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ゲームは下手だけど、世界一のチームを作りたい!!  作者: 龍崎
第2章 蒼き鷹の飛躍

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第2話 新たな翼

BLUE HAWK本部。


午前十時。


選手たちはいつものように練習室へ集まっていた。韓国遠征から戻って数日。パク・ミンジュンによる地獄の練習も始まり、少しずつチームとしての形が出来始めている。


そんな中、佐藤誠司が会議室へ入ってきた。


「全員集まったな」


選手たちも自然と席へ着く。


「何かあるんですか?」


ひなたが聞く。


「ある」


誠司は即答した。


その時点で嫌な予感がしたのは響だった。


「また何か始める気やろ」


「よく分かったな」


「顔見たら分かる」


練習室に笑いが起こる。


誠司は資料を机へ置いた。


「今日は配信の話だ」


その瞬間、反応は綺麗に分かれた。響は前のめりになり、ひなたも目を輝かせる。美羽は冷静なまま資料を見る。悠真は少し困ったような表情を浮かべ、蒼真は静かに様子を窺っていた。大牙は興味なさそうに腕を組み、蓮はいつも通り無表情だった。


「配信?」


美羽が聞く。


「チームとして力を入れていく」


誠司は全員を見渡した。


「だから聞きたい。配信をやりたい人間はいるか?」


真っ先に手を挙げたのは響だった。


「やる」


即答だった。


誰も驚かない。


「毎日でも出来る」


「だろうな」


大牙が呆れたように言う。


「数字取るで?」


「知ってる」


誠司も笑った。


続いてひなたが勢いよく手を挙げる。


「私もやりたいです!」


「ゲームも好きですし、配信も好きですし、喋るのも好きです!」


元気だった。


とにかく元気だった。


「いいな」


誠司は頷く。


美羽も少し考えてから口を開く。


「頻度は少ないですが出来ます」


「世界大会の話とかなら出来ると思います」


元日本代表。


世界大会経験者。


需要は十分だった。


悠真は少し悩んだ後で答える。


「得意ではないです」


正直な言葉だった。


「でも必要ならやります」


それが悠真らしかった。


蒼真も続く。


「俺も挑戦してみたいです」


サブメンバーだからこそ、自分を知ってもらう機会は重要だった。


誠司も頷く。


そして全員の視線が残る二人へ向いた。


「俺はやらん」


大牙だった。


即答だった。


「興味ない」


「予想通りだな」


響が笑う。


「配信する時間あるならランク回す」


それもまた大牙らしい答えだった。


最後は蓮だった。


Rei。


競技シーンで最も注目されている選手の一人。


全員が自然と視線を向ける。


「……」


数秒の沈黙。


そして蓮は短く答えた。


「必要ならやる」


会議室が少しざわついた。


「やるんか」


響が驚く。


「たまに」


それだけだった。


だが十分だった。


もしReiが配信を始めれば、それだけで大きな話題になる。


話し合いが終わった後、今度はShinが口を開いた。


「それなら発表しましょう」


「何をだ?」


誠司が聞く。


Shinは笑った。


「ストリーマー部門です」


その日の夜。


Shinの配信チャンネル。


視聴者数は十二万人を超えていた。


「こんばんは」


コメント欄が一気に流れる。


『きた』


『今日は何だ』


『また発表か』


『嫌な予感しかしない』


Shinは笑った。


「今日は二つ発表があります」


その瞬間、コメント欄の流れがさらに速くなる。


『二つ!?』


『また増えるのか』


『何する気だ』


モニターに大きな文字が映し出された。


BLUE HAWK


STREAMER DIVISION


設立


コメント欄が爆発する。


『うおおおお』


『やっぱりきた』


『ストリーマー部門!?』


『本格的になってきたな』


『どんどんデカくなる』


Shinは頷いた。


「競技だけじゃなく、配信でも盛り上げていきます」


「今後ストリーマー募集も行います」


コメント欄はさらに加速する。


そして。


Shinは二つ目の発表へ移った。


画面が切り替わる。


次の瞬間、大きな文字が表示された。


VTuber AUDITION


開催決定


一瞬だけ配信が静まる。


そして次の瞬間。


コメント欄が過去最高レベルの勢いで流れ始めた。


『は!?』


『VTuber!?』


『マジかよ』


『そこまでやるの!?』


『本気すぎるだろ』


Shinは笑う。


「やります」


「BLUE HAWK初のVTuberオーディションです」


「本気で活動したい人」


「夢を叶えたい人」


「覚悟がある人」


「待っています」


コメント欄は止まらなかった。


『応募する』


『気になる』


『面白そう』


『侵略者また始めた』


『規模でかすぎる』


その頃、日本のどこかで一人の少女がこの配信を見つめていた。


まだ誰も知らない。


だが彼女は後にBLUE HAWKストリーマー部門の中心となり、多くのファンを惹きつける存在になる。


蒼き鷹は競技シーンだけでは終わらない。


次なる翼を広げようとしていた。

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