悪役令嬢の歩き方

　リルル・エカテリーナはこの国の第二王女で、とある乙女ゲームでハッピーエンドに納まりかけたヒロインに勝負を挑むラスボス的な異国の悪役令嬢、とシナリオでは決まっていた。
　現実では、特殊な遺伝で夢の鍵を手に入れることが出来る不思議な能力を受け継いでいたリルルは、この国の王族だけが許される婚約の作法に則って騙し討ちのように婚約者を増やし人生の伴侶として降嫁するには最良の相手を選ぼうとしていた。
　やがて成長していく中で、リルルは時見の巫女となり凶夢を見、未来を変えようと抗い始める。

　ゲーム内では人生の勝ち組として登場するはずの悪役令嬢な王女様が、ゲームと関係なく存在し続ける為に運命に逆らって、好きな人と生きていこうとする物語です。

※夢の解釈は全くの創作です。