集められた4人
別荘に着くと、岸谷達と浩平達も既に圭介を待っていた。
『本多さん、どういう事なんですか?これも本多さんの策ですか?
奈緒子達までいなくなったんですよ。』
『どういう事ですか?』圭介は岸谷に聞く。
『浩平君のチームの遥ちゃんもいなくなるし、
2組が1人ずつ消えたんですよ。』
『岸谷さん、私達の来島もいなくなったんです』相島が言う。
『全部で3人の女性がいなくなるなんて・・・』
米村は俯く。圭介は黙っている。
『皆さん、こちらの手違いのようです。
確認致しますので、しばらく別荘でお待ち下さい。』
圭介は3組を安心させようと精一杯取り繕う。
『大友達はどこいったんだ?』相島が米村に言うと、
町のほうから大友と優子が帰ってきた。
『由子さんを知りませんか?』優子が全員に聞く。
遂に4組全てから消息を絶つ人が1名ずつ出た。
『4人が消えた・・・』雅美の声も震えている。
『皆様にこの島の話をしておかなければならないかも知れませんね。』
圭介は米村に耳打ちする。
米村の顔色が青ざめていくのを圭介はしっかり感じとっていた。
薄暗い部屋、まるで地下室のようなところに3人の女性が集まっている。
『あら、皆さん!』奈緒子は千夏、遥に声をかける。
『じゃあ、皆さんもあの蝋人形に?』千夏が言うと、
『はい、そうです』と遥が答える。
そう話していると、部屋のドアが開く。
『本当にここにあるのかしら?』奈緒子は聞き覚えのある声を耳にした。
『由子さん?』奈緒子はドアの方に声をかけた。
『えっ、奈緒子さんいるの?』由子は声のする方へ歩いていった。
『あっ、やっぱり奈緒子さん、千夏さんに遥さんも
皆さんどうしてここに?』
由子は3人に話し掛ける。
『まさか由子さんも蝋人形に案内されて、ここに?』
千夏が言うと、
『えっ、皆さんも?私はここに旗があるからと言われたから・・・』
由子は俯きながら言う。
『やっぱり!』遥が言うと
『やっぱりって?みんなもそう言われたの?』由子は目を丸くする。
『みんな、そうなのよ。』奈緒子が言う。
『でも、肝心な旗はどこ?』由子がそう言うと、
ギィーと音をたてドアが開く。4人は思わず寄り添った。




