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Force  作者: 本願寺 裕真
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ただいま。

『では、町に行きましょうか?そうだ、田中さんも誘いましょう。』


圭介は米村と雅美と町に向かう。


町並みを見た途端、米村の背筋が凍る思いがした。


この町並み、以前米村が以前住んでいた、あの死んだ町が


そのまま再現されていた。何故、この町を造ったのか?


消えた、正確に言うと消された町をまた造りあげた。


『この男は何も知らないはずだ、この町もそして私の事も・・・』


米村はこの町を見ながらそう思った。


その気持ちを抑え、平静を装い、圭介に話かける。


『この町並みはどうやって造りあげたんですか?』


『米村さん、田中さん、この町は以前ここに存在していたんですよ。』


圭介は遠くを見る眼をしている。


『この無人島に?』雅美は圭介に聞く。


『ここは今は無人島ですが、以前は立派に人が住んでいたのですよ。』


『この島にですか?』米村は平然を装う。


『そう、そしてここは1987年で時間が止まっている町。』


バス停に少年が立っている、米村はその少年を見た瞬間、


汗が溢れ出てきた。眩暈に襲われる感覚を覚えた。



『大丈夫ですか?顔色が悪いですよ。』


圭介は米村を見る。その表情は冷たい。


『かなり暑いですから、少し疲れました。』米村はそう言うと黙り込む。


『では、少し休みましょうか?』


圭介は1軒の家にあがりこんだ。


表札には『川嶋』と書かれてある。


『川嶋!』米村は表札を見て後ずさりをした。


そして圭介に、船に戻ると告げると走り去った。


『ただいま。』


圭介は家に上がり込んだ。


『父さん、母さん。ただいま。』


圭介は居間に上がり込むと2体の蝋人形に話し掛ける。


『あの男は何もかも知っているんじゃないか?』


米村は青ざめた顔で別荘地に足早に向かう。


『おーい、ちょっと待ってくれ!』


足早に歩く米村を呼び止める声がした。


米村は振り返ると同時に胸倉を掴まれた。


『おい、来島をどこに連れ去った!』


米村はさっぱり理解出来なかった。


いきなり相島に胸倉を掴まれ、バタバタしている。


『一体何の事ですか?』


『来島が、千夏が消えたんだよ』


『消えたって?』雅美の顔が強張る。



米村は全く理解出来なかった。


今この島で何が起きているのか検討もつかない。


どういう事なのかさっぱりわからない。


『別荘に戻られたのじゃないんですか?』


米村は苦し紛れにそう言うと、


『別荘にもいないんだよ!』相島の胸倉を掴む力は更に強くなる。


『そう言われましても・・・私は先程まで本多様、田中さんと

3人で町並みを見ていましたから・・・』


『だったら誰が来島を・・・』相島の掴む力が一気に弱まった。


『どうかなされましたか?』相島と米村の後ろから圭介が声をかける。


『本多様!』米村は縋るように圭介に声をかける。


『一体どうしたのです?』圭介が二人に話かける。


『来島がいなくなったんだよ、本多さん、この島は無人島だと言ったよな、

本当に無人島なのか?』


相島の声に力が入る。


『確かにここは無人島ですよ、あなた方と私達以外は他の誰もいませんよ。』


『だったらなぜ来島がいなくなるんだ!』


『いなくなった?』


グローバルTVのクルーも誰一人いなくなった瞬間を見ていない。


圭介達はどういう状況なのかを考える為に別荘に向かった。

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