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{ウィザード王国編}その0 プロローグ
世界でも有数の大国であるウィザード王国には、その国を支える企業が幾つかある。
そして、その一つであるアドレグループは、{アドレメナク家}という一族によって統括されている。
元々は港の取引を管理する会社だったが、事業の拡大に伴い国内の別会社を傘下に取り入れ、事業の幅を増やしつつ今の地位へ登り詰めた。
そして、アドレグループは現在、会長{ボエミ・アドレメナク}から代が替わり、息子である{ゼイア・アドレメナク}へと会長の座が引き継がれた。
そしてそんなゼイアは、アドレメナク家のしきたりにより、ウィザード王国の成人の歳である16歳にて奴隷を購入する事になる。
だが、その奴隷が彼の人生を大きく変える存在だとは、まだこの時知らなかった。