2次予選結果発表
『では2次予選の発表を致します。
決勝に進出出来るのはこの中の3組です。』
司会者がこう告げると会場は静寂に包まれる。
『では1組目は4列目の草野様62点』
先程の静寂が打ち壊され、歓声が響く。
『2組目は23列目の松本様、61点、14列目の金森様、60点』
浩平達の隣では大喜びで抱き合っている。
この発表を聞いた途端に優子の顔は益々赤くなり、
不愉快さを全面に出し、遥をにらみつける。
遥のせいだと言わんばかりに。
『以上が結果になりますが、この点数は相談の有無を考えずに
出した点数であり、相談の有無を集計し、最終順位を発表します。』
このアナウンスにさっきまで喜び溢れた人達は一瞬にして黙り込む、
その後に会場内に怒号が飛ぶ。
が、次の瞬間司会者はテーブルを叩き、参加者を一喝する。
『1次予選の時もそうだ、あなた達はいつもそうだ、
最後まで人の話を聞かず糠喜びをしては人のせいにする。』
この言葉にみな反論すら出来ない。
その司会者の声に紺色のスーツの男は会場の端で
薄い笑みを浮かべながら見続けている。
『では最終結果を発表致します。』
異様な空気が会場全体に広がっていく・・・
『まず1組目、59点、相談数0回、山崎様。』
『2組目、57点、相談数0回、相島様。』
『最後に3組目、54.5点、相談数5回、正解3問、岸谷様。』
会場内がどよめく。
『以上の3組の皆様は1週間後の決勝に進んでいただきます。』
『なお先程相談後の正解数を集計したところ草野様に関しては
相談数15回、正解は2問で0.5点×2で1点、不正解が13問
-13になり、合計-12点を62点から引きますと合計点の合計50点。』
『松本様、相談数10回、正解1問、-8.5点、合計52.5点。』
『金森様、相談数11回、正解2問、-8点合計52点。』
まさに相談回数が明暗を分けた結果となった。
この2次予選が始まる前に『よく考えて・・・』という事は、
まさにこういう事だったのだ。




