表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/54

契約

 今日は平嶋くんと保護者同伴で芸能プロダクションアローに来ている。普段、事務所としか呼んでいないので、いざタクシーなんかで行先を言ってみても少し戸惑う。どうでもいいけど・・・

 ここに来て話を聞くまでは、随分と落ち込んでいた。

 デビューの事を聞かされなかったから、前世と同じように直前で外されたのかと思った。

 前は年をとっていたから、今回は若すぎるから・・・

 実際、今日呼ばれたのも平嶋くんと二人だったし・・・

 今の人生まだ子供だけど、異常なほどに順調だった。だからデビューもすぐに出来ると思っていたが、前世のトラウマが襲ってきた。なにせ、前世では失意の上に殺されたからね。よく考えたら、ありえん。

 今日もかなり落ち込んでいて、母ちゃんに心配をかけた。いつも、落ち着いて比較的穏やかな子が暗くなっていれば、何かあったのかと思われても仕方がない。

 しかし飯島さんからの謝罪を聞いて、落ち着くことができた。

 「ホームページの設定ミスで、皆に報告する前に発表してしまったことを謝るわ。申し訳ございませんでした。」

 飯島さんと一緒にweb担当者が頭を下げる。ここからは仕事の話だ。

 まずバンドメンバーの中で唯一、事務所と契約していなかった平嶋くんの交渉からだ。

 前世で弁護士資格を持っていた者として聞いていたが、内容については問題なかった。今更、飯島さんがだますはずもないが、平嶋君のお母さんがビビりすぎてお任せになっているのが少し気になった。今後が心配なので注意しておこう。

 内容的には確定申告も含めて事務所のお世話になることになった。仕事で使うものは、事務所が立て替えて必要経費で落とすらしい。

 これなら平嶋くんのお母さんの負担も少なくてすむ。もっとも事務所と飯島さんを信用しているからできる契約内容だ。

 ついでに俺の契約も見直すことになった。これまでは自分が演者となることが無かったので、スタジオミュージシャンとしてのギャラをもらっていたが、バンドメンバーとして表に出るミュージシャンのギャランティーになるらしい。具体的にはギャラアップになる(勿論、作曲家としての報酬は別)。

 俺の年収が更に増えそうなことに、母ちゃんはあきらめの表情を見せていた。また面倒をかけるなぁ。

 母ちゃんが俺のお金を管理しているのだが、金額が大きすぎて怖いらしい。

 母ちゃんの心労は母ちゃんにまかせて、俺たちの契約は無事に結ばれた。

 デビューにあたって俺たちが夏休みに入るまでにアルバムを完成させ、休みに入ったら全国のライブと音楽フェスに出て知名度を上げるらしい。

 その為にとりあえず、平嶋くんの楽器を買いに行くことにした。今までは家のスタジオに置いてある俺が前世に購入したキーボードを使っていたが、さすがにプロが自分の楽器を持っていないのは変だから購入することにした。

 下山さんが行きつけの楽器店で、購入することにした。いろいろ試し弾きさせてもらい、ローラ〇ドの復刻版シンセサイザーとステージ用電子ピアノを平嶋くんは選んだ。使い勝手が今まで使っていた家のやつに似ているからだそうだ。

 両方で50万円をこえているので、平嶋くんのお母さんは青くなりながら俺たちに発破をかけている。大金だもんね。頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ