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Force  作者: 本願寺 裕真
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4色の旗の意味

『残り5分です、皆様悔いのないよう、お探し下さい。』


アナウンスが船内に響き渡る。


岸谷は流石に焦っていた。


12人で探しても見つからない。


本多圭介が言った事は本当だろうか?


もう諦めかけたその時、浩平から岸谷に連絡が入る。


『山崎です。岸谷さん今ふと思ったのですが、3通の封筒が

1ヵ所にあるという事は旗は1つで3種類の色をした旗が

あるんじゃないんですか?』と浩平は言う。


確かにそうとも考えられる、

なぜなら今まで、1色に対し1通の封筒が置いてあった。


しかし最後の封筒は1ヵ所に3通あるのだ。


可能性は高い。


『確かにそうも考えられるね。相島さんには連絡したかい?』


岸谷は浩平に聞く。


『いえ、まだ言ってません。

岸谷さんから伝えてもらっていいですか?』


浩平は岸谷に言う。


わかったと浩平に告げ、電話をきると次に相島に連絡をとる。


浩平の考えを伝えると相島は感心していた。


『3色の旗か。』そう岸谷は呟いた。




岸谷からの電話をきり、相島は周りを見渡した。


ブリッジ上部に青、赤、黄そして黒の旗が掲げられている。


もしかしたら、あの旗の下に。


相島はブリッジの上に駆け上がった。


『Z旗にやっと気付いたみたいだな。』


圭介は甲板から相島の様子を見ていた。


『Z旗の意味をこれから知っていく事になりますよ。』


隣に立つ米村が圭介に言う。


Z旗がゆっくりと風になびいている。


相島は香織と千夏にブリッジの上部に掲げてある旗を指さして、


『あの旗怪しくないか?青、赤、黄の3色が全部入って1つの旗になっているしな。』


『でも黒も混じってるから4色ですよ』


千夏が相島に言う。


『細かいとこは気にするな。』


相島は笑いながら言い、ブリッジの上部へ昇っていった。


『封筒あるといいですね。』香織が千夏に言うと


『祈りましょう。』笑顔でこたえる。



相島は急ぎ、ブリッジの上に昇っていく。


旗がどんどん大きく見えてきた。


これがラストチャンス!


ここで見つからなければ終わりだ。


相島は遂に旗の下に着いた。


3通の封筒が並べて置かれていた。


3つの封筒はそれぞれ各リーダーの名前が書かれてあり、


その3通の封筒を手にした時に大友の事が頭によぎった。


『自分達の封筒だけを手にする・・・』


大友が今、この場所に居なくてよかったと相島は邪念を振り払い


3通の封筒をポケットに入れるとみんなが待っている甲板へ降りていった。


甲板には3組が中央部に集まり、相島が戻ってくるのを待っている。

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