7-3. カワキタ・ザ・ゴッド記念庭園
この物語はフィクションです。
作中の人物・団体などの名称は全て架空のものであり、
特定の事件・事象とも一切関係はありません。
前宰相は観衆に向かってマシンガンのように不満をぶつける。
サトウは顎を擦りながら、その様子を奇異の目で見ていた。しばらくしてワンに耳打ちする。
「あの人。どうしてずっとチンチン、チンチン、言ってるんですか?下ネタ?」
「バカだネ。お前、本当ニ。あれは朕であっテ、チンじゃないのヨ」
「チンであって、チンじゃない?なぞかけ?今これ、なぞかけの時間なんですか?」
ワンが「もう黙ってロ」と言って演説に視線を戻す。ステージ上では、前宰相にスーツ姿の男が駆け寄り、何やら話をしていた。
『この場が中継されてるから実質一万人くらい演説を見てるって?あぁ、そういうことね。でもなー、朕的にはなー、この場に来てほしかったんだよなー』
『まぁいいか。じゃあ向こう半年、Fランクにかける税金を全部一〇%ずつ上げようか。それでいいか。それで許そうか。よし、息子に言って検討に検討を加速させとくわ』
前宰相の寛大な心に、観衆は各々感謝の言葉を口にする。
この場で唯一サトウだけが真っ青な顔をしていた。
「今、ヤバいこと言ってませんでした?」
「あの人はナ、宰相やってた頃かラ、ずーっとヤバいこと言ってたヨ」
「帰りたくなってきたぞ」
仕切り直しのつもりだろうか前宰相が一度だけ手拍子を打った。
その音をきっかけに観衆は、ステージ上の尊大な老人に改めて注目する。
一瞬、老人が蛍光緑色に発光した事をサトウは見逃さなかった。サトウは昨日も発光する人間に出会っている。
周りの人々も特に反応はしていないため、上級国民達にとって全身を発光させる事がトレンドになっているのかもしれない。変なの。
『取り乱して悪かったね。そうだね、せっかく久々に下界に来たことだし昔話でもしよう。みんな知ってるだろうけど、朕が唯一神になる前。朕は宰相をしていたんだよね』
『その頃は帝国の住人も階級で管理してなくてね。帝国人の人口も一・二億ぐらいあったんだよね。で、そいつら頭悪いくせに朕に文句ばっか言ってきてさぁ。やれ増税野郎だ。やれ嘘つきだ。やれ飯の食い方が汚いだ。やれ顔がイヤラシイだ』
『そんなに言うならやってやろうと思った朕は、増税しまくって結婚も子育てもできないようにして、独身税も導入して、国内の帝国人の数を三割くらい減らしたのね。四〇年近くかかったかな‥‥、そしたら世界中からクソ怒られてさぁ』
前宰相のスバラシイ演説は続く。
この老人のイラストってFFのフースーヤっぽくないです?
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