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Because I love you ,   作者: Ψ蒼龍Ψ
20/33

恋をしてるわけでもないのに、



十七日目。




「ちはた~ん♪」

「はー…………って誰がちはたんですか!」

満面の笑みのお父さんが、なんか大きい箱を持っている。

「ちはた~ん、ちはたんに掛けてチハ車のプラモ買ってきたよ~」

「軍人さん銃。早く」

軍人さんは顔面蒼白になって首を振った。

「さっさとしてください」

「渡したら、君は撃つだろ」

軍人さんが正当なことを言うなんて珍しい。

「ちはたん、何々彼氏? ……カレシ!?」

お父さん。

なんか青筋浮かんでますよ~?

「君は誰なんだい?」

じろっと軍人さんを睨む。

軍人さんは呑気に口笛を吹いている。あなた今殺されかけてるんですよ。お父さんに。

軍人さんが殺される前にお父さんを殺すだろうけど。

「お母さんから聞いてないの?」

「聞いてないけど……?」

よし、はぐらかそう。

「お母さんから聞いてないんだ……そうだよね」

わざと落胆した様子になると、お父さんはちょっとだけ眉を下げた。

「へ~。お父さん、お母さんと仲悪いんですか」

へーぜんと言う軍人さん。

「君は誰なんだ」

「誰でもいいでしょ、お父さん」

「いやいやいや。僕はお父さんだよ? 聞く権利くらいはあるだろ」

「ないです」

「………………っ」

一瞬、お父さんの目に何か光るものが見えました。

気持ち悪いわ。正直。





「えっと、この人はザシャさんと言って、ぐんじ――――

「ちょっと黙ろうか」

いきなり私の口をふさぐ。息できません。

「大丈夫ですって。ちゃんと伏せとかないと厨二病末期患者って思われますしね」

「チュウニビョウマッキカンジャ?」

不思議そうな目で言葉を反復する。わからなくて当然か。

「なんでもありません。いいですか。私の言うことに口をはさまないでください」

「わかった」

私はお父さんのほうに向きなおると、精一杯の作り笑顔を浮かべた。

「お父さん、この人はザシャさんと言って、フランスの外人部隊に所属している軍人さんです。軍事演習の打ち合わせで来てて、……えっと、塾の先生の知り合いとかで、今は、その、……えっと、英語を教えてもらってます」

「そうなんだ~」

「そうなんだ……」

お父さんと重複して、軍人さんまで言われました。

黙ってろって言ったでしょうが。

それから少しお父さんと話をして(軍人さんはすごく不機嫌そうだった)、名残惜しそうに帰って行った。

「また再来週来るね、だからあの軍人とあんまり仲良くならないでね、お父さんのお願い」

「ウザ………………」

「じゃないとお父さん泣いちゃう」

きゅるん、と目を潤ませて出て行ったお父さん。

「死ね馬鹿!」

ドア越しに叫んでおいた。





「ちはたーん」

「………………」

「ちはた~ん」

「…………」

「ちはたーん」

「っるっさいぶっ殺しますよ」

にやにやしながら言う軍人さんに、私はぷっつんしそうです。

「ちはたーん?」

机の上に無造作に置いてあった銃(お父さんはプラモだと思ってたみたい)を構える。

「撃ちますよ」

「はいはい」

ぶらーんと手をあげて、軍人さんは背を向けた。むかつく。

「でもさァ、なんでフランスなんかにした訳?」

「は?」

「俺フランス大嫌いなんだけど」

むっとした表情で言う。

「それだけですか」

「え? 俺の敵だね。あいつらは。それに敵国だよ、俺達にとっては。糞同前」

「…………そうですか」

脱力です。



それから軍人さんはフランスについての文句(主にフランス人のお知り合いについての恨み言)を延々ぶつぶつ言ってた。










その後。


「でさァ、チュウニビョウマッキカンジャってなんなの」

隠し事はよくないねェ、と言いながら近づいてくる軍人さん。

怖いです。

それに今更説明するなんて面倒くさかったので、

ggrks(ググれカス)

それだけ言って部屋に戻った。






びこーず作者VS登場人物あとがきこーなーヽ(^0^)ノワーイ


作者:お久しぶりです。


ザシャ:そうだね。ちっはた~ん。


千早:人工的に去勢されろ。


ザシャ:人工的じゃない去勢ってないよね。


千早:蹴り上げてみましょうか。


ザシャ:千早のへんたーい。


千早:………………[ピキッ]


げしっ。ばきっ。


千早:暫くそこで死んでてくださいッ。


ザシャ:えらく原始的な方法で去勢しようとしたねェ……。


作者:去勢云々はもういいです。


千早:だって、ぐんじ……ザシャさんがっ……。


作者:ザシャくん、女の子泣かせちゃ駄目。


ザシャ:泣き顔だって可愛いって言うだろ。君は萌えないタイプ?


作者:………………ッ、いや、萌える派です。ごめん千早。


ザシャ:だよねェ。ほら、


作者:好きな子ほどいじめたいっていう子供っぽいタイプなんですね変態。


千早:バカバカしい。


ザシャ:………………[ぐすん]


千早:好きなら愛情表現するべきですよね、作者。


作者:それができないツンデレっ子やいじめっ子が萌えの対象になるんだろ。


ザシャ:いや、それなら愛情表現しようか。まずは抱き合う?


千早:結構です。望んでなんかいませんから。


作者:二人がいちゃいちゃし始めたので爆発すればいいと思います。

   ではこれで。


千早:次回は!?


作者:ギクッ。


ザシャ:考えてないんだね。


作者:そんなことは………………。ごめんなさい! 


千早:まあまあ。三時間あげるんで考えてくださいね。


作者:この子達酷いです……。


ザシャ:ではこのへんで。また次回会おう。






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