人間と神様の絆
【誰か早く助けて】
前回のお話 ゴールデンウィークで、混雑していて
6時間働くかもしれないから
休憩30分取ってと言われ
燈は更衣室へ
天照大御神様の暇つぶしにより
扉を封じられたのだった
~強く願えば 想いが届くだろう~
変な声がした
女の人なのに、声のトーンが低い男の人のような
あれ?この声なんかどっかで聞いた事あるような
とりあえず強く願えばいいのか
【トンカツ!チキン!早く来い】
そうすると、ポンっと煙がでて
チキンの上にトンカツが乗っているという
異様な光景が、燈の目の前にあった
「えっと……弟の上で何してんの、兄」
トンカツと、チキンは恥ずかしくなり
顔を真っ赤にして
チキンは、羽をばたつかせる
トンカツは、小さなしっぽを追いかける。
「はぁ、はぁ、燈、何かあったのか?」
トンカツが息を切らし、我に返って燈に問う
汗水垂らして、呼吸が上がる燈
「扉があかなくて、もう30分も閉じ込められてて」
「扉が開かない!?」
チキンが慌てて、飛んでドアノブをカチャカチャやる
「兄者!扉が開きませぬ!」
「なんだと!!」
子豚のトンカツは確認する事が不可能なので
神気を使い開けようと試みるが
その神気は跳ね返される。
「これは、まさか」
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「ぼっちゃん」
慌てた様子で静江が渉の元へとやってきた。
「静江さんどうしましたか?」
「燈が、休憩から戻ってこないのよ、もう40分も経ってるのに、一緒に探してくれないかい?」
「水無月が!!??」
近くにいるスタッフに頭を下げて、渉は走り出した。
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静江さんに頼まれた渉は、あちこち探し回る
燈が好きそうな食べ物屋
神社の周りの川
駐車場
(まてよ、休憩ってことは、更衣室か!?)
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トンカツとチキンは
扉を開けようと、体当たりしていた
「燈、気を確かに持てよ、今開けてやる」
「トンカツ……」
「僕の目の前では死ぬな、夢見が悪すぎる」
「チキン…… 」
燈は脱水症状になりかけていて
倒れ込んでいた
一方それを見ていた天照大御神様と思金神様は
「三葉、四葉、お主たち、最後に人間の記憶を消すといったであろう」
はぁーと盛大にため息を着いた
「人間と神様の絆と言うものですかね」
と、思兼神
燈は助かるのか
読んでくれてありがとうございます♡




