幕間-緊急領主会議-
すみません。投稿遅れました。
各領の学院で入学式が終わった翌日、アグノーメン領、領城にて緊急領主会議が開かれた。議題は―魔力量国内最高記録を更新した者たちについて。
「はぁ〜。どうして一気に4人も最高記録を更新する人がいるのかしらぁ〜。」
アイリスが一切領主の威厳が全くない机に伸びた姿で言った。
「全くだ。うちの息子も面倒な仕事を増やしてくれる。しかし、マリア嬢も最高記録である2万を記録しているであろう?」
フォレストが若干嬉しそうにアイリスに問う。
「えぇ、でも確実に超えている子たちへの対応が先よ。」
「まぁ、しかし今年は当たり年なのでしょう?SSSクラスが8人揃ったとか。」
ジェーレンがなんでもないと言いたげに話を逸らす。
「それはそうだが、修理代が増えた。」
うんざりしたようにライゼクスが呟く。エクトリアがイライラしたように
「修繕費よりも、魔力量三万五千は異常すぎるわ。なぜこんな子を魔法学院なんかに入れたの。」
「その子、魔法は異常なくらいうまいのに、日常生活で物理的に骨が折れるような子よ。そんな問題児を総合学院なんかにいれてみなさい。間違いなく死ぬわよ。」
アイリスが起き上がりながら、大真面目な顔で言い切った。
「はぁ、皆様少し落ち着かれたらどうです。そもそもの議題は魔力量三万五千を記録した子―オルフェ・ナイロ・ヴィンテルをどうするかでしたよね。」
ゼルアの言葉に空気が凍った。主に考えたくないという思考の一致によって。
「オルフェ・ナイロ・ヴィンテル。たしか、ガルシアくんのはとこでしたな。」
ダルクリトの言葉にジェーレンが頷く。
「あぁ。それにしても、知識の家系でありながら、魔法の知識しか受け継がなかっただけのことはある。彼なら総合学院でも充分やっていけたのでは?」
すかさずアイリスが
「馬鹿じゃないの?メイのことになるとすぐ魔法を暴走させて、(周囲への被害ゼロだけど)日常生活には介護人が必要なレベルでどんくさいのよ。ライゼクス、貴方これ以上問題児を抱えることができるのかしら?」
ライゼクスはしばらく悩んでいたようだが、やがて顔を上げ、
「無理だ。」
遠くを見つめていた。
「それでは、オルフェ・ナイロ・ヴィンテルはクレシェラ魔法学院に引続き通わせることでよろしいですね?」
ゼルアが問う。
「あぁ」
8人の疲れ切った声が重なった。




