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41話 「……本当に違うの?」

「そりゃあ僕だって昨晩は色々とハジけそうになるくらい悶々としていましたが僕はなーんにもしてないんですよ堪えたんですよ!?」

 ってなにを口走りングなんだ僕はーッ!?

 あれか? そこまでして僕は猿渡さんに嫌われたいの!? 実はそう言う性癖の持ち主だったのか僕は!?

 いや違う、はずだ!

「ですから、猿渡さんが今、僕に抱いている疑念やら軽蔑やらは全くの無実であり濡れ衣であり虚構なんです!」

 パニックのせいか頭が正常に動かないよ! お陰で日本語が怪しくなってるし!

「洗濯さえ終わればいつ着替えても良いんですよ、あ、でも別に着ていたくないわけでもないんですよ!?」

 ここが――【うずまき】が、生死の境で助かったのかもしれない。

 もし違ったら、僕は既に幾度も通報されていて、ゴートゥープリズンだったよきっと!

 だって今、目の前にいる猿渡さんもこんな僕に心の底からドン引いてい――

「って、あれ?」

 ――てはいなかった。

 そのせいで、ついつい変な声が出てしまっていた(変なことを口走るよりは、変な声の方がマシかもしれないが)。

「猿渡さん?」

 その顔に浮かんでいる表情は、疑念。いや、疑問?

 怒っているのではなく、なにが起こっているのが分からない。

 怒っているのではなく、僕の言っていることが理解できない。

 そう、言いたそうな表情。

 そう、物語っている表情。

「……ちなみに、猿渡さんは僕になんて言われる予定だったんですか?」

 だから、猿渡さんに直接聞いてみたのだけれども、『予定』?

 いや違うよコレ。言葉のセレクトがおかしいよコレ。

 でも、今僕が気にするべきポイントはそこじゃなかったりする。

「……本当に違うの?」

「なにが、かが分からないのでどうとも言えないです」

 僕の告白を誤魔化したいが故の、と言うわけでも無さそうだ。

 なら、まだチャンスはある。

「えっと、」

 と、思ってみたりした瞬間。

「てっきり、聞きにきたんだと思ったんだけど」

「?」

「『自動車に跳ねられただけで何日も生死の境をさまようなんておかしいんじゃないか』とか」

「!?」

 え、と、

「『僕よりずっと前から【うずまき】にいるはずの荒谷やアリスや現さんや猿渡さんが、どうして【うずまき】に居続けているのか』とか」

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