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7 月見
「やっほーッ!」
月夜の晩・・・
宮殿のテラスで、お茶を飲んでいたプシュケは、飛んできたエロスに出会った。
「エロス様。
お茶をお召し上がりになります?」
「うん。
ごちそうになるよ。」
こうして二人で、のんびりと・・・
「おらあッ!
夜はボクの領域!
バカップル共が!
いいかげんにしろ!」
いきなり、男装のボクっ娘女神が現れた。
月の女神アルテミスだ。
「アルテミス・・・
母さまに恨みがあるからって、僕に当たるのやめてくれない?」
「ぐッ・・・」
「あの~・・・
アルテミス様って・・・
アフロディーテ様に、どんな恨みがあるんですか?」
プシュケが尋ねる。
「アルテミスは、潔癖の処女神・・・
別名を、「絶食の守護神」。」
「よくぞ聞いてくれた!
あれは・・・
数百年前・・・
両親が、放蕩三昧でキレた男が悟りを開いて「絶食家」になったのだ!
そして、ボクの大神官になるって言ってくれたんだ!」
「それを気に食わなかった母さまが、彼を呪い殺してしまった訳。」
「ムカつくんだよ!
あの放蕩女神!」
あ~あ・・・と、エロスは肩をすくめる・・・