最高のプレゼント
一方、現場はボロボロだった。
渉の女装は崩れ、二人の息は上がる。
心臓もドキドキして、このドキドキ感は、味わったことのない、今までで、史上最高の、恐怖のドキドキ感だ。
燈「なんでこんな時にトンカツとチキンは助けに来ないんだよ! はぁ、はぁ、しんどい!」
渉「前は……前はすぐに来たのにな! はぁ、はぁ……!」
【逃げなきゃ死ぬ!!!】
【お願い!!!!!!】
その時、燈の想いが通じたのか、燈の右手のパワーストーンが、見たこともない神々しい輝きを放ち始めた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
パワーストーンが分離し、巨大化した石がミコトを囲むように旋回を始めた。
「何だこれ!!!」
ミコトは神気を放ち、石を吹き飛ばそうと試みる。だが、放たれた神気はパワーストーンに触れた瞬間、霧のようにかき消されてしまった。
燈「何これ、何が起きてるの?」
渉「何かは分からないけど、とりあえず助かるんじゃ」
あれほど猛威を振るっていた雨も、風も、雷も。
気づけば、嘘のように止んでいた。
ミコトがパニックに陥り、パワーストーンの一片に触れた瞬間――。
見えない衝撃が彼女の体をビシッと締め付けた。
「きゃあーーーーーーーー!!!!」
燈「!!!!ミコトォ!!!!!」
敵であっても、彼女は大切な友人だった。燈の目に涙が浮かぶ。
その時。
天から、圧倒的なプレッシャーと共に天照大御神が舞い降りた。
「役に立たないなミコト、暴走をコントロールも出来ない神など眠れ」
ミコトは気絶していたが、天照大御神の神気により
深い眠りに
まるで、眠り姫だった。
天照大御神はそのセリフを言い放ち
お姫様抱っこでミコトを優しく包み消えていった。
「何なの、あのクソおばさん……」
燈の言葉には、激しい怒りと、やり場のない悲しみが入り混じっていた。
パワーストーンは役割を終えたかのように元の姿に戻り、燈の右手へと還ってくる。
ミコトからの最高のプレゼント。
【ありがとうミコト】
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天照大御神は、神の国に帰る途中
空が黒くて、雷が鳴っている、不穏な空気が漂う
ミコトは、天候を司る神様だ……
空間は抜けたのに、この天候になった
そして、徐々にミコトの髪の毛の色が黒くなって。
神気は完全に失い、深い深い眠りについた
眠り姫
【おやすみ、ミコト】




