番外編・バレンタインデー
ハッピーバレンタイン!
皆さん、チョコはもらえましたか?
本命チョコ、ギリチョコ、友チョコ、感謝チョコ?
色々あって、もらう機会も増えますね(笑)
今日はバレンタインなので、それを踏まえて書きました。
こっ……これは、幼馴染みチョコです!
「わーい。ありがとう。愛花ちゃん!」
今日はバレンタイン。物心ついたときから愛花ちゃんは僕にプレゼントをくれるのだ。
「今年はなに?」
僕はワクワクしながらちかくの椅子に腰かけた。そして、今もらったプレゼントを膝におきリボンをときはじめた。
「開けてからのお楽しみ」
愛花ちゃんは、ニヤリとわらう。
「うん。楽しみ~!」
包装がとかれた。箱を開ける。
すると、中からはコロコロとかわいらしいチョコが出てきた。
「んー?なに?チョコ……だよねぇ?」
カラフルに彩られたそれは、チョコと思いにくかった。
だから、んーと僕は考え込んでしまう。
愛花ちゃんは目の高さを合わせて言う。
「トリュフっていうんだよ。」
「とりゅふ?」「うん。トリュフ。1つ食べてみて。」
「うん。」
僕は手近にあった緑のトリュフを口にいれた。
甘さが口の中でパーと広がって、抹茶の味がした。
「おいしーい!来年もおいしいの作ってね!」
僕は笑顔で愛花ちゃんをみた。
愛花ちゃんは何か言いたげにじっと見つめたが、何も言わずにすっと視線を落とした。
あぁそうか。来年からはいないのか
毎年貰っていたこのチョコも今年が最後かもしれない。
「僕、ずーと待ってるからさ。帰ってきてね。僕、愛花ちゃんがいないとさみしい……」
愛花ちゃんはコクりと頷いた。
「そして、帰ってきたらバレンタインにはチョコちょうだいね!僕、愛花ちゃんが作るお菓子だーいすき!」
少し張り詰めたような愛花ちゃんの表情が柔らかくなる。柔らかな笑顔になった愛花ちゃん。僕は嬉しかった。
「うん。約束。」
少し目元が潤んだ愛花ちゃんはとても可愛かった。
引き続きバレンタインをお楽しみ下さい。




