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Force  作者: 本願寺 裕真
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真実の扉

『あいつは何もかも知っている!』米村は狼狽している。


『そう慌てるな、慌てていたら、益々あいつの思う壷だ。』


『しかし、あの町並みを見てみろよ!あの問題の答えを!』


米村は食い下がる。


『落ち着け!今からあの方に連絡を取るから。』


『頼む。』米村は懇願する。


『もしもし、いつもお世話になっています。実は・・・』


電話で話している横で米村は落ち着かない。


『はい、わかりました。替わります。』米村に携帯を渡す。


『米村です、助けて下さい。』米村は懇願し続ける。


『はい、わかりました。ありがとうございます。』


そう言うと電話をきる。


『明朝こちらに来られるそうだ。だからもう安心しろ。』


『あぁ、そうだな。ありがとう。』


米村はそう言うと安堵感が全身を包む。


『今夜はもう寝ろ、明日決着が着くはずだ。』


『わかった、そうするよ。』


米村はそう言うと、部屋から出ていった。


しかし奴が全てを知っているとなると厄介だ。


ましてやTV局の奴らもいる。


何とかしなければ、思案にふけりながら煙草をくわえる。




『雅ちゃん、どうしたの?』


カメラマンの福田が雅美に声をかける。


『明日の事を考えてるの。そして今までの事をね。』


明朝、確実に何かが起こる事は間違いない。


そしてあの米村という男の狼狽ぶりを見ても、


あの男はこの島で起きた事を知っているはず。


そして圭介の言った言葉が頭をよぎる。


『カメラはずっと回していたほうがいいですよ。』


その言葉の意味するものは何だろうか?


この島で以前何が起きたの?


『福田さん、明日はずっとカメラ回してね。』


『もちろん!何かが起こりそうな気がしてならないからなぁ。』


『福田さんもそう思う?』


『あぁ、あの米村という男の狼狽ぶり、

そして本多圭介の残した言葉といい、

何かあるのは充分考えられるだろ?』


『えぇ、そうですよね。』


『それに真実を伝えるのが私達の仕事だろ?』


カメラマンの福田は笑顔で答える。


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