レイヤー50 魔法のための魔法
やり過ぎは良くない
何事もバランスが大事
魔法は万能ではない。
前提がある。
魔力。
現象規模は
魔力量に比例する。
瓦礫の撤去。
構造復元。
土壌改良。
すべて消費する。
研究員が言う。
「足りないな」
畜魔力装置の外。
出力低下。
活動制限。
洋蔵が図面を開く。
「なら」
一拍。
「集めます」
新術式。
魔力収束陣。
周辺に滞留する魔力。
拡散した残留魔素。
これを引き寄せる。
集中。
蓄積。
再利用。
研究員が息をのむ。
「……空気を燃料にする気か」
洋蔵。
「近いです」
第一系統。
魔力勾配制御。
濃度差を作る。
低→高へ誘導。
自然流動を加速。
第二系統。
収束陣配置。
魔法陣ネットワーク。
面で集める。
点に落とす。
第三系統。
安定化制御。
過密化防止。
暴走抑制。
出力平滑化。
第四系統。
再分配。
必要箇所へ供給。
局所高出力化。
一時的強化。
研究員が低く言う。
「これは……」
「やりすぎると終わるな」
洋蔵は即答する。
「はい」
一拍。
「危険です」
制約が示される。
過剰収束。
周辺魔力枯渇。
生態系影響。
魔法不全域発生。
二次災害。
「空気がなくなるのと同じか」
「近いです」
沈黙。
運用規定が追加される。
制限。
監視。
閾値管理。
自動停止。
段階制御。
研究員が言う。
「便利すぎるものは」
「必ず壊す」
洋蔵。
「だから管理します」
円が更新される。
収束。
供給。
制御。
監視。
制限。
均衡。
一拍。
これまでの魔法は
世界に働きかけていた。
この魔法は
魔法そのものに働きかける。
研究員が問う。
「最強の魔法は?」
洋蔵は静かに言う。
「使いすぎない魔法です」
そろそろ
場所を変えてみようかな




