41、相手は然(さ)るもの、然(しかる)べきもの
「では、行ってきます。」
リルルとサミラが頑張って説得して、普通の貴族の令嬢のように美しく外出着に着替えさせたクグロワを迎えに来た上機嫌なロックに任せて送り出すと、リルルはサミラを見てにやりと笑った。
「ロックと思い出を作りに王都の街へ行って、クグロワは少しでも楽しんでくれるといいな。」
「そうですね、リルル様、初めからこういうおつもりだったんですか?」
ふるふると首を振って、リルルはサミラを見た。
「ゆっくりとしたかったのは本当。お土産が欲しかったのも本当。一人になりたかったけれど…、なれないだろうなと思ってたから、これは、半分だけ本当。」
王族である以上公務中は常に誰かの監視があるのは理解していても、四六時中は流石に疲れる。
「お土産はどうしてなんですか?」
リルルが他国へ旅行へ出ても、お土産を買うことは滅多になかった。また来るから、というつもりであえて買わないのだと以前笑っていたことがあったのを、サミラは思い出していた。
「…多分もう、この国には来ないと思う。」
リルルは小さく呟いた。聞き逃しかけて、サミラは言葉の意味をしっかり考えた。
「理由をお聞きしてもいいですか?」
「…ラウラお姉さまの婚約が解消されたから。」
リルルは小さく肩を竦めた。「私も、この国の王子と結婚するつもりがないもの。」
ペンタトニーク次第では、国交も途絶えるだろう。
「そうですか。第二王子のヴァルター様は、とても熱心にリルル様を見つめておいででしたよ?」
「あのねえ、10も年上なのよ? しかも向こうは初めから恋愛感情ではなく、国の利益の為に私と結婚を望んでいるのよ? 私はそういう大人の都合の結婚はしたくないもの。」
リルルの何も考えない騙し討ちの婚約よりは考えてあっていい気がするけどなあ、とサミラは思った。まあ、リルルの場合、解消も結構してきている。
「それに…、あんなに美男で、あんな体格の良いあんな性格の良い男性たちに、愛人がいないなんて考えられないもの。私は、私だけを一途に愛してくれるような男性と結婚したいわ。」
婚約者が大勢いるリルルがそれを言っては笑いごとにしか聞こえないなとサミラは思ったけれど、黙っておいた。言っていることとやっていることに差があるのは幼さゆえだ、と、ついリルルを擁護してしまう。
「リルル様がこの国に嫁がれてしまうのは私たちは嫌なので、そうしていただけると嬉しいですが、本当によろしいのですか? 第三王子のシュトルク様は精悍な顔つきなうえに美しい方ですよ?」
「そ、それはもったいないとは思うけど、し、しかたないわ、」
明らかにリルルは動揺しながら答える。惜しいと思っても仕方ない。
「あら、シュトルク様ならときめかれるんですか?」
リルルが面食いなのは、うちの姉の影響もあるだろうなとサミラは思う。チスエルも面食いだから、幼い頃から価値観を洗脳されて来てるんだろうな〜。
「ち、ちがうから。ど、どっちにしてもマックスの方が二人よりはましなんだから、」
「動揺されまくってますね~、リルル様は可愛らしいですね。」
「ち、ちがうもん、ああいう武官タイプより、私は文官タイプの方が好きだもん、」
「へ~、なるほどなるほど~。」
サミラがリルルを揶揄っていると、部屋のドアをノックする音がした。
リルルはすかさずソファアに深く座って瞳を閉じた。サミラも心得たもので、靴を脱がせたリルルの足の下にフッドレストを置くと、悠然とドアを少し開けて応対する。
「何か御用でしょうか?」
「リルル様のご加減がよろしくないと聞きましたので、お見舞いに伺いました。」
立っていたのは第三王子のシュトルクだった。噂をすればなんとやらだわ、とリルルは思う。こういうことわざはこの世界にはあるのかな。
「中に入っても?」
「大丈夫、お通してちょうだい、」リルルが弱弱しく答えると、「では、」と言ってシュトルクが部屋の中へ堂々と入ってきた。
「ごめんなさいね、こんな状態で。」
あえてソファアに座ったままで病人のふりをするリルルに、シュトルクは「いえいえ、」と言いながら手にしていた可愛らしい包みをサミラに渡した。
「いま私たちの国で流行りのトリュフです。おやつにでもいかがですか?」
「ありがとうございます。リルル様はチョコレートがお好きなのでお喜びになりますわ。」
「気がきくのね。ありがとう、感謝します。」
「この椅子に座っても?」
テーブルの前にあった椅子を手に取ると、シュトルクはリルルに向き合うように椅子を持ってきて座った。
優雅に足を組んで微笑む姿は、まるで絵のようだった。美しいわね〜とリルルはうっとりとした。
「今お茶のご用意をいたします。」
「いいや、すぐに失礼する予定だから、構わないよ、気持ちだけ頂こう。」
シュトルクの低くて枯れたような声は、軍人の印象よりも文官を連想させる知的な趣があった。
「私はリルル様にお話がしたい。よろしいでしょうか?」
「ええ、構いません。」
お話っていうより、尋問みたいね、とリルルは思った。
「リルル様は海がお好きでしょうか?」
「嫌いではないわ。嫌いなら、船旅なんて無理でしょう?」
「そうですね、あんな遠くの国から、はるばると海を渡って、あんなつまらない手紙を持ってきてくださったこと、心より光栄に思います。」
確か私より六つか七つ年上だったはずだけど、この人、ちょっと意地悪だわ。リルルはちょっと苦手だなと思った。綺麗な顔していてもこれでは好きになれない。
「今日は何か御用なのでしょうか? あまり体調が優れないのです。」
目を伏せて溜め息交じりに答えると、シュトルクはリルルの手を握って、「では、要件を済ませてしまいましょう、」と囁いた。
騙されてくれないのかしら、とリルルが憂鬱な気分になっていると、シュトルクは静かに語りかけてきた。
「この年の初めごろに、私の国の属国の船が、あなたの国の海域で海賊船に襲われたことがありますね。」
「ええ、そんなこともありましたね。お気の毒なことでした。」
リルルは夢で見た景色を思い出して、暗い気持ちになった。今更なんだというのだろう。
「リルル様の婚約者の一人の、グロケット公爵家のマクシミリアン殿の領地の港での出来事でしたね。」
「ええ…。」
リルルは瞳を伏せたまま、シュトルクから顔を背けた。
どうもシュトルクはリルルの顔の反応を見ている気がする。手首を握っているのは脈をとっているのだろう。動揺するような質問をするつもりで、うそ発見器の真似事なのだろうなとリルルは思った。
確か呼吸で脈って変えられるんだっけ? と姉リルルの前世の知識を記憶の中から引っ張り出す。
「どうしてあの日、あの港は出国を停止などという措置が取られていたのでしょうね?」
「さあ…?」それは最終的には公爵が決めたこと、私が決めたことではないわ。ゆっくりと深呼吸しながら、リルルは小さく答えた。
「私の国の属国の船は、『外国籍の船は出港を禁止されなかった』と答えていましてね。リルル様は理由をご存知でしょうか?」
「さあ…?」
知っていたらどうだというのだろう。リルルは意識してゆっくりと深呼吸をする。
「そうですか、あの出来事で損をしたのは、この国と南方の一国です。あなたの国は災難を免れた…、それがどういう意味を持つのか、わかりますか?」
「さあ…?」
リルルはシュトルクの瞳を見つめた。精悍な印象で、水色の瞳も美しい綺麗な顔だ。
「私は知らないことが多すぎです。あなたが教えて下さいませんか?」
しれっと言ってのけたリルルに、シュトルクは見つめながら、優しく言った。
「私は軍師という立場で軍艦に乗って、世界中を航海しています。小競り合いの結果、戦争になる様子も見てきました。富める国から掠め取るような貧困国の海賊船を、捕まえては罰するのも私の仕事のうちです。」
ぎゅっとリルルの手首を握って、シュトルクはリルルに言い聞かせるように続ける。
「あなたの国は近年、災害からも、災難からも、厄災からも逃れているように感じます。上手く対策をとる政策を打つあなたの父君の手腕でもありましょう。でも、説明が付かないような結果が多すぎると、私は思うのです。」
「何をです?」
深呼吸、深呼吸。リルルは自分のペースを崩さないように微笑んだ。
「まるで、未来を見ている者が予言した世界を起こさないように対策をとっているようにしか思えない、と言ったら、空想のようでおかしいでしょうか。」
「いいえ、とても面白いなと思います。」
ゆっくりと深呼吸する。リルルにとっては、それは事実で、空想ではなかった。
「あなたは軍師だと仰いましたね?」
「ええ、それが私の仕事です。」
「チェスをおやりになりますか?」
「強くはありませんが、やります。船旅は遊びをうまく覚えないと退屈ですからね。」
私は堂々と寝ていられて船旅って好きよ、とリルルは思った。何もすることがないから寝ていても、船に酔ってしまったから寝ていても、寝ていることに違いはないので、誰からも同情はされても干渉をされない。
「チェスをおやりになるのなら、未来は決まっていないと、ご存知なのではありませんか?」
ふふっとシュトルクは笑って、リルルの手首を握った。
「そうですね、私の杞憂でしょう。あなたの国には時見の巫女が現れることもある。もしやあなたがと思いましたが、そんな大事な巫女を国外に旅行させるはずがありませんからね。」
リルルは面食らってしまって、一瞬、言葉に詰まった。いけない、深呼吸、深呼吸。リルルはすぐにペースを取り返す。
じっとリルルを観察するシュトルクに、見つめ返すくらいしか反応できなかった。
「では、リルル様、長々と失礼いたしました。では、ごゆっくりとお過ごしください。」
ようやくリルルから手を離したシュトルクは、優しく微笑んだ。
「シュトルク様、時見の巫女とは?」
知っていて尋ねるリルルに、シュトルクは顔を近付けて囁いた。
「あなたの国の王族に、何世代かに一人の割合で現れると言われる予知夢を見る姫のことですよ? 先代の女王陛下の姉君は、能力を酷使されて夭折されたと聞きました。何でも、好いた相手と御結婚すらままならなかったとか。」
「結婚ですか? 誰とです?」
祖母である前女王の姉が先代の時見の巫女なのは知っていた。でも、結婚を約束した相手がいたとは知らなかった。表情を変えないように、リルルは薄く笑う。
「私の父ですよ? 私の父は次男です。本当は、あなたの国へ婿養子へ行くはずだった。」
それで私のことを触りたがるのか…、とリルルは少しだけ納得した。結婚も遅かったのは、そういう理由もあったのだろう。
「戦争でいろんなことが変わってしまう。満ち足りた生活も、恋愛結婚も、安全な航海も、戦争がないから出来ることだ…。」
「軍師は、戦争に勝つための頭脳ですよね?」
「それ以上に、血を流さなくて済む勝利の世界を考えるのですよ?」
シュトルクはリルルの頬を撫でた。
「あなたのような美しい姫は、いつも誰かに守られている。でも、守られる者ばかりではないのです。荒波の中を一人で漕ぎ出す姫だっている。」
誰のことだろう。リルルはシュトルクの瞳を見つめた。見つめ合う二人の間には甘美なときめきなど無くて、沈黙ばかりが漂っていた。
「お体、お大事に、」
にっこりと微笑むと、シュトルクは部屋を出て行った。
リルルは「少し休むね、」と壁際に控えていたサミラに告げて、主寝室へと向かった。
少し眠って、頭の中を整理したかった。
※ ※ ※
リルルが宮殿に滞在し始めて1週間経とうという頃、やっと宮殿を出てペンタトニークの屋敷へ帰る許可が貰えた。その代わりに、第二王子と第三王子と3人で庭園で散歩をするようにと、国王に言われてしまった。
国王から贈られた薔薇の模様のゴブラン織りの臙脂色のドレスを着て支度をし終え、ドレスに皺が付くからと立って待っているようにクグロワに言われてしまう。前後左右六ケ所にタックが入ったドレスは、くるりと回ると花が開くように膨らんだ。
「はあ…、」とリルルがやる気のない溜め息をついていると、ヴァルターがリルルの部屋を訪ねてきた。
「リルル殿、エスコートをしに来た。一緒に行こう、」
タキシード姿のヴァルターは綺麗な顔をしているけれど、シュトルクと並ぶと普通の顔に見えた。人の良さそうな性格の良さそうな印象は、シュトルクよりも数倍もあった。
美しく化粧をし、髪も巻き上げてまとめたリルルの首すじを熱を帯びた瞳で見つめ、背が高いヴァルターはリルルの手を取った。顔を近付け頬にキスして「美しいね、まるで薔薇の妖精だ、」と囁いた。
「ありがとう、ヴァルター様、」と、社交辞令と受け流してリルルは手を委ねて付き添って歩き出した。
「行ってらっしゃいませ、お気をつけて、」とリルルの国の言葉でクグロワが囁くと、「ああ、気にするな、」とさらりとリルルたちの国の言葉でヴァルターは返事をした。
うわ…、この人たち、私たちの国の言葉がわかるんだ。侮れないわね、とリルルは思った。もともとリルルは語学は家庭教師を付けてもらって鍛えられている上、姉リルルと混じってからさらに語学は苦労してはいなかった。ただ、できないふりをしていればよかった。そういうふりも気を付けた方がいいだろうと思った。
中庭の入り口にはシュトルクが立って待っていて、ヴァルターに連れられてきたリルルに、「お体の調子はいかがですか? リルル様、」とにやりと笑った。
「ええ、上々よ。お見舞いが効いたのね。もう安心して国に帰れるわ。」
シュトルクに貰ったチョコレートはあんまりおいしかったので、お土産用に同じものをロックに買ってきてもらった程だった。
「それは残念、私か兄の所へ残ってくださればいいのに。」
「私たちは長らく婚約者の立場だったからね、女性との付き合いが希薄なのだよ。好いた女性にふられたばかりだ。」
ハハハハと明るく笑った王子達に、リルルは若干引いていた。ラウラの婚約者に好き好んでなったのに何も行動せず、婚約解消も願わなかったのに、ずっと放置していたのに、『好いた女性にふられたばかり』?
私にはよくわかんないわと思いながら「歩きましょうか、」と誘ってみた。
ヴァルターに手を預けてシュトルクと3人で並んで歩くと逃げ道がないようで、リルルは護送されてる囚人の気分だわ、とこっそり思った。
もしかして、どっちかと婚約しないと帰してもらえないとかいう展開なのかしら。
「…リルル殿は、この後どちらへ向かわれるのか?」
「私は、ペンタトニーク公の島で少し休憩をする予定です。」
「ほう、ペンタトニーク公の島ね…。」
ヴァルターが呟くと、シュトルクが「今、その方面には、何隻か巡視船が係留しているはずです、」と答えた。
「私の肩書を知っているか、リルル殿、」
「いいえ、存じ上げません。」
よその国の軍人の肩書を知っていても、戦争にでもならない限りリルルには不必要に思えた。
「私は海軍の総司令官だ。弟は軍師として私に仕えてくれている。」
「リルル様、船で旅行されるのなら、私たちがお送りしましょうか?」
「それはどこまでですか?」
リルルは冗談ぽくなるように気を付けて答えながら、念のために確認してみた。
「あなたの国まででもいい、何ならこの国までまた送り届けてもいい。」
「…お気持ちだけで結構です。」
「私たちは子供の頃、あなたの国までわざわざラウラ殿と婚約をしに行った。覚えているだろうか?」
「ええ、曖昧ですが、ぼんやりと。」
もう10年ほど前のことだわ、とリルルは思った。あの時、姉は振り回せるといって、この二人と婚約したのだ。私にはできないと思って見ていたから、よく覚えていた。
四阿まで辿り着くと、リルルは自分を連れこもうとするヴァルターの手を離し、「歩かないなら、このままお別れしましょう、」と提案する。
「どうして?」
「薔薇の香りがするもの。どこかで咲いているんでしょう?」
リルルは広い庭園を振り返る。四阿はこれまでの経験から、危険な気しか起こらない。
肩を竦めたシュトルクと苦笑いをしたヴァルターを置いて、リルルは背を向けて歩き出そうとした。
後ろからヴァルターに抱き寄せられて、仰け反りそうになる。
「腕を組んで、リルル殿。一緒に行こう、」ヴァルターは優しくリルルの腕を自分の腕に添えた。
赤い薔薇のアーチを見つけて潜ると、色とりどりの薔薇が咲き誇っていた。
迷路のように薔薇の生け垣が広がっていた。背が高い薔薇の生け垣は葉が生い茂っていて、進まないと先に何があるのかわからなかった。
「ここは?」
「ああ、お楽しみの薔薇園だ。」
シュトルクがにやりと笑った。ヴァルターがリルルの頬を撫でる。
「リルル、鬼ごっこをしようか。」
いきなり呼び捨てになったわ、とリルルは警戒した。
「は?」
「君が入ったあと、しばらくして追いかけよう。君を捕まえればそれなりに、私達は君から褒美を貰いたい。」
「褒美?」
「そうだな、キスでいい。何も道具はいらないからな。」
「私は何を貰えるのかしら、」
「自由を。」
「私は損しかしないのではありませんか?」
「鬼ごっことはそういうものだろう?」
ヴァルターの提案にリルルが頷く前に、シュトルクがリルルの背中を押した。
「やってみないと、損かどうかはわからないだろう?」
ムッとしつつ、リルルは無言で背を向けた。少し奥へと進むと、このドレスはハンデなんじゃないかしら、と思った。芝生で覆われた地面は音消しの為だろう。ゆさゆさと体を揺らすようにして歩かざるを得ない錘のようなドレスでのんびりと歩いていては、すぐに追いつかれてしまう。足音が消えたってこれじゃあすぐに捕まるわ。
少し眉をひそめて、仕方ないわねと割り切って、リルルは裾をたくし上げてわきに丸め込み、シルクのストッキングをはいている足をむき出しにして駆け出した。
庭の散歩と聞いてヒールが控えめの靴を選んで正解だったわ。
でも、どう考えたってこの庭園に慣れているあの兄弟の勝ちでしょ?
こんなことなら国王と散歩したときにここへ来て道を覚えればよかったわ。
まあ、あの時はそれが最善と思たから避けたけど…。
いくつかの袋小路に戸惑いながらリルルが奥へと進んでいると、誰かが来る気配がして、慌てて袋小路に飛び込んで息を殺した。
「おかしいな、こっちに人の気配がした気がしたんだが…、先に進んでしまったか?」
ヴァルターの声がして、しばらくすると気配が消えた。
よかった、先へ進んだと勘違いして虚構のリルルを追いかけていってくれたのね。リルルはその場に膝をついて座り込んだ。音消しの為に植えられている芝生も丁寧に刈られている。ここは手入れがされている迷路なんだわ…。
少し休憩してから出ようと思い、顔をあげると、「やあ、リルル、」としゃがんだヴァルターがリルルの顔を見つめて笑っていた。
ありがとうございました




