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ゲームは下手だけど、世界一のチームを作りたい!!  作者: 龍崎
第2章 蒼き鷹の飛躍

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第12話 雑談の時間

午後九時。


Shinの配信が始まった。


最近ではBLUE HAWK関連の配信をするたびに数万人規模の視聴者が集まるようになっていたが、今日は特に企画もない雑談配信だった。


「こんばんは」


配信開始と同時にコメント欄が一気に流れ始める。


『きたー!』

『待ってた』

『今日は何するの?』

『雑談か』

『久しぶりやな』

『リーグまだ?』

『Rei呼んで』

『TIGA呼んで』


Shinは笑った。


「今日は誰も呼ばない」


『解散』

『帰ります』

『草』

『早すぎる』


いつもの流れだった。


Shinは飲み物を一口飲みながらコメント欄を眺める。


「そういえば公開スクリムの反響凄かったな」


その話題を出した瞬間、コメント欄の勢いがさらに増した。


『十試合は頭おかしい』

『選手死んでた』

『ミンジュン怖すぎ』

『EDGE成長してた』

『NOVA強かった』


「俺もそう思う」


Shinが即答する。


『草』

『お前もか』

『運営側やろ』


「いや普通五試合くらいだろ」


それは本音だった。


公開スクリムで十試合。


しかも途中でメンバーを入れ替えながら戦う。


普通のチームではまずやらない。


だがミンジュンは平然としていた。


「まだ足りないですねって言ってたからな」


コメント欄がざわつく。


『怖い』

『世界王者こわ』

『鬼監督』

『選手逃げて』


Shinは苦笑した。


実際、選手たちもかなり大変そうだった。


だが成長速度は凄まじい。


特にひなたと蒼真は目に見えて変わってきている。


「EDGEは最近かなり良いぞ」


『分かる』

『自信付いてきた』

『頑張ってほしい』

『努力家だから応援してる』


「アイツ練習量おかしいからな」


練習終了後も残る。


他の選手の視点も見る。


研究もする。


控えだからこその危機感があるのだろう。


「でも一番ヤバいのはReiだけどな」


その一言でコメント欄が盛り上がる。


『出た』

『Rei』

『また何かやった?』

『怖い話?』


Shinは少し笑った。


「昨日な」


コメント欄が静かになる。


「深夜二時に練習室行ったらいた」


『草』

『またか』

『帰れ』

『寝ろ』


「しかも普通にランク回してた」


『化け物』

『プロの鑑』

『だから強いんだよ』


「俺は帰った」


『正しい』

『お前は寝ろ』

『Reiも寝ろ』


配信は終始そんな雰囲気だった。


特別な発表はない。


大きな企画もない。


ただチームの日常を話しているだけだった。


それなのに視聴者は楽しそうだった。


「そういや最近アリサとKuroどうですかって聞かれるな」


コメント欄が反応する。


『気になる』

『アリサ頑張ってる』

『Kuro面白かった』

『ストリーマー部門好き』


Shinは頷いた。


「二人ともめちゃくちゃ頑張ってるぞ」


本当にそうだった。


環境が変わった。


見られる人数も増えた。


それでも二人とも浮かれていない。


むしろ以前より努力している。


「特にアリサは努力の塊だな」


『分かる』

『応援したくなる』

『成功してほしい』


「Kuroはそのうち何かやらかしそう」


『草』

『否定できん』

『それもKuro』


コメント欄が笑いで埋まる。


そんな時だった。


一つのコメントが流れる。


『BLUE HAWKってこのままリーグ優勝できると思う?』


Shinは少し考えた。


そして真面目な表情になる。


「分からない」


コメント欄が静かになった。


「強いよ。間違いなく強い。でも他のチームも強い」


「龍門もいる」


「BLACK WOLFもいる」


「雷神もいる」


「リーグはそんな簡単じゃない」


それは本音だった。


今のBLUE HAWKは注目されている。


話題にもなっている。


だがまだ何も勝ち取っていない。


日本王者でもない。


世界王者でもない。


挑戦者だ。


「だから面白いんだけどな」


Shinが笑うと、コメント欄も再び盛り上がる。


『確かに』

『早く見たい』

『リーグまだ?』

『開幕しろ』

『楽しみすぎる』


Shinは流れていくコメントを見ながら思う。


少し前までは想像もしなかった。


ここまで大きなチームになるなんて。


ここまで期待されるなんて。


だが、まだ始まったばかりだ。


BLUE HAWKの本当の戦いはこれから始まる。


そして配信終了間際。


Shinは何気ない口調で言った。


「そういや近いうちにまた面白い発表あるぞ」


一瞬でコメント欄が爆発した。


『は?』

『また!?』

『何する気だ』

『侵略者止まれ』

『楽しみすぎる』


Shinは満足そうに笑う。


「じゃあまたな」


配信終了。


だが最後の一言だけで十分だった。


その夜、SKYLINEでは再びBLUE HAWK関連の投稿が急増し、多くのファンが次の発表を予想し始める。


蒼き鷹はまだ止まらない。


むしろ、その翼はさらに大きく広がろうとしていた。

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