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リアルで女声で無口な僕が幻想美少女に!?~美少女Vチューバー達にヴァーチャルワールドでは愛されて困っているボクのゲーム実況録~  作者: 鮎咲亜沙
第10章 幻想の花嫁

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#266 アリスと重大告知生配信

 アリスです。

 本日の配信はなんと、ボク達ヴィアラッテアのVチューバー8人全員が揃う配信となった。


 しかも特別ゲストというか、むしろ本日の主役かもしれない人とのコラボになる配信だった──。


「え~、いつもヴィアラッテアのVチューバーを応援してくれるリスナーの皆さま初めまして。 私はこのヴィアラッテアのVチューバーチームのマネージャーを()()()()()()()木下と申します」


 そう⋯⋯なんと本日の主役は今まで裏方だった木下マネージャーだったんだ!

 というかもう木下マネージャーではないのかもしれないが⋯⋯。


【ついに木下マネージャが来た!】

【けっこう綺麗な声でw】

【木下さん元々音大のエリートだからなボイトレもしてそう】


 そう、けっこうリスナーの間では有名な木下さんだったのだ。


「えー、木下さんに集められたマロンで~す!」


「宇佐子お姉ちゃん大好きなエイミィで~す!」


「やめたれ宇佐子さん呼びは! あ⋯⋯ナージャです、よろしゅう」


「木下様ようこそ。 あ、ハイ! ジュエルでございます、貴方のしもべのジュエルでございます」


「なんでアンタそんなに卑屈なのよ? こんにちは! 皆様のアイドル、今日もカワイイ妖精のシルファちゃんよ!」


「リスナーの皆さまこんばんは、ルーミアだよ!」


「アリスです! みなさんこんにちはっ!」


「あ⋯⋯あくみんです。 受験勉強真っ最中のあくみんです」


 そうボク達8人のVチューバーも挨拶するのだった。


【全員集合とか珍しい】

【一体なんの発表なんだ?】


 そう⋯⋯今回のはたんなるコラボではない。

 超重要告知生配信なのだった!


「いつもヴィアラッテアのVチューバーを応援してくれている皆様、ありがとうございます。 それで本日の発表なのですが⋯⋯」


 そう代表の木下さんが言う。


【まさか! 木下PもVチューバーデビューか!】

【ついに来たwww】

【待ってたぜこの時をよ!】


 そう無責任に盛り上げるリスナー達だった。


「え!? いや違います! 私は裏方の人間です! 今までも⋯⋯これからも⋯⋯」


 そう最後は力なく呟く木下さんだった。


「まーまーまー! リスナーのみんな! 黙って木下さんの話を聞いてあげてね!」


【ハーイ】

【わかった!】

【お待ちします!】


 そうリスナーをなだめるのはマロンだった。


 うん⋯⋯こういう司会進行は得意なんだよなあ姉さんは。

 ボクには真似できん⋯⋯。


「それでは時間も押してますので発表します」


 そういったん言葉を区切って木下さんは言った。


「ヴィアラッテアのこのVチューバーチームは全員⋯⋯新会社、新運営に移籍することになりました!」


【なんだってー!】

【なんだってー!】

【なんだってー!】

【なんだってー!】

【なんだってー!】


 そう弾幕が貼られるコメント欄だった。


【ついにブラック企業から抜け出したのかw】


 そんなコメントまで流れてくる⋯⋯そんなにブラックなのか、あの会社は?


「えー、といいましたが⋯⋯。 新会社はヴィアラッテアの子会社なので、実質なにも変わりませんのでご心配なく」


 そう木下さんが言うとコメント欄も落ち着きだす。


【あー節税対策か⋯⋯】

【リスクマネージメントやね】


 そう理解あるリスナーもいて驚く。

 ボクにはよくわからん大人の話なんだけどなあ⋯⋯。


「そうなんです皆さん! 我々はなんにも変わりません! いや! むしろパワーアップすると言っても過言ではない!」


 そうマロンが煽る。


「ちょっとマロン!?」


 そうあわてる木下さんだった。


「えーなぜなら今度の新会社の新社長⋯⋯つまり私たちのボスはこの⋯⋯⋯⋯木下さんだからで~す!」


「おめでとー宇佐子さん!」

「どんどんぱふぱふ!」

「コングラチュレーション! コングラチュレーション!」

「おめでとうございます木下さん」


 そうVチューバー大人組はむやみに祝福するのだった。


【木下新社長爆誕!】

【ついにキタコレwww】

【ウサたんの時代がついにw】


 そうリスナーも大喜びで祝福するのだった。


「⋯⋯私ってこんなに人気あったの?」


 ひとり腑に落ちない木下さんだった。


「私たちが」

「みんなで」

「木下さんを」

「配信で擦りまくって」

「いたので~す!」


「余計なことを!」


 そう盛り上げる大人組と、叫ぶ木下さんだった。


「おいたわしや⋯⋯」

「木下さんのプライベートをなんだと⋯⋯」

「あくみんじゃなくて良かった⋯⋯」


 そうわりと同情するVチューバー子供組だった。


「そうなんですよ! わかったでしょみんな! つまり社長がこれからは木下さんなので我々やりたい放題になったんですよ!」


「なってないわ! 責任取るのは私なのよ!」


 そうマロンと怒鳴り合う木下新社長だった。


 まあそれからしばらくリスナーの祝福のコメントが流れまくるのであった。

 そしてそれが落ち着いた頃⋯⋯。


「それでは新会社の名前の発表をします」


「みんな静かに! 社長がしゃべってるんだから!」


「マロン! アンタが黙れ!」

「はい⋯⋯」


【www】

【マロンを黙らせる宇佐子ちゃん強いw】

【すでに社長の貫禄がwww】


 ⋯⋯たぶん姉さんはこうやって道化を演じて、配信慣れしてない木下さんのために場を温めているに違いない。

 ⋯⋯⋯⋯ちがいないよね?


「⋯⋯それでは今回設立されたこのVチューバーチームを運営する新会社名は、

 ──『ベツレヘム』です!」


【ベツレヘムの星か!】

【クリスマスツリーの星の名前だ!】


 へーそうなんだ、知らなかったボクは⋯⋯。


「今まで縁の下の力持ちだった木下さんをこれからはてっぺんで輝かせよう⋯⋯というネーミングでございます!」

「やめてよマロン!」


「いや本当の事だし⋯⋯前の社長がそう言ってたし」

「あのクソ社長! 余計な事言いやがって!」


【www】

【名づけはヴィアラッテアの社長かw】

【あの社長も詩人だよなあw】

【それにベツレヘムは八芒星だからな】

【Vチューバー8人の会社にはピッタリやん!】


 へーそうなんだ⋯⋯ネットの人達は博識だなあ⋯⋯。

 ボクも勉強したほうがいいのかもしれん。


「えーそれでは、木下新社長の元に集いし我ら8つの星⋯⋯。

 一、マロン!」

「二、エイミィ!」

「三、ナージャや!」

「四、ジュエルなり!」

「五、シルファちゃん!」

「六、あ⋯⋯あくみん!」

「七、ルーミア!」

「八、アリス!」


「「「「「「「「私たちがベツレヘムVチューバーチーム1期生で~す!」」」」」」」」


 そう締めくくるのだった。


「というわけでアタイらのボスの木下様でございます。 ささ⋯⋯肩でもお揉みいたしましょうか?」


【だから卑屈だったのかジュエルはwww】


「アンタわかりやすいわねー」


「やかましいシルファ! 長いもんに巻かれる、コレがあたいの処世術なんだよ! もっとゴマすり覚えろお子ちゃまシルファ!」


「はあ~!? このオトナのレディの()()()()()に向かって言うかそれを!」


【シルファ様www】

【おいルシファ見えてるぞwww】

【5番はルシファだったんだよなあw】

【おいシルファ後輩だろ自覚しろwww】


「ああ!? なんかちょっとだけ前世の記憶が!」

「アンタもええ加減にしときやジュエル」

「へーいすんませ~ん」


【ホント仲いいよなコイツらw】

【始まりの1期生だからな】

【こんなコントがまた見れるなんて】


 ⋯⋯うーんやっぱり1期生の初期メンバーにはボクとルーミアが知らない絆があるようだな。


「やっぱりこのメンバーは楽しい⋯⋯」


 そう呟くのはあくみんだった。


 なんかわかるなあ⋯⋯ボクも友達すくない陰キャだからな。

 こうやって気心しれたメンバーに囲まれると嬉しくなるよね。


「あのリスナーの皆さま⋯⋯今回の発表はこの新会社『ベツレヘム』だけではなくて⋯⋯。

 むしろその事で新しい問題が発生したのでその対策を発表する場なのです」


 その木下さんの声にリスナー達に緊張が走るのだった。

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