第一部 登場人物リスト(ネタバレなし簡易版)
キャラクターイラストがあるので、苦手な方は、設定ボタンから挿絵機能をオフにして、ご覧ください。
(2024年 4月27日 魔術師のイラスト追加)
人物一覧
【主人公】
◇サリヴァン・ライト
希代の膨大な魔力を持つ魔法使い。
表向きは見習い杖職人。17歳。
赤毛、近視、低身長、耳にピアスいっぱい。服の下には刺青もある。
師が与える課題に応え続けて育ち、非常にトラブルに強い。
処世術でややチンピラっぽく見せているが、性根は外見の印象よりずっと純朴で真面目。
◇ジジ
サリヴァンの相棒の魔人。
性別不詳。
暗色の三角帽子と身の丈にあわないコートを着た、12歳前後の浮浪児風の姿をしている。
多種多様な性能と使いこなす知恵を持つ。おそらく古代から生き残っている『意志ある魔法(魔人)』だが、かんじんの過去の記憶がないため、自分探しが長年のライフワーク。
犯罪を職として暮らしていたが、いろいろあって足を洗って、サリヴァンの相棒に収まった。
◇アルヴィン・アトラス
フェルヴィンの第四皇子。14歳。
金髪碧眼の美少年。
親ほども年の離れた腹違いの兄姉と、自らの語り部であるミケに深く愛されて育ったが、父からの愛情は望むほど得られなかった。
優秀な兄姉たちに比べ、平凡で小さな自分がコンプレックス。
◇ミケ
生まれながらに、『語り部』という役職についている、古代に作られた魔人。
主人であるアルヴィンを深く愛している。
アルヴィンと同じ14歳。
【主要人物】
◇アイリーン・クロックフォード(『陰王』)
サリヴァンの師匠のひとり。『銀蛇』という魔法の杖の店の女主人で、唯一の職人。
黒髪の男装の麗人。40歳。
ヒースとサリヴァンを育て上げた。
天才肌で、自分以外の人類の限界値をよくわかっていないため、周囲の人間を過大評価し、たびたび死地寸前に追いやる。尊大な人物に見えるが、ただの天然。
◇ヒース・E・クロックフォード
サリヴァンの師、クロックフォード家の一粒種で、サリヴァンの幼馴染。19歳。
いつも作業服姿の小汚い恰好をしているが、その下に父親譲りの類まれな美貌を持つ。
若くして自分の船を持ち、天才航海士として海をまたいだ活躍をしている。
紳士的でわけへだてなく優しいが、サリヴァン相手だと年相応の無邪気さを見せる。
◇アトラス王家
・レイバーン・アトラス
アルヴィンの父。フェルヴィン皇帝。
過去二人の妻がいたが、二人とも亡くしている。
我が子からの評価は、公私を分けすぎて家庭を顧みない頑固もの。
王としての働きは、高く評価されている。
・グウィン・アトラス
アルヴィンの一番上の兄。皇太子。34歳。
強面で、熊のような大男。元軍人だったこともある法律家。
優しく高潔な思想を持つ。弟妹想いで、忙しい実父のかわりに父親代わりだった。
ヴェロニカ・アトラス
アトラス兄弟の紅一点。アルヴィンの姉。32歳。
才色兼備の大きな(213㎝)美女。
母を幼くして亡くしてからは、弟妹の母親代わりを努めてきた。家族の精神的支柱。
高名な地質学者に師事し、文武両道の才媛と名高い。
ケヴィン・アトラス
アルヴィンの兄。体が弱いが頭がきれる。
現実主義で、神秘や奇跡の概念をあまり信用していない。
皇帝の秘書役をしている。30歳。
いつも厳しい顔をしているが、末っ子のアルヴィンには甘い。
ヒューゴ・アトラス
アルヴィンの兄。四男。アトラス兄弟イチの傾奇者。
芸術に秀でた天才肌で、社交にも優れ、外国を飛び回っている。
兄たちの中でもとくに弟に甘く、親代わりの姉や兄にも弱く、年子の兄と父王にはやや反抗的。29歳。
◇ジーン・アトラス
レイバーンの前の皇帝。国の英雄。故人。
美貌をかねそなえた知恵者として知られ、かつて国を疫病から救った。
◇コネリウス・アトラス
ジーンの双子の弟。
小柄な兄と違い、非常に大柄で快活な人物。
90歳を超えて存命だが、フェルヴィンを去っている。
◇ユリア・アトラス
ジーンとコネリウスの母。歴史に名を遺した悪女で、優秀な政治家でもあった。
通称は『偽帝』『大淫婦ユリア』。
◇オーガスタス・アトラス
レイバーン・ジーンよりさらに前、約70年前の皇帝。通称『無能王』。
生まれながらに姉ユリアに愛され、皇帝にのし上げられた。
実姉ユリアとの間にジーンとコネリウスを、妃との間にレイバーンなどの皇子をもうける。
執務を放棄し、最終的には、ユリアに全権を明け渡して自ら地下へ軟禁された。のちに処刑される。
ヒューゴの語り部・トゥルーズの、前代の主人でもある。
◇語り部たち
・ダッチェス
レイバーンの『語り部』。現在稼働中の語り部では最年長。
・ベルリオズ
グウィンの『語り部』。屈強な老紳士の姿をしている。
・ダイアナ
ヴェロニカの『語り部』。華奢で上品な老女の姿をしている。故ジーン・アトラスの『語り部』だった。
・ルナ
かつてコネリウスの『語り部』だった魔人。王家の証である彼女を失ったために、コネリウスは国を去る。
・マリア
ケヴィンの『語り部』。目元が涼しい黒髪の女性の姿をしている。自己主張の少ない典型的な語り部。
・トゥルーズ
ヒューゴ皇子の『語り部』。
青年の姿をしているが、落ち着きがなく子供っぽい。語り部らしくない語り部。
ヒューゴの前は、無能王オーガスタスの語り部だった。音楽の才能がある。
◇モニカ・アーレ
皇太子グウィンの婚約者。次期皇太后。
有名大学を卒業している才女。芯が強く、気さくな性格。大農場の娘。
◇トーマ・ペロー
ヴェロニカ皇女の護衛。外交大臣。
◇コナン・ペロー中尉
ヴェロニカ皇女の護衛。その息子。
◇ドゥ(灰色の魔術師)
フェルヴィン皇国の王城の襲撃者。宗教的な灰色のローブをまとった魔術師。ローブの下は骸骨。
◇アポリュオン
ドゥ配下の怪物。神話に語られる『奈落の王』。『最後の審判の蝗』を率いる。
◇「あの方」
ドゥが語る黒幕。