思いもよらない
美味しいと言われている喫茶店、そこに私達は案内された。
そこそこ混んでいるそのお店の小さなケーキはとても美味しいらしい。
なんでも特に美味しいのは、果実の入った小さなシュークリームなのだそうだ。
しかも三つもついてくるらしい。
「ではそれとお茶……“レテバームの葉”のお茶を。オズワルドはどうする?」
「私はコーヒーで。菓子は、チョコレートのケーキを」
といったように注文をする。
そして私は菓子を注文したオズワルドに、
「相変わらずチョコレートが好きなのね。昔から、お菓子もケーキもチョコレートの物ばかり選んでいた気がするわ」
「そんな事はないはずですよ。他にも色々と……そういえば、チョコレートばかりですね」
「あら、気づいていなかったの?」
「ええ、私も気づいていなかったのに、アニスは良く気付きましたね」
「幼馴染だもの。家同士の交流もあるしね」
「そう、ですね」
オズワルドはそう言って何が嬉しいのかは私にはよく分からなかったが、微笑んだ。
それを見て私も、悪くないような気持になる。
そこでロゼッタが、
「仲が良くて羨ましいです」
「? 何処が、かしら」
「……えっと」
私が聞き返すとロゼッタが困ったような顔になるが、そこでオズワルドが、
「まだそこまでの関係ではないんだ。それで、アニスに聞きたいことがあったのでは?」
オズワルドが話を振るとそこでロゼッタがはっとした顔になり、
「そうです、私について詳しいようでしたが、ひょっとして前世の記憶の引継ぎが一部なされていたりしませんか?」
ロゼッタが、思いもよらないことを言い出したのだった。
風邪をこじらせたため、しばらくゆっくり更新になります




