だから一歩も近寄れなくて
十五日目。
「軍人さん」
「ん?」
「あなたいったい何人彼女がいるんですか」
思い切って聞いてみる。
と、軍人さんは複雑そうな顔をして、
「わからない。みんな好きだし」
そう答えた。
「たとえばさぁ、」
軍人さんは人差し指を立てて言う。
「綺麗な女性を見て口説かないのは失礼だとも思うし、だいたい一人だけずっと愛するなんて無理に等しいと思ってる」
「そうですか」
私には全く考えもつかない考え方です。
「ほんの些細なことで喧嘩したり、毎日アイシテマスって言わなきゃいけないなんて窮屈だろ」
そうでしょうか。
「ただ自由に生きたいだけだよ。それなのにこんなお手紙……」
ねえ、と言いながら見せる。
嫌味というか皮肉にしか聞こえません。
「なんでだろうね」
「はい?」
じいっと数枚の写真を凝視する軍人さん。
みなさん綺麗な顔で、……軍人さんってこういう人が好みなんだ。
「こっちに来て好みが変わったのかも」
「?」
軍人さんは写真をぽいっと放り投げると、
「今はあんまり可愛いとは思わないな」
ふう、とため息をついた。
そして私を見てにやりと笑った。
「こっちに来てからかなり健全な性活してるからかも」
軍人さん。漢字違います。
…………そういえば、
「なんで軍人さんこそホテル街にいたんですか」
「ん、なんで……って、そんなこと聞く?」
そう言われても。
「どうしてあそこにいたのか、とか、どうやってその場所を知ったのか、とか。いろいろ気になります」
軍人さんは腕組みをして考え込んでいるみたいだったけど、
「ドイツにはそういう場所、今のところ発見してないから興味はあった。それに溜まってたし」
「ストレスが、ですよね」
軍人さんは口元だけで笑う。
「そう解釈してもいいよ」
「是非そうさせて頂きますけど。……軍人さんは女性が好きなんですね」
嫌味っぽく言ってみる。
「……性別の拘りはないよ?」
そういう問題じゃないです。
「誰とでもできるんですか、そういうこと」
「まあ、好みの人なら」
といい、私を見る。
そうですね、どうせ私はあなたからしてみれば小学生ですよね。すみません貧相で。
という表情で睨む。
「少年体型……だね」
「っざけんな!」
なぜかすぐ傍にあった『六法全書』と書かれた分厚い本の角で軍人さんの頭をヒットしておきました。
「死ね、変態」
きちんと蔑みの目線も忘れずに。
「酷いなァ」
言いつつも、目が笑ってますよ軍人さん。
そして私を眺めて、
「さすがに子供はちょっと……とは思うけどね」
と言いながら距離を詰めてくるから、とりあえず向こう行ってくださいの目とテーブルの上の拳銃で威嚇して撃退に成功しました。
「軍人さんってどうしようもない駄目人間なんですね」
「よく言われる」
言われていいのか……。
そんなこんなで、二週間が経過していました。
軍人さん宛ての手紙はかなり多く、そのほとんどが女性からだそうで、女性の私としてはなんでこんな人がモテるんだろうとかいろいろ考えたけれど全くわかりませんでした。
軍人さんが手紙を開けて懐かしそうな目をしてそれを読んでいるから、私としてはなんとなく面白くないというか、もやもやするものを胸中に抱えたまま、一日が終わった。
びこーず作者VS登場人物あとがきこーなー(((o(*゜▽゜*)o)))ワーイワーイ
作者:昨日は活動報告もなしでごめんなさい。
ザシャ:だね。
作者:先に謝っておく。私は今日恋人と別れた。だからいますごくナーバスだ。
ザシャ:すごく客観的だね。寂しくないの?
作者:…………べっつにー。
ザシャ:寂しいんだね。千早、こっちおいで。
千早:なんですか。……って作者!? なんかすっごいひどい顔ですよ!?
作者:もとからひどい顔だもん……。ぐすっ。
ザシャ:まあまあ。今日は三人で過ごそうか。
作者:ぐすっ……。うん…………。
千早:大丈夫ですよ、また誰かを好きになれますって。
作者:うん…………。
ザシャ:今日は飲んで食べてヤって全部忘れて眠ろうか。
千早:飲んで食べてのあとがおかしいんですけど。
作者:頭の中真っ白にして寝たい。
ザシャ:じゃあ3ぴ…………
作者:黙れ変態。はぁ…………。
千早:作者が沈んでいるのでここで終了です。次回は……お待たせしました。
???:くっかっかっかっか。
千早:この方が登場です。ではまた~




