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ゲームは下手だけど、世界一のチームを作りたい!!  作者: 龍崎
第1章 世界一のチームを作ろう

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第34話 オーディション結果発表

公開オーディション終了から数日。


BLUE HAWK本部の会議室では最終選考会議が行われていた。


長かったオーディションも終わりを迎えようとしている。


SUPPORT枠。


神崎悠真。


FLEX枠。


小鳥遊ひなた。


この二人については既に決定していた。


異論は一つもない。


問題は別にあった。


「この子なんですけど」


朝比奈美月が一枚の資料をテーブルへ置く。


自然と全員の視線が集まった。


そこに書かれていた名前は一人。


黒瀬蒼真。


十九歳。


福岡県出身。


FLEX。


総合順位三位。


惜しくも合格を逃した選手だった。


会議室に静かな空気が流れる。


最初に口を開いたのは白河大牙だった。


「強いぞ」


短い一言。


だが評価は高い。


鳳堂響も頷く。


「かなりな」


「正直ひなたとの差はほぼない」


天城蓮も資料を見ながら言う。


「成長速度も速い」


「一年後ならどうなるか分からない」


桜庭美羽も同意した。


「将来性は十分あります」


誰も実力を疑っていない。


問題は枠だった。


募集人数は二名。


だから落ちた。


それだけだった。


佐藤誠司は資料を見つめながら考える。


数秒後。


静かに口を開いた。


「ベンチはどうだ」


空気が変わる。


STRIKE FRONTIERは長いシーズンを戦う。


不調もある。


怪我もある。


メタ変更もある。


七人ロスターは珍しくない。


むしろ上位チームほど人数を抱える。


「ありですね」


蓮が即答する。


「戦力になる」


「育てる価値もある」


大牙も頷く。


「欲しいな」


「俺も賛成や」


響が笑う。


「こういうやつ伸びるで」


美羽も続けた。


「将来的にスタメン争いできる選手です」


全員一致だった。


誠司は小さく笑う。


「決まりだな」


こうして。


BLUE HAWK最後の一人が決まった。


翌週。


午後八時。


Shinの公式配信。


待機人数は二十五万人を超えていた。


公開オーディション結果発表。


競技シーン全体が注目している。


コメント欄も異常な速度で流れていた。


『始まるぞ』


『緊張する』


『誰だ』


『人生変わるぞ』


『頼む』


配信開始。


画面にはBLUE HAWKメンバーが並んでいた。


Rei。


TIGA。


KING。


ANGEL。


そして佐藤誠司。


「こんばんは」


コメントが一気に加速する。


『きたあああ』


『結果発表!』


『頼む!』


誠司は落ち着いた様子で話し始めた。


「本日は公開オーディションの結果を発表します」


モニターに数字が映る。


応募総数。


4,286名。


コメント欄がざわつく。


『多すぎる』


『倍率やばい』


『地獄じゃん』


誠司は続けた。


「まず一人目です」


画面が切り替わる。


SUPPORT


神崎悠真


北海道


『誰!?』


『無名だ』


『知らねぇ』


『マジで原石か』


映像が流れる。


冷静な判断。


圧倒的な視野。


仲間を勝たせるプレイ。


コメント欄の空気が変わる。


『うまっ』


『何だこいつ』


『ガチで強い』


『発掘したのか』


続いて。


二人目。


FLEX


小鳥遊ひなた


大阪府


『女の子!?』


『若い』


『十八歳!?』


『うまっ』


映像が流れる。


タンク。


DPS。


サポート。


全ロールを高水準で使いこなす。


『万能すぎる』


『強い』


『将来性やばい』


会場の熱気がさらに上がる。


そして。


誠司が再び口を開いた。


「ですが」


コメント欄が静かになる。


「もう一人います」


『え?』


『追加!?』


『まさか』


モニターへ最後の名前が映る。


SUB MEMBER


黒瀬蒼真


福岡県


『おおおおお!!』


『補欠か!』


『それいいな』


『七人ロスター!』


『強そう』


映像には黒瀬のプレイが映る。


柔軟な判断。


高いゲーム理解度。


どのロールにも適応できる才能。


誠司は静かに言った。


「彼もまた世界で戦える可能性を持った選手です」


「BLUE HAWKの一員として迎えます」


コメント欄は歓声で埋め尽くされた。


そして。


最後にロスターが映し出される。


BLUE HAWK


DPS


天城蓮(Rei)


DPS


鳳堂響(KING)


TANK


白河大牙(TIGA)


SUPPORT


桜庭美羽(ANGEL)


SUPPORT


神崎悠真


FLEX


小鳥遊ひなた


SUB


黒瀬蒼真


七人。


世界一を目指すために集められた七人。


数か月前。


誰もいなかったチーム。


選手ゼロ。


実績ゼロ。


競技経験もゼロ。


だが今は違う。


日本最強DPS。


日本最強タンク。


世界経験者のサポート。


未来の原石たち。


そして。


世界一を目指すオーナー。


配信の向こうでは歓声が止まらない。


その頃。


韓国・ソウル。


高層マンションの一室。


一人の男が静かに配信を見終えていた。


パク・ミンジュン。


世界王者監督。


数か月前。


彼は佐藤誠司へ言った。


「選手を揃えてから来てください」


その条件は簡単ではなかった。


だが。


BLUE HAWKは本当に揃えてしまった。


ミンジュンは完成したロスターを見つめる。


そして小さく笑った。


「面白くなってきたな」


机の上のスマホを手に取る。


送り先は一人。


佐藤誠司。


短い文章を打ち込む。


送信。


数秒後。


東京にいる佐藤誠司のスマホが震えた。


画面に表示された名前を見た瞬間。


誠司も静かに笑う。


世界王者監督。


パク・ミンジュン。


BLUE HAWKはついに。


次の扉へ手を掛けようとしていた。

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