もしも会えたら
一日中ローザといても話の尽きることのないリッタは、ふと思い出したようにアルレッキーノ王国の双子のことをローザに尋ねた。
噂は聞いたことがあるが実際に会ったことはなく、フィン王子のような奴だったらと思うと気が気ではない。
「姉様、向こうの国には双子の王女と王子がいて寂しさが紛れたと手紙に書かれていましたがどんな方なのですか」
「そうねぇ」
ローザは少し悩んでから騒がしい双子のことを口にする。
「いたずら好きでとても元気な方よ」
「姉様、大丈夫でしたか」
いたずらっ子と聞いて不安になるリッタはローザに何もされていないかを聞く。
いたずらをされていたならリッタからすれば敬愛する姉様を仇なす存在となる。
「ええ。王女のメーア様はよくお話がしたいと遊びに来てくださったわ」
「そうなのですね。一安心です」
ホッと一安心をするリッタにローザは微笑んで、思っていたことをリッタに伝える。
「きっとお会いしたら気があうと思うわ」
「いつか紹介して下さいね」
笑顔のリッタだが、内心はローザをめぐるライバルとメーアに認識しているため気が気ではないのだが、決して悟られるわけにはいかず精一杯取り繕う。
「メーア様もシエル様もリッタと同じでお勉強が苦手でよく逃げていたわ」
「そのようなことが、羨ましいです」
逃げることすらできないリッタは羨ましいと呟き、ローザが続ける。
「隠れるのがお上手でなかなか捕まらないのよ。でも、フィン様の従者にはすぐに捕まってしまうの」
「考えが読まれていると、まるでアリィのような」
「そうね」
リッタの侍女アリィは、お調子者と言えるような明るい侍女であるが、リッタの行動を先読みして決してリッタを逃さないのだ。
「ぜひ逃げ出す技をご教授願いたいです!他にはどんなことをしているのですか」
「そうねぇ」
ローザが見てきたシエルとメーアの話をリッタにしていくと、リッタは自分の想像する王子王女とはかけ離れているシエルとメーアに興味が湧いたようだ。
初めの姉様を取られるかもと言った思いはどこかに飛んで、会ったこともないのに同士とすら感じているリッタは、双子に手紙を書いてみることを決意する。
アルレッキーノ王国にまた行くローザに渡してもらうことにして、リッタは会ったこともないシエルとメーアを話をローザにもっとせがむのだった。
ありがとうございました。




