、すぽんっ、と飛び出して完成する。


あと、何でか知らないけど……見た目の年齢が10歳前後である。

それとなく、前世の僕の姿に似せようかとか頑張ってみたんだけど……これ、なぜかいじれない。なぜか、中性的な見た目の、線の細い儚げなショタ?で固定されとる。解せぬ。


そしてフォルテだが……だいたい僕と同じ感じである。

変形し……しかしこちらは、元のドラゴン形態の意匠が割と残ってる感じの服装? 装甲? の人型になる。尻尾とか、爪とか。肩のキャノン砲とか。

そして最後に、これまた同じように頭がすぽんっ、と出てくる。仕様?


ただ、僕と違うのは……こいつはなぜか、野性味あふれる感じのショタになっていること。本人の口調と同じで、ぶっきらぼうな感じというか……生意気そうな顔というか。

そしてショタはまたしてもなぜか固定である。解せぬ。


まとめると……首から上は人間、首から下はロボットの姿をしたショタ×2。


……解せぬ。


この見た目のおかげで、当所こそびっくりして戸惑われたものの……レーネとビーチェから思いっきりかわいがられていじくり回される羽目になった。いつかのリィラみたいに。


そのリィラも……主の影響なのか、似た感じの目つきをしてたり、混ざりたそうにしてたり……。

あるいは、今まで愛でられる側だったけど、思いがけず自分より身長が小さくて子供っぽい仲間ができたがゆえの、弟ができたお姉ちゃん的な心境なのか……。


いやまあ……リィラ含め、3人とも可愛い女の子なわけだし、嫌じゃないというか、うれしい部分もあるんだけどね? ただ、さすがに戸惑うわけで。

扱いが完全に親戚のちっちゃい子というか、あるいはぬいぐるみか何かというか……。


そして、そんな外部評価とはまた異なるんだけども……この『人間モード』、どうやら、元の姿(箱とドラゴン)に比べて、汎用性で勝る。

代わりに、戦闘能力ではやや劣るようだ。ちょいと使い分けを考えないといけないかも。


普通の町とかでカモフラージュとかするには役立つかもだけど、本気の戦いの時には、元の姿でやる必要がありそうだ。

それでもだめだったら、まあ……『合体』で。


しかし……だ。今までに並べたデメリット等を認めつつも、僕としては、この『人間モード』を……より正確に言うならば『機人化』スキルを歓迎したい。


なぜなら……このスキルによって、僕が切望してやまなかったものが手に入ったからだ。


『味覚』という名の……宝物が。


最初に『人間モード』に変形して以来、モード関係なく……それこそ、『箱』か『人』かを問わず、僕の味覚が覚醒し、味というものを感じ取れるようになったのだ。


しかも、ON/OFF効くらしい。やだ便利。

普通に食事するときはON、戦闘で相手を食いちぎったりするときはOFFでおk。


そんなわけでこの日から、食事の時間が楽しみになりました。

え、お前何も食べなくても大丈夫なんだろうって? 細けぇこたぁいいんだよ!


本日のメニュー……パン、エルフ族特製ジュース、燻製肉、野菜のスープ、デザートに果物。

超☆美味しかったです!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ