ライバル=協力者
船尾に向かった岸谷達は4人ばらばらに最後の封筒を探す。
4人に分かれて探してもなかなか見つからない。
タイムリミットは迫ってくる。
ヒントはもらったからには何としてでも見つけたい、
岸谷は必死になって船尾を駆け回った。
船首にいる浩平は不思議な感覚を感じていた。
決勝に残るまでは全ての参加者が
ライバルであり、協力して最後の封筒を
探すなんて考えても見なかった。
今はただ1つの目標を達成するために
年齢も性別も関係なく探している。
中央部にいる相島達も最後の1つを隅々まで探している。
大友はその行動に不満を感じはじめていた。
封筒が見つかれば、全員が3通ずつになる。
そうすると次は封筒の中身の問題によって雌雄が決する。
自分達の分が見つかり、他の組の封筒を捨てれば、
その時点で勝ち残るのではないかと考えていた。
その事を大友は3人に伝えると思いきり反対された。
相島からは3通は同じ場所にあると
本多圭介は言ったのだから、1通だけだったという
理由は通用しないと言われ、香織と千夏からは今は3通を
協力して探す事が先決と冷たく言われた。
『もし、他の組の奴の1人が俺と同じ考えで
自分達の封筒だけを手にいれ、残りを捨てたらどうなる。』
そう大友は言いたがったが、その気持ちを胸に秘めたまま、
最後の封筒を探し続けた。
『残り5分です、皆様悔いのないよう、お探し下さい。』
米村はそうアナウンスをすると圭介に話しかける。
『ほんとに見つけられますかね?』
『あれだけのヒントを与えたんです、見つけるはずですよ。
見つけなければ、これから起こる楽しい事が見れないでしょ。』
圭介はそう言うと窓越しに甲板を見下ろす。
『きっと見つけてくれよ、楽しみがここで終わるのは、味気無いからな。』と
笑みを浮かべていた。




