正座の花道
というわけで……
――――初日、夜――――
俺たちはホテルの一室にいた。
オリエンテーション合宿で、雪国に来た俺たちは2人ひと部屋に分かれ、くつろいでいた。
「なぁ、カズ。」
「ん?なんだ?」
「やっぱり覗きは男のロマンだよな……」
先程、クラスの男子どもがきて、「覗きに行こうぜ!」とぬかしてきやがったから、追い出してやったんだZE!
しかし……
俺は落ち込んでいた……。
カズがいる手前、かっこ悪いところはみせまいと、見栄を張り、覗きの誘いを断り追い返したのだが、やはり失敗したと思う……。
「男としては1度はやってみたいよな?これを読んでいる君!」
「誰に喋ってんだか……まぁでも、行かなくて良かったと思うがな、ほら。」
「ん?」
人の気配を感じふと、ドアをあけ、廊下を覗いてみると……
見知った顔が正座をして、綺麗に1列に並んでいた。
その中で俺に気づいた1人がこっちを向いて、哀しげに笑った。
「い、いや、俺は最初から覗きは良くないと思っていたさ!ハハハっ!」
「どうだが……。」
パーパラパラパラ〜♪
「カイト、携帯なってるぞ。」
「ん?あぁ、サンキュー。ん?ミサ?珍しいな。もしもし?」
「あ!カイト!?じ、事件発生!」
「な、なにぃー!?そんなことが……!?」
「いや、まだ何も言ってないけど……」
「人生に驚きは必要だ!」
「……まぁいいけど。それより、早く来て!」
「お、おう。」
ピッ
「ミサがなんだって?」
「いや、なんか事件らしい……」
「ふーん、いってらっしゃい。」
「お前は行かねーのかよ!」
「だって、めんどい。」
「……そうか。じゃあ行ってくるわ。」
「あぁ、ゴウダに見つかるなよ?」
「わぁーってるって!」
俺はそのあと、驚くべき光景を目にする。
「まぁ一番の驚きは正座の花道だけどね。」




