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【BL】くしゃみのラブラブSS集め  作者: 城山リツ
07 ミチルからいってらっしゃいの♡♡

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(チルクサンダー×ミチル)「フルパワーはどこで出す」

オレ達は、この世界でどう生きていくべきなんだろう。

そんな哲学的な事をたまに考えるんだけど、毎日の楽しさで忘れちゃうんだ。




「魔法の練習?」


 ミチルがお昼ご飯を食べながら、目の前の鉄壁カレピに聞き返している。

 メニューはパンとサラダと茹でた鶏。デザートにあんこを乗せたアイスクリーム。


「うむ。近くに採石場の跡地があると聞いてな」


 チルクサンダーはすでに大好きな黒くて甘いあんこを頬張ってご機嫌だ。

 忙しなく口に運んでいたスプーンを持つ手を止めて、今日の計画を口にする。


「我、以前なら世界が壊れるほどの魔力を有していたが、今はカリシムスとなって人の身。フルパワーがどれくらいで、実務的な魔力はどの辺りなのか。きちんと知っておかねばなるまい」


「つまり、魔法でドッカンドッカン暴れても大丈夫な場所で、ぼっかんぼっかん魔法を使ってみるって事?」


「そうだな」


 チルクサンダーの頷きで、ミチルの瞳はキュピーンと輝く!


「オレも行く!」


 この世界に来てから、魔法的なものはたまに見た。だが、どれも戦いの最中だったし、命のやり取りの中で魔法そのものの体験感覚は薄い。ミチルはせっかく「剣と魔法」的な世界にいるのだから、()()()()()()()()、派手なドッカン魔法を至近距離で見てみたいのである。


 だが、そんなミチルの希望をチルクサンダーはあっさり跳ね除けた。


「ダメだ。我のフルパワーが炸裂しまくるのだぞ、危険過ぎる」


「ええー! チルクサンダーがオレを傷つけるワケないじゃーん」


 ミチルもなかなかの自信で言う。愛されていると信じているからこその物言いだ。

 だが、その自信は時にワガママでチルクサンダーを振り回す。


「絶対、ダメ」


 食後の黒いコーヒーを啜りながら、チルクサンダーは伏目がちで突っぱねた。ミチルのおねだり顔を見てしまったら、決心が揺らいでしまうので。


「という訳で、行ってくる」


「ぶーぶー」


 口を尖らせながら、それでもミチルは出かけるチルクサンダーを見送ろうとする。

 不貞腐れた様子も可愛いので、チルクサンダーは努めてミチルを見ないようにしていた。


「チルクサンダぁ、行って来ますのチューしてえ♡」


「……むっ」


 抗えないその魔力。ミチルの方が極大ラブ魔法の使い手かもしれない。

 チルクサンダーはミチルの腰を引き寄せて、あっついキッスをその小さな唇にぶちかます。


 むっちゅうううぅう……♡


 すると次の瞬間、ミチルの腕がチルクサンダーの胴をがっつりホールドしてきたのである!


「ふはははっ! かかったなチルクサンダー!」


 ミチルはチルクサンダーの腰回りにひっついて離れない。


「ミッ、ミチル……!?」


 見ないようにしていたため、チルクサンダーはミチルが顔に出るほど「企んで」いた事がわからなかった。はっきり言って不覚。


「離さないもんねー! オレはこのままくっついて、ドッカン魔法ショーを見るんだもんねー!」


「危険だと言っただろう」


 普段はイケメン至上主義で、チルクサンダーに従順なミチルであるが、たまにこういうワガママで困らせる。

 ミチル曰く「オタク心に火がついちゃうの!」らしい。チルクサンダーには意味不明な言葉のひとつ。


「ミチル……ぅ」


 チルクサンダーの腰に抱きついて、ミチルはすりすり頬擦り。テンションが上がって貴重なセクハラを言い出した。


「へっへっへ、この身長でこの細腰、たまんねえな」


 そのセリフが全ての始まり……いや、終わりだった!


「……仕方がない」


 チルクサンダーはミチルを抱き返し、足を床から浮かす。


「ふにゃあ!」


 そのまま寝室へGO!


「にゃにゃー!!」




 チルクサンダーのフルパワーが炸裂!


「にゃあー!」(※可愛らしいニャンコの声でお送りしています)


 ドッカンドッカン!


「にゃにゃーん!」(※代替テキストは可愛いニャンコです)


 ぼっかんぼっかん!


「にゃ、ああーん!」(※ニャンコの声でお楽しみください)




 ミチル、ほぼ失神。足腰立たず。

 チルクサンダーはその隙に……


「チ、チル、くう……ん」


 か弱き細指でミチルが引き止める。

 なんか、こう、すんごい表情を想像してください。


「行っちゃ、らめえ……♡」




 チルクサンダーが採石場でフルパワーを出せる機会は今後も訪れない……

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― 新着の感想 ―
ドッカンドッカン暴れても大丈夫な場所 ←寝室 ぼっかんぼっかん魔法を使ってみる ←にゃあ(笑) フルパワーはとても危険ですねぇ。色んな意味で本当危ないw
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