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ゲームは下手だけど、世界一のチームを作りたい!!  作者: 龍崎
第2章 蒼き鷹の飛躍

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第11話 歓迎すべき侵略者

STRIKE FRONTIER運営本部。


都内の高層ビルにある会議室では、リーグ関係者たちが大型モニターを囲んでいた。画面に映し出されているのは先日行われたBLUE HAWKの公開スクリム。韓国アカデミーチームとの十試合、そのミラー配信、関連動画、SNSでの反響まで全てのデータがまとめられている。


「正直予想以上ですね」


マーケティング担当が資料を見ながら言った。


「ここまで数字が出るとは思いませんでした」


誰も否定しなかった。


公開スクリム本配信。


アリサとKuroのミラー配信。


切り抜き動画。


SKYLINEでの関連投稿。


どれもオフシーズンとは思えない数字を叩き出していた。


「競技シーンの話題を完全に独占していますね」


「良くも悪くもな」


リーグ責任者が苦笑する。


BLUE HAWK発足以降、STRIKE FRONTIER界隈の話題は常に彼らが中心だった。世界王者監督の就任から始まり、スター選手の獲得、公開オーディション、ストリーマー部門設立、そして公開スクリムまで、次から次へと新しい話題を生み出している。


「批判も多いですが」


若いスタッフが資料をめくる。


「その何倍も注目されています」


モニターにはSKYLINEの分析データが表示されていた。関連投稿数、動画再生数、検索数、フォロワー増加率。その全てが右肩上がりだった。


「リーグ開幕前でこれは異常ですよ」


担当者が思わず呟く。


本来オフシーズンは数字が落ちる。大会もなければ試合もない。だから話題も減る。


だが今年は違った。


BLUE HAWKが毎週のように何かを起こしている。


結果としてSTRIKE FRONTIER全体の注目度まで押し上げていた。


「他チームの数字も伸びています」


別のスタッフが新しい資料を映し出す。


「龍門も」


「BLACK WOLFも」


「雷神も」


「白虎も」


「全チーム視聴者数が増加しています」


会議室が静まった。


それは予想外の結果だった。


一つのチームだけが目立つのではない。


リーグ全体が盛り上がっている。


「面白いですね」


マーケティング担当が笑う。


「侵略者扱いされているチームが、結果的にリーグ全体を盛り上げている」


皮肉な話だった。


だが事実だった。


「ファンは敵を求めますからね」


リーグ責任者が腕を組む。


「倒したい相手がいると試合は盛り上がる」


王者を倒したい。


強豪を倒したい。


そして今は。


BLUE HAWKを倒したい。


そんな感情が各チームのファンの中に生まれ始めていた。


「リーグとしては歓迎ですね」


その言葉に全員が頷く。


正直に言えば、これほど歓迎すべき存在もなかった。


話題を作る。


視聴者を呼ぶ。


新規ファンを増やす。


競技シーンへ新しい人間を連れてくる。


運営が何年も掛けて実現しようとしていたことを、BLUE HAWKは数か月で成し遂げていた。


「もちろん」


リーグ責任者が続ける。


「結果を出せなければ叩かれるでしょう」


会議室に小さな笑いが広がった。


それもまた事実だった。


期待値は既にリーグ最高レベル。


負ければ笑われる。


失敗すれば批判される。


だが、それすら話題になる。


誰も彼らを無視できない。


「開幕が楽しみですね」


誰かが呟く。


その言葉に全員が同意した。


今シーズンのSTRIKE FRONTIER PRO LEAGUEは間違いなく過去最大の注目を集める。


三連覇を狙う王者。


長年リーグを支えてきた強豪たち。


新世代の若手チーム。


そして。


世界一を掲げて現れた侵略者。


まだ一試合も公式戦を戦っていない。


それなのに日本中が彼らを見ている。


期待する者。


応援する者。


嫌う者。


倒したい者。


立場は違っても、全員がBLUE HAWKを意識していた。


リーグ開幕まで残りわずか。


STRIKE FRONTIER史上最大のシーズンが、静かに幕を開けようとしていた。

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