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方舟  作者: ゆめゆめゆめみ
第3章
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惑星到着

初めて書きます。拙い文章ですがよろしくお願いします。

惑星到着


「相対速度同調、突入角修正tー40。機体正常。」ハンナが『ノア』突入の状況を冷静に報告する。機体の揺れは地球の大気圏離脱時よりはるかに小さく、大気の薄さを物語っている。時間にして約2分。この時間が最も緊張する瞬間だ。キャノピーの視界は摩擦熱により真っ赤に染まっている。計器類をチェックしていると、ふっと、機体の揺れが収まり、美しい青空が広がる。母なる地球に帰ってきたと錯覚させるような、ハッとする美しさだが、ここは地球から1光年離れた惑星『ノア』。惑星探査揚陸艇の搭乗員は、これから始まる人類至上最大の挑戦を前に、胸を締め付けるような緊張と、恐ろしいまでの興奮を覚えていた。

この揚陸艇の副操縦士であるハンナが、大気圏突入成功と、予定通りの進行コースであることをマッケイ機長に報告する。「見えてきました。ベースキャンプです。」ハンナが興奮気味に指差す。我々惑星開発チームが「ノア」に派遣される前から、無人惑星探査機によるベースキャンプ設営が行われてきた。惑星開発を実現可能だと思わせる大きな要因になったのがこの「先行無人開発計画」である。惑星の空気の素性や重力、大まかな地形情報、果ては資源調査など、無人機が調査を終了したのち、無人機が有人惑星開発のために、比較的安全な地域に平地を造成し、居住モジュールを組み立て、バリケードを張り巡らし、太陽光発電設備を完成させたのだ。ベースキャンプと呼ばれる1キロ四方のこの地域が我々の最初の領地となる。

「着陸する。総員衝撃に備えろ。」マッケイ船長が揚陸艇を慎重に操作する。軽い衝撃と共に機体は無事着陸し、乗組員たちは上陸の準備を始める。「よう!遂にこの時がきたな!!俺様たちが人類の希望なんだぜ。ワクワクすんな!」材料工学と機械工学、果ては地質学のスペシャリストであり、俺の親友であるジャックが陽気に声を掛けてくる。「俺様はどんな資源が眠ってるのか考えるだけで武者震いが止まんねえぜ!」「よく言うよ。大気圏突入の時は「ヤベェ、ヤベェよ、ママ。って震えてたじゃねか。あれはただビビってただけだろ。」それを聞いていた他の乗組員達からどっと笑いが起きる。「うるせぇ。とにかく、楽しみなんだよ。龍彦だって昨日の夜は落ち着きがなかったじゃねぇか。いつもはハンナの横顔ばっかり眺めて・・」「貴様ら!さっさと上陸の用意をせんか!!」マッケイの怒号が飛んできた。どうやらおしゃべりが過ぎたようだ。みんなはすでに上陸の準備を整え、今か今かとその時を待っている。「「失礼しました!」」謝罪もそこそこに慌ただしく準備を整える。

機体後部の機材搬入用ハッチの前に第一次惑星開発調査隊総員30名が三列に整列する。「諸君。この調査隊の隊長であるマッケイである。各分野のエキスパートを集めた精鋭の君たちに今更ながらではあるが、改めて聞いてほしい。我々は人類の希望である。全員が余すことなく全ての力を発揮すれば、必ずや「ノア」は我々人類の第二の故郷となってくれるだろう。その成功のためには、諸君が安全でなければならない。誰か一人でも不用意に命を失うことは、ひいては、人類全ての損失である。規律を重んじ、互いを尊重し、誰一人欠けることなくこの任務を終えることを皆に誓って貰いたい。さすれば、私は諸君らと共に地球へ帰還すると誓おう。以上だ。」「気を付け!!マッケイ隊長に敬礼!」龍彦の合図で全員が敬礼し、マッケイが返礼する。「ハッチ開け!調査隊上陸!」マッケイの鋭い指示が飛ぶ。開かれるハッチから徐々に美しい青空と巨大な樹木が顔を出す。囀る鳥達は色鮮やかで、柔らかな光が幻想的な光景を作り出し我々を祝福している。マッケイを先頭に皆が緊張と希望に満ちた表情で惑星「ノア」に降り立った。

この瞬間から人類の新たな歴史が始まった。

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